イタリア好き委員会 のすべての投稿

\12/14~16開催/マンマの料理フェスタ2017クリスマス@KITTE MARUNOUCHI

このたび丸の内にある商業施設「KITTE」で展開されるクリスマスイベント「WHITE KITTE」の一環で、
マンマの料理フェスタとクリスマスマーケットを開催することになりました。

開催は12月14日(木)〜16日(土)の3日間。

来日するマンマはピエモンテ州バローロからマリアグラッアァさん(本誌vol.7登場)と、
ヴェネト州ヴァルドッビアーデネのカリンさん(本誌Vol.31登場)のお二人。

▲写真左:ピエモンテ州バローロからマリアグラッアァさん/写真右:ヴェネト州ヴァルドッビアーデネのカリン

マリアグラッアァさんは、2012年に赤穂で開催した第1回の時にも来日してくれたので、今回は2回目です。その時の記事はこちらから。

バローロ村の小さな肉屋を家族で営んでいます。
その店で彼女が作って販売しているアニョロティ・ダル・プリンとタヤリンは知る人ぞ知る評判の味。
村の祭りには彼女の味は欠かせないとか。生のサルシッチャを持ってこれないのが残念(><)


カリンさんは、こちらもワインの銘醸地ヴェネト州ヴァルドヴッィアーデネから、100年前の薪釜を使って焼くパン屋の素敵なマンマ。パン屋の記事は本誌vol.28に、マンマのレシピとして紹介しているのは本誌vol.31に詳しく紹介しています。できればご主人も一緒に来て薪窯でパンも焼いてほしいけど……


冬、クリスマスにふさわしいマンマの郷土料理を提供してくれます。

そして今回マンマの料理を、仕込みから当日のキッチンカーでの調理まで「PACIOCCONE GINZA SALUMERIA」の高橋シェフを始めとするチームでサポートしてくれます。

◆出展店舗情報◆

【1】ヴェネト州マンマ カリンさんのキッチンカー:
自慢”ラザニア”を披露するわ!
《 ヴェネト郷土料理のウニコ 》アンティパスト(仔牛と生ハム、ゆで卵のファルチータ)、プリモ(ポロ葱とハムのラザニア)、セコンド(越の鳥のロースト)、オプション注文でトロケットとエスプレッソのドルチェも!

【2】ピエモンテ州マンマ マリアグラッツァさんのキッチンカー:
自慢の”アニョロッティ・デル・プリン”を食べに来てね!
《 ピエモンテ郷土料理のウニコ 》アンティパスト(パプリカとツナの詰め物)、プリモ(アニョロッティ・デル・プリン)、セコンド(仔牛の赤ワイン煮 バローロ風)、オプション注文でボネとエスプレッソのドルチェも!

【3】PACIOCCONE GINZA SALUMERIA:
イタリアワイン、マンマのドルチェ、カッフェ、ソフトドリンクなどを販売。イタリア好きで大好評だったバンキーニのチョコラータカルダもこちらでお飲みいただけますよ。
http://www.quals.jp/del_pacioccone_salumeria/
【4】ヒルサイドパントリー代官山:
採れたての鎌倉野菜や自家製のパネトーネ、ポルチーニのフォカッチャ、イタリアワイン等をご用意して皆様のご来場をお待ちしております。
http://hillsidepantry.jp/
【5】Limone Limone:
南イタリアの伝統酒「リモンチェッロ」やグラスの販売
ひとつひとつ手描きで色付けされたサンタクロースや、ツリーのボトルのリモンチェッロ・チョコチェッロなどはギフトにもおすすめです♪
http://www.limonelimone.jp/
【6】BANCHINI
イタリア最古のショコレート店「バンキーニ」チョコレート販売。今季初上陸の熱々で味わうチョコラータカルダやチョコボールもお持ちします!特にチョコラータカルダは【3】PACIOCCONE GINZA SALUMERIAブースでも味わっていただけます。
https://demeterdemetra.jp/banchini
【7】ヴィアルバ:
ワインやオリーヴオイル、タッラーリなど郷土菓子などの販売

【8】Plakira
ワイングラスやタンブラー、雑貨を販売。ガラスではない!新感覚のトライタン製グラス。非常に割れにくく、美しい透明感を両立した新素材アイテム。
飲み物を美味しくいただける設計です!
https://www.plakira.com/
◀当日の会場マップはこちらをクリックしてご覧ください

煌びやかなイルミネーションを楽しみながら、マンマの料理でホッコリしませんか。
”イタリア好き”の皆さまのお越しをお待ちしております。


▲1Fアトリウム クリスマスツリー
《 開催概要 》
KITTEの1F南側テラスにてクリスマスマーケット開催!
日程:12月14日(木)〜16日(土)
時間:11:30 〜 21:00
場所:KITTE MARUNOUCHI 南側テラス
東京都千代田区丸の内二丁目7番2号
▶アクセス詳細はこちらから

フランチャコルタに並ぶもう一つのイタリア高級スパークリング“アルタランガ”(2) Presented by モンテ物産

フランチャコルタと並び、近年イタリアで高く評価されている高級スパークリング“アルタランガ”。前号記事にてご紹介したコントラット社以外にも、アルタランガのスパークリングワインには高品質なものが多い。フォンタナフレッダ社の造る“コンテッサ・ローザ”もその一本だ。

「ピエモンテ州はバローロ、バルバレスコの生産で有名だが、スパークリングも昔から造っていたんだよ」
そう話し始めたのはフォンタナフレッダ社のチーフエノロゴのダニーロ・ドロッコさんだ。
▲チーフエノロゴのダニーロ・ドロッコ氏

「ただ歴史的に、ピエモンテは赤ワインのほうが需要が多かったからスパークリング用ブドウの生産はあまり無く、1980年代頃はスパークリング用のブドウはオルトレポ・パヴェーゼ(ピエモンテ州の東側)から購入されていたんだ。90年代の初頭に、私達フォンタナフレッダ社が中心となってピエモンテ州で育てたブドウでスパークリングワインを作るプロジェクトをスタートさせた。これがアルタランガDOCGの誕生のきっかけになっているんだよ。」

「私達が作るアルタランガDOCGのラインナップの中でも“コンテッサ・ローザ”は特別だ。アルタランガの標高500~650mの畑で作るピノネーロ80%、シャルドネ20%のスパークリングワインだね。」
ワインのことを話すときのダニーロさんの目はいつも厳しく、真剣そのものだ。

「特別である理由はいくつか存在する。まず一つ目は畑だ。私達の持っている畑はアルタランガの中でも特に土壌が特徴的で、50cmほどの粘土質土壌の層の下に20cmほどの石灰岩からなる岩の層がある。その下はまた50cmほどの粘土質土壌層、さらにその下は再び20cmの石灰岩層。粘土質土壌はブドウにしっかりとした骨格を与え、石灰岩の層があることでここに水が蓄えられブドウの木に適度な水分を供給するとともに、ミネラルが豊富に与えられる。」

「このような土壌と高い標高で育つブドウは、華やかな香りと酸・ミネラルを持つしっかりとした構成になる。ブドウを収穫したら一部を木樽の中で発酵させる。木樽発酵は複雑味をもたらすけれど、ポテンシャルのあるブドウを使わないとワインのバランスを崩すから、ブドウのクオリティの高さが求められるんだ。」
木樽発酵はどのくらいの期間行うんですか、どのくらいの割合ですか、などと聞いたら「全部は教えられないよ、内緒だ」といたずらっぽく笑われた。
▲標高の高いアルタランガの畑

「“コンテッサ・ローザ”が特別であるもう一つの理由は、門出のリキュール(メトドクラッシコ製法の最後に添加するリキュールのこと)として、フォンタナフレッダ社の1967年ヴィンテージのバローロを加えていることだ。」

「シャンパーニュの中には伝統的にコニャックを添加したりする生産者もいるだろう?それと同じことだ。フォンタナフレッダ社は150年間バローロを造り続けている伝統があるからね。1967年のバローロを加えることの出来るアルタランガの生産者は他にいないし、本当に特別なことだよ。」

確かに、色を見るとほのかにピンク色がかっている。バローロが与えた色合いだ。
「現行ヴィンテージのバローロと違い、1967年のバローロはタンニンがとても柔らかくなっているので、アルタランガに良く合うんだ。味わいにも香りにも、バローロからもたらされる複雑味がでてくる。他にはない特別なスパークリングワインだよ。」

▲ピュピトルが並ぶカンティーナの風景

アルタランガはイタリア国内でもますます注目度が高まっている。特にアルタランガの生産者達の強いこだわりは、これまでの高級スパークリングの勢力図を書き換えつつある。今まさに現在進行形で進化するアルタランガのスパークリングワインを、是非一度試してみていただきたい。きっと新たなイタリアワインの魅力に気付いていただけることだろう。
▲左から『エクストラ・ブリュット』、『コンテッサ・ローザ』、『ガティネーラ』


モンテ物産
http://www.montebussan.co.jp/
▼フォンタナフレッダ社の詳細はこちら▼
http://www.montebussan.co.jp/wine/FF.html

『イタリア好き』ってなんだ?

vol.312017/11/1
在庫なし

イタリアが好きなんです。

おおかたそういう方が今これを手にしているでしょう。たまにそうでない方が手にすると、たぶんその多くは、パラっとめくってあまり興味がなければ、捨てられてしまいます。でもそれはしょうがない、ある意味フリーマガジンとしての運命を健全に全うしているのかもしれません。むしろ、読まれずにいつまでも山積みされている方が、残念なことにフリーマガジンとしての命を全うできずに、期間までどうにか長く生かされている、とも言えるでしょう。
 
いずれにしても捨てられるのは、辛く悲しいことですし、不確かに生かされているのもそれは苦しいことなのです。人も同じで、できればイタリア人のように、ある種エゴイスティックに自己主張しつつ、生かされるのではなく、生きる。そうするとなんだか人生が明るく、楽しくなるようです。そう、多くのイタリア人は自らの人生を生きているから、我々日本人から見たら、どこか少しいい加減に見えることもありますが、それは、生きているからなんです! 

そんなイタリア人にスポットを当て、食をフィルターにして取材・編集しているのが本誌『イタリア好き』です。

 

定期購読いただくと!

バックナンバーがもれなく3冊ついてくる!!
※どの号が届くかはお楽しみ♪

  • 1年間(4回発行)2,640円(税込)
  • 送料無料

『イタリア好き』バックナンバー

『イタリア好き』バックナンバーは単品でご購入いただけます。
*バックナンバー 1冊550円(税込)

フランチャコルタに並ぶもう一つのイタリア高級スパークリング“アルタランガ”(1) Presented by モンテ物産

イタリアの高級スパークリングとして、フランチャコルタは日本でもずいぶんと名が知られてきているのではないだろうか。一方で、イタリアに“アルタランガ”というもう一つの高級スパークリングワインがあることを御存知の方はまだ多くないかもしれない。

このイタリア2大高級スパーク“アルタランガ”がイタリアの最高格付けDOCG(統制保証付原産地呼称ワイン)に登録されたのは2011年のことだ。ピエモンテ州の南側の山岳地帯をDOCGエリアとして規定し、非常に厳しい規則のもと高級スパークリングが生産されている。実際ここ数年イタリアでは“アルタランガDOCG”のスパークリングワインを以前よりもよく見るようになった。今やイタリア国内では、アルタランガはフランチャコルタと並ぶイタリア高級スパークリングの代名詞となりつつある。
本記事では今回から2回にわたり、このイタリア2大高級スパークリングとも言えるフランチャコルタとアルタランガの違いと、注目のアルタランガの造り手を特集したい。

『サイのマークのバルバレスコを造っている』、と言えばイタリアでは知らぬ人はいないイタリアトップ醸造家のひとり、ラ・スピネッタ社のジョルジョ・リヴェッティ氏が近年アルタランガのスパークリングを造っている。昨年のVENTOでも取り上げた、コントラット社というスパークリングの名門老舗(2011年よりジョルジョ・リヴェッティ氏がオーナー)を、更なる品質の向上を目指し、一部だけでは無く全てアルタランガエリアのブドウだけを使用する生産者へと大転換を行ったのだ(※1)。

▲ラ・スピネッタ社のジョルジョ・リヴェッティ氏

彼にフランチャコルタとアルタランガの違いを伺う機会があった。

「まずは地形の違いが大きいね。フランチャコルタのエリアはなだらかな丘陵地帯で標高も200m~300mほどだ。それに比べてアルタランガは標高が高く、400m~800mくらいの高さまで畑が作られている。地形も緩やかな勾配のフランチャコルタエリアに対し、アルタランガの畑はかなり急勾配だね。平均気温もアルタランガのほうが低いし、昼夜の寒暖差も大きい場所なんだ。この気候環境はアルタランガのスパークリングに綺麗な酸をもたらす。これはとても重要なことだ。スパークリングワインが偉大な熟成をするには酸は不可欠だからね。」

標高や平均気温はブドウの生育、ひいてはワインの香り・味わいに大きな影響を与える。実際フランチャコルタとアルタランガを比べた時、比較的標高が低く温暖なフランチャコルタエリアからはフルーティな果実味がもたらされやすく、フランチャコルタより標高が高く平均気温の低めなアルタランの方が白い花を基調とする香りや締まった酸をより感じやすい。
▲急斜面に広がるアルタランガの畑

 「アルタランガはフランチャコルタよりも熟成規定が長いのも違いだね。どちらも瓶内二次発酵のシャンパーニュ製法ではあるけれど、フランチャコルタは18ヶ月以上の熟成を規定しているのに対し、アルタランガは30ヶ月以上の熟成が義務付けられている。シャンパーニュの熟成規定は15ヶ月以上だから、どれほど厳格な規定なのか想像してほしい。コントラット社の場合はさらに長く熟成させていて、今は最低でも48ヶ月以上熟成をさせたものをリリースしている(※2)。

これに加えて、コントラット社スパークリング用のブドウは非常に厳しく選別し収量を制限することで、1ヘクタールあたり5~6トンにまで抑えている。偉大なワインを造るにはまず畑から、だ。最高のブドウを選別することが最も重要なんだ。」
 一般のスパークリングワイン用のブドウの収穫量平均は10トン~12トン前後。最高のブドウを選別するとはいえ、コントラット社は一般的な収穫量の約半分の量まで選別している。ここにもジョルジョ・リヴェッティ氏の品質への徹底したこだわりが感じられる。
▲最低48ヶ月もの長期瓶内熟成を行うのはコントラットのアルタランガならでは

「コントラット社のスパークリングワインはフランチャコルタやシャンパーニュにだって負けない品質だという自信があるし、イタリアでも最高のスパークリングワインの一つであると自負している。シャンパーニュ好きの方たちにも是非飲んでみていただきたいね。」とジョルジョ・リヴェッティ氏は語る。

フランチャコルタとアルタランガは、今やイタリアを代表する2大高級スパークリングと言っても過言ではない。しかし、その違いは比べてみると恐らく想像以上にはっきりと感じられるだろう。機会があれば是非、2つを贅沢に比べてみていただくと面白いのではないだろうか。
※左から『フォー・イングランド』、『ブラン・ド・ブラン』、『リゼルヴァ・スペシャル・キュヴェ』、『ミッレジマート』、『フォー・イングランド ロゼ』

※コントラットでは2013ヴィンテージから順次DOCGに移行する予定だそうです。

※1 2012年よりブドウは全てアルタランガ産。
※2 2011年より熟成期間を延ばし、2012年ヴィンテージ以降からは最低48ヶ月。

モンテ物産
http://www.montebussan.co.jp/
▼コントラット社の詳細はこちら▼
http://www.montebussan.co.jp/wine/contratto.html

30号記念企画!「20州30食を楽しむ食事会」@incanto レポート

30号。
2010年から7年半、まあよく続いていると自分でも感心しています。
その30号を記念して9月3日に広尾の「incanto」で食事会を開催しました。

小池教之シェフとは2016年の“集まれイタリア好き”や、“伊勢丹イタリア展 マンマの料理フィスタ”でのマンマのサポートシェフとして参加してもらい、その時に改めて小池シェフのイタリア愛、イタリア郷土料理への造詣の深さを感じました。そのこともあり今回の食事会は小池シェフにお願いしました。

30号を記念して“イタリア20州30食” 簡単に依頼してしまったのだと思ったのは、開催を2週間後に控えメニューリストがあがってきた時でした。
メニューを見て、このコースを組み立てに相当な苦労があっただろうと想像するのは難しくありませんでした。
イタリアを北部、中部、南部の3つの地域に分けて、アンティパストからドルチェまでをその地域の州の料理で展開していく。それぞれの皿には地域で特徴のある料理が3種載ってきて、3種を食べることで地域性がよく分かる仕組みになっていました。
結果的にドルチェまで入れて33種という恐ろしことになりました。

会は、ゲストとしてお招きした株式会社文流会長の西村暢夫先生のお話からスタートしました。
「ルッカの市庁舎にある壁画には、1年を通して農民の働きをモチーフにしたレリーフが月ごとに施されている。
 古くから食の重要性を認識し、それに対する思いは強く、働くことの喜びを感じていたのではないか」
 という考察とともに、
「イタリア人のナマの姿をずっと表現してきた『イタリア好き』にも通じるものがあると感じた」
という西村先生の話は、とても嬉しく、ありがたく受け止めました。

そして先生は最後に、
「イタリア人を表現する“マンジャーレ” “カンターレ” “アモーレ” に
もう一つ“ラヴォラーレ” をつけ加えたい」
と締めくくられました。
取材の特性もあるとは思いますが、僕が会ってきたイタリア人は皆さんよく働いていました。

それでは当日のメニューを一挙に公開します。

Antipasti 1:南部(本土)の野菜とチーズの組合せ
Insalata di pomodoro, mozzarella e fagiolini (Campania)
トマト、インゲン、モッツァレッラのインサラータ
Peperonata e stracciatella di burrata al vin cotto (Puglia)
ペペロナータとブッラータのストラッチャテッラ ヴィンコットがけ
Bruschetta di melanzane all’aceto e ricotta(Basilicata)
ナスのマリネとリコッタのブルスケッタ


Antipasti 2:南部の冷製魚料理
Sgombro marinato con finocchio e agrumi(Calabria)
カラブリア風〆サバ フェンネルと柑橘のインサラータ
Insalata di cous cous con tonno sott’ olio di pesce spada(Sicilia)
カジキマグロ自家製ツナとクスクスのインサラータ
Buridda “Palombo lesso marinato alla salsa”con bottarga di muggine (Sardegna)
“ブリッタ”ホシザメと香草、クルミのサルサヴェルデのマリネカラスミかけ


Antipasti 3:北西部のちょっと変わった加工肉
Affettato valdostano con tortino di grano saraceno(Valle d’aosta)
テウテン(乳房のハム)、モチェッタ(鹿肉のハム)、ジネープロ風味のラルド自家製アオスタ風サルーミのアフェッタート そば粉のトルティーノ添え
Tonno di coniglio all’ agliata(Piemonte)
ウサギのツナ仕立て ニンニクのソース
Gelatina di maiale al pesto Genovese(Liguria)
豚のゼラチン寄せ バジリコのジェノヴェーゼ


Antipasti 4:パダーノ平野の恵み
Fegato d’oca con gorgonzola e fichi semi secchi(Lombardia)
ガチョウのフォアグラ ゴルゴンゾーラとイチジク
Tartara di cavallo(Veneto)
馬肉のタルタル
Mortadella e torta sbrisolona(Emilia-Romagna)
モルタデッラとトウモロコシ粉のトルタ、ズブリゾローナ


Minestre:北部・中部・南部のパンを使ったミネストレ
Canederlotti con crauti(Trentino-Alto Adige)
カネーデルロッティとクラウティのスープ仕立て
Passatelli(Marche)
パッサテッリ
Pancotto(Puglia)
いろいろな豆と豚の皮のパンコット


Primi piatti 1:南部のプリミ ピアッティ
Cavatieddi con le sarde(Sicilia)
カヴァティエッディ イワシとフェンネルのソース

Minuich concoratella di maiale al rafano(Basilicata)
ミヌイック 豚モツの唐辛子煮込み ホースラディッシュがけ
Strascinate alla salsa Genovese(Campania)
ストラシナーテ ナポリ風ジェノヴェーゼ


Primi piatti 2:中部(北側)のプリミ ピアッティ
Strappatella con calamari in zimino(Toscana)
ストラッパテッラ 烏賊と青菜のインツィミーノ
Strozzapreti all’anguilla(Umbria)
ストロッツァプレーティ ウナギのトマトソース トラジメーノ風

Strichetti al ragù di piccione(Marche)
ストリケッティ 鳩、丸一羽のラグー


Primi piatti 3:北東部のプリミ ピアッティ
Ravioli di barbabietola al papavero(Trentino-Alto Adige)
ビーツのラビオリ ケシの実ソース
Cjalzons(Friuli-Venezia Giulia)
チャルソンス

Risotto di carpa al vino rosso 〝valpolicella″(Veneto)
鯉のリゾット ヴァルボリチェッラ風味


Secondi piatti:中部(南側)の仔羊料理
Spalla→Pignata(Molise)
肩肉と野菜の土鍋煮込み風 ピニャータ
Costoletta→Gratinata con mollica all’erbe(Abruzzo)
骨付きロースの香草パン粉焼き オリーブソース
Coscia→Al forno con patate(Lazio)
モモ肉のオーブン焼き ジャガイモ添え






Dolci :北部・中部・南部のドルチ
Biancomangiare(Valle d’aosta)
ビアンコマンジャーレ
Sanguinaccio(Umbria)
サングイナッチョ
Cannolo(Sicilia)
カンノーロ


Piccola Pasticceria e Caffè : 小菓子とカフェ
Zaletti(Veneto)
ザレッティ
Cavallucci(Toscana)
カヴァルッチ
Ciccoluto di Modica(Sicilia)
モディカ風チョコレート



一品食べるごとに、現地で食べた時のことを思い起こし、取材した人の顔が浮かんだりしました。
『イタリア好き』が大切にしてきたことは、食を通して暮らす人を映し出すことです。だからこそ、そこに根付く食の意味を理解することが大事だと考えていました。
レシピを見て料理を再現するのは、ある程度の力のある料理人ならできると思います。でもその料理の本当の意味を理解して作れる料理人はそう多くはいないでしょう。この日の小池シェフはそれを見事に表現してくれました。本当にありがとうございました。
そして参加者の皆さん、30号まで支えてくれた読書の皆さんにも感謝します。ありがとうございました。
これからも皆さんをいい意味で裏切り続け、ロックでフリーなマガジンを作っていきます。引き続き応援よろしくお願いします。

イタリア料理に欠かせない名脇役「チェルサヌス」 Presented by モンテ物産

今回のVentoでは、モンテ物産取り扱いメーカーの中でも“目立たない”、“渋い”、しかし“高品質”で、20年以上に渡り日本に輸入し続けている名脇役的なイタリアの野菜メーカーを紹介したい。

▲(上)創業当初の工場写真(下)現チェルサヌス社 
その名は、Coelsanusチェルサヌス。ラテン語で澄み渡った空を意味する名前で、イタリア語に変換すると【Cieloチエーロ空・sanoサーノ健やかな】。このチェルサヌス社のある土地ヴェネト州ヴィチェンツァ県ソッサーノは、霧で有名なパダーノ平原にあるにも関わらず、昔から霧が発生せずに晴天に恵まれたことからこう呼ばれたそうだ。ソッサーノの町の紋章にもその名前が刻まれている。

その恵まれた天候により、健やかに育った野菜が多く取れ、フレッシュで消費しきれないものを加工品に回すようになったところから、チェルサヌス社の歴史がスタートする。

創業は、1955年。創業以来一貫して高品質の野菜加工品を作り続けるこだわりのメーカーだ。また、現在では近郊の町イゾラ・デッラ・スカーラ(Isola della Scala)に農業会社も保有し、玉ねぎやバジルを自分たちの手で育てている。

▲スライスされた野菜は3段階の火入れが行われる
商品の中でも特におすすめは、アッロスティート(Arrostito):ローストした野菜のオイル漬け。
家庭でマンマが調理するように、3段階でじっくりと火入れして野菜の旨みを引き出す。最初のオーブンで野菜を乾燥・凝縮させ、リガトーレ(Rigatore)と呼ばれるグリル機で焼き目を付けた後、最後に180℃の温度でじっくりローストする。まさに手間ひまかけたマンマの料理だ。



原料野菜にもこだわり、使用する野菜は近郊40km以内の地元産(カルチョーフィのみプーリア産)のものを収穫後24時間以内に加工。プーリアのカルチョーフィも、距離があるにも関わらず48時間以内で工場に搬入する。

このアッロスティート、モンテ物産のラインナップは、画像左からズッキーニ、ペペローニ(パプリカ)、カルチョーフィ。いずれも野菜の肉厚な食感と旨み、甘み、グリルの香ばしさと歯ざわりを感じさせる。一度是非試して頂きたい。



他のおすすめ商品としては、左から小粒の高品質な「ケッパー酢漬け」:引き締まった食感で繊細なケッパーの風味を感じる。パスタやサラダにどんどん使いたくなる。
「フルッティ・ディ・カッペロ(ケッパーの実)」:珍しい枝付きのケッパーで、そのまま食べて大粒ケッパーの実の食感と風味を味わえる。
「グリーンオリーブ・ジャイアント」:他では中々見かけないほど大きな粒のオリーブの果肉を楽しめる。前菜にぴったり。
「オリーブ・リヴィエラ」:ほんのり茶色に色づいた深みのある味わい。押しつぶして種を取り出し、パスタの具材として使用するのもおすすめ。

この夏に初めてこのチェルサヌス社工場を訪問したが、作業員の8割は女性で、皆が生き生きと働いていた。
笑顔で挨拶してくれる姿を見ながら、健やかないい環境で、気持ちの良いスタッフにより、高品質の商品が生まれることを実感した。

▲代表のステファノさん(右から2番目)ディレクターのクラウディオさん、スタッフのミカエラさん、アマンダさん


経営は、創業のカローニ家を中心にファミリー経営。イタリアの本物の家庭料理を世界に届けることをコンセプトに真摯に製造を行うメーカーだ。長年モンテ物産の取り扱いラインナップの中で、こつこつと着実に販売されてきたこのチェルサヌス社の商品。是非ご家庭で、レストランで、イタリア野菜の本物の美味しさを楽しんで頂きたい。

モンテ物産
http://www.montebussan.co.jp/
▼チェルサヌス社の詳細はこちら▼
http://www.montebussan.co.jp/foods/coelsanus.html