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【随時更新】2/7(日) 『集まれ!イタリア好き』イベント詳細ページ

『集まれ!イタリア好き』についての情報を随時アップしていきます!

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 開催概要・お申込みはこちら
 https://italiazuki.com/?p=10911
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★2015.12.25更新 
 ○テーマ発表~!
 ○ペペロッソ総料理長今井和正シェフからのメッセージ
★2016.1.6更新
  ○お楽しみイベント(手打ちパスタづくり参加方法)
★2016.1.15更新
  ○タイムスケジュール
  ○メニュー ※1.21 一部変更・追加

今回の『集まれ!イタリア好き』のテーマは・・・・

手打ちパスタ ~作って、触れて、楽しもう!~

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イタリアのそれぞれの土地ならではのものがぎゅ~っとつまった
イタリア料理を味わう上で欠かすことのできないパスタ。

そんな、みんなが大好きなパスタの魅力に迫ります!!

◆タイムスケジュール
集まれイタリア好き@ペペロッソタイムスケジュール

◆お料理:イタリア各州の郷土料理が勢ぞろい!!
20州のお料理
○ヴァッレ・ダオスタ フォンドゥータ パン 芋
○ピエモンテ インサラータ ランガローラ (セロリ、クルミ、トーマ)
○ロンバルディア 鯉のカルピオーネ お米添え
○ラツィオ ローマの冬のサラダ、プンタレッラ
○ヴェネト ヴェネト産馬のブレザオラ、季節のフルーツとのサラダ仕立て
○カンパーニア ゼッポリーネ コッツェインペパータ
○リグーリア 紫アスパラガスとうさぎのサラダ アンコウとトマト、タジャスカの煮込み
○トレンティーノ‐アルト・アディジェ 白アスパラガスのボイル、崩したゆで卵のソース、エストラゴンの香り ボルツァーノ風
○フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア モンターズィオのフリコ
○エミリア・ロマーニャ クアルト小林シェフの自家製モルタデッラ
○トスカーナ フィレンツェのトリッペリアの味ランプレドットのコロッケ
○ウンブリア ソラ豆とグアンチャーレのソテー レンティッケと豚足の煮込み
○マルケ いろいろ巻貝のポルケッタ
○アブルッツォ パロッテ パン団子のトマト煮込み
○モリーゼ パンパネッラ ぶどうの葉っぱ巻き
○プーリア ロバのブラチョーラ
○バジリカータ 茹でたバッカラのサラダ、クルスキ添え
○カラブリア カボチャのマリネ、カラブリアの香り(ベルガモット、唐辛子オイル)
○シチリア パーネカメウサ
○サルデーニャ ブリッダ

20州の手打ちパスタ(時間の許す限り)

ドルチェ
○小池シェフ スフォリアテッラ+お楽しみ
○佐藤シェフ ピエモンテ風ジャンドゥーヤのフォンダン バローロキナートのジェラート
○小林シェフ カンノーロ+お楽しみ
○今井シェフ ババ+お楽しみ

※仕入れによって内容は変更になる場合がございます。

◆お楽しみイベント
○手打ちパスタ作り
シェフのみなさんから直々に、パスタのつくり方やソースの合わせ方など伝授いただきます♪
みなさんで作ったパスタはもちろん試食もできます。参加すればパスタがもっと好きになるはず!
<参加方法>
安全においしいパスタを作るために必ずご協力ください!
エプロン・ハンドタオルご持参ください。
(会場で『イタリア好きオリジナルエプロン』も販売!*数量限定)
●爪は短くしてきてください。
マニキュアやスカルプチャーなどをされている場合、お断りする場合があります。
●髪の長い方は結んでください。
●参加前には手洗い&消毒を行ってください。
*事前予約の必要はありません。
*材料やスペースに限りがあるため、混雑時は観覧のみとなる場合もございます。
*ケガやアレルギー症状の発生などトラブルがあった場合、当方では責任をおいかねます。
十分ご注意の上、ご参加ください。

○じゃんけん大会
どなたでも参加いただけます。今回も素敵なプレゼントご用意してますよ~!

▽▼▽ ペペロッソ総料理長 今井和正シェフからのメッセージ  ▽▼▽

今井シェフイタリア好きのみなさんはじめまして。ペペロッソ総料理長の今井和正と申します。

今回のメインテーマは、
イタリア料理の醍醐味とも呼ばれる『手打ちパスタ』。
イタリアのシンボル、おふくろの味、歴史を紐解くルーツ、
食べない日はない、食べないと元気がでない、、、等
たくさんの表現をされる『手打ちパスタ』。

そんな魅力や浪漫に満ち溢れた『手打ちパスタ』を理屈ではなくて
実際に触れて、触って、作って、食べてイタリアをより身近に楽しみませんか?

テーマに沿って、手打ちパスタが大好きなシェフを中心にお声かけさせていただきました!
なんでも聞いてください!
また、パスタの調味料として切っても切れないチーズもサブテーマとし、
チーズを生業にしているサプライズゲストも参加してくださいます。

イタリアの家族みたいに、みなさんでテーブルを囲んで『手打ちパスタ』を楽しくつくりましょー!

<今井和正シェフ プロフィール>
1984年9月26日生まれ。千葉県出身。
東京国立辻調理師専門学校卒業後、
広尾 IL BUTTEROに入社。19歳の頃からイタリア人から直接イタリア料理を学ぶ。
南麻布 incanto へ入社。副料理長に就任。
その後、都内数店舗で修行を積んだのちに、三軒茶屋 PEPE ROSSO  総料理長に就任。

▽▼▽ シェフのみなさんのスペシャルな饗宴!  ▽▼▽
イベント開催のために、シェフのみなさんが集まっていただけます!
ふだん味わえない贅沢を一度に味わえるチャンスです★

○インカント 小池教之シェフ
○トラットリア クアルト 小林隆一シェフ
○エノテカ ベルベルバール 仁井康博シェフ
○アンティカ オステリア マジカメンテ 佐藤崇行シェフ
○フロマージュ倶楽部 オーナー 橋本浩一さん     ほか

お楽しみに~!!!

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新しく内容が決まり次第、こちらのページやFacebookなどでお知らせします!

イベントレポート 11月29日(日)サルデーニャ料理を楽しむ会@イル・リフージョ・ハヤマ

葉山にひっそりと佇む趣あるリストランテ、イル・リフージョ・ハヤマにて
“サルデーニャのナターレ(クリスマス)”をテーマに開催した今回のイベント。

久々に少人数での食事会。
初めての方も、何度も来ていただいている方も、
ひとつづきのテーブルをみんなで囲んで、
じっくりと話をしてじっくりと料理を味わう。

こういうのはイタリアらしくてやっぱりいい!

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サルデーニャと湘南の食材を活かしたメニューの数々。
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自家製のハムやからすみに、山羊のフロマージュ・ブランは岡山から。
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北の食材ポレンタとの組み合わせる二色ポレンタは、
サルデーニャのフェスタの時だけあったもの。
白は湘南豚のサルシッチャ&ゴルゴンゾーラ。赤は葉山牛のスーゴ。
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羊(または山羊)のブロードと幻のパスタ フィリンデウ ペコリーノサルドをかけて。
サルデーニャから届いた食材をふんだんに。
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クルルジョネスはクリスマスカラーで鮮やか!
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仔豚の丸焼き。
口の中に旨みが広がる。たまらない!カリカリの皮がうまいのだ。

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コショウとフェンネルの効いた自家製サルシッチャは大人気!
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最後は甘い幸せ。
サルデーニャのドルチェ、セアダス 栗のはちみつをたっぷりかけて。
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サルデーニャでの修業先や、国内外の生産者の方々、
スタッフの方々、ご参加いただいた方々・・・・
渡辺シェフの携わるさまざまな人への深く強い思いと、
こだわり抜いた料理ひとつひとつの味わいが忘れられない。

素晴らしい会でした。

ご参加いただいたみなさん
渡辺シェフ率いるスタッフのみなさん
本当にありがとう!
Grazie mille!

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ローマっ子が愛する白ワイン フラスカーティ Presented by モンテ物産

07new-enologo(2)「フラスカーティは『法王のワイン』と呼ばれるほど有名であり親しまれている白ワインだが、常に華やかな道を歩んできたわけではないんだ。」
そう切り出したのは、フラスカーティで最も有名であり最大の造り手フォンタナ・カンディダ社醸造責任者のマウロ・メルツさんだ。

フラスカーティはワインの名前でもあり、ローマの南東約20kmに位置する町の名前でもある。フラスカーティから5~6km南に行くとローマ法王の避暑地として知られるアルバーノ湖があり、フラスカーティのワインは法王やローマっ子に愛され続けているワインだ。

▲長い歴史を感じさせるフォンタナ・カンディダ社の旧カンティーナ
▲長い歴史を感じさせるフォンタナ・カンディダ社の旧カンティーナ
「この土地は海からの風により病害も少なく、かつては火山の噴火口だったアルバーノ湖周辺のミネラルを多く含む火山性土壌や、温暖で乾燥した気候といったブドウ栽培に理想的な環境だ。歴史をさかのぼれば、フラスカーティは2000年以上前の古代ローマの頃から美食家や皇帝たちの舌をうならせる銘酒として知られていたんだ。しかしその後ローマ帝国の滅亡とともにブドウ畑の数は激減し、何百年も荒れ果てたままの土地が残された。ようやく中世になってわずかな苗木からブドウ栽培が復活し始め、かつての栄光を徐々に取り戻した。
そしてその味の良さが認められ、イタリアのDOC(原産地統制呼称)が制定された1966年に、最初に認証を受けた栄誉ある四つのDOCの一つとして“フラスカーティDOC”が選ばれたんだ。その後押しをうけて60年代後半~70年代にフラスカーティは大流行し、飛ぶように売れた。」

しかしここで笑顔だったマウロさんの表情が曇り、一つ深い溜息をついた。

▲株密度を上げ、収量を減らしブドウ果の品質を向上させている
▲株密度を上げ、収量を減らしブドウ果の品質を向上させている
「ただ、素晴らしいフラスカーティを造るワイナリー達の一方で、残念なことに流行に乗じて質より量を重視した低品質のフラスカーティも出回り始め、いつの間にか安くて薄いワインのイメージがついてしまった。農家はブドウを量り売りしていたため、一粒一粒の味が薄くなろうがDOCの規定内であれば良いという考えで、とにかく大量に栽培するようになっていった。この問題に直面し、1958年の創業以来品質にこだわってきたフォンタナ・カンディダ社は、価格競争によるフラスカーティDOCの低品質化に歯止めをかけなければならないと考えた。自社畑は自分たちで手入れができるが、農家から購入するブドウの質を上げるには農家の意識を変えなければならない。そこで、ブドウの質に応じてキロあたりの購入額を変えることにしたんだ。より良いブドウを供給すればより高く買い取ってもらえるとわかると、農家も品質向上に努めるようになる。」
とは言え、量を減らすリスクを背負ってまで、農家に向上するかわからない品質を追い求めてもらうには相当な労力が必要だろう。

▲サンタ・テレーザの畑
▲サンタ・テレーザの畑
「もちろんそれは簡単ではなかったよ。なにをどうすれば良いかわからない農家も多かったしね。だから我々がチームを作って各農家の畑を回り、株密度を上げたり剪定で収量を抑えたりすることでどれだけ効果が出るかを教えていったんだ。その努力の甲斐あって、今購入しているブドウの質には非常に満足しているし、我々が求めるワインの味わいを保つことができているよ。そしてなんと2011年にはフラスカーティDOCのみならず、フラスカーティ・スペリオーレDOCG(保証付き原産地統制呼称)まで新たに制定され、私たちの自慢の単一畑から造られる“サンタ・テレーザ”フラスカーティ・スペリオーレ・セッコなどがそのDOCGに認証されているんだ。畑の改善の取り組みはまだこれからも続けるよ。コストは当然かかるが、我々はフラスカーティの歴史と味を守りたいんだ。」

フォンタナ・カンディダ社の取り組みの結果は、彼らのフラスカーティを飲めばすぐにわかるだろう。みずみずしさとすっきりした酸が感じられるが決して薄い味わいではなく、ブドウ本来の果実味がしっかりと感じられ、一口飲むとまたすぐにもう一口飲みたくなるような飲み心地の良さがある。
フォンタナ・カンディダ社のたゆまぬ努力がある限り、フラスカーティの良さは守られ続けるだろう。


【料理写真など】11月29日(日)サルデーニャ料理を楽しむ会@イル・リフージョ・ハヤマ(その2)

11月29日(日)に開催される、サルデーニャ料理を楽しむ会
開催レストラン、イル・リフージョ・ハヤマの渡辺シェフより、
お料理のお写真を送っていただきました!!

今回のテーマは、サルデーニャのナターレ(クリスマス)ですが、
さらに、サルデーニャで渡辺シェフがすごし、体験されたお料理の
エッセンスも取り入れて頂いています。

<<<<当日のお料理(予定)>>>>>

★自家製からすみ、生ハム、ペコリーノサルド、山羊のリコッタをパーネカラザウと共に
★羊(または山羊)のブロード フィリンデウ、ペコリーノサルド
★クルジョネス クリスマスカラー
★ポレンタ、二色のソースで!
・湘南豚のサルシッチャ ゴルゴンゾーラ
・葉山牛のスーゴ
★庭で丸焼きにした仔豚と三浦野菜
★セアダス 栗のはちみつをかけて

特に、フィナーレを飾るメイン料理、
『庭で丸焼きにした仔豚と三浦野菜』は
お肉好きの方には興味津々の一品ではないでしょうか?

どどーんとお写真でご紹介しますよー♪

12月、サルデーニャにて。豚や羊から一年分のサラメやプロシュートを仕込むぞ!
▲12月、サルデーニャにて。豚や羊から一年分のサラメやプロシュートを仕込むぞ!

▲庭で仔豚を丸焼きにしますよ~熱々を頬張りましょう!
▲庭で仔豚を丸焼きにしますよ~熱々を頬張りましょう!

▲カラフルな三浦野菜もかかせない!
▲カラフルな三浦野菜もかかせない!

▲自家製からすみ完成!!
▲自家製からすみ完成!!


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▼お申込み、開催概要はこちら
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みなさまのご参加、どしどしお待ちしています!!

GRAZIE!

変わらぬ味の秘密 マリアグラツィア・ボッツォーリ

この日(10月29日)のバローロ村は、秋晴れの清々しい晴天に恵まれていた。

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収穫の終わったブドウの樹の赤や黄色に色づいた葉が、
小さな村のその豊な地形を証明するように、太陽の光を浴びて輝いていた。

そのバローロ村に、マチェレリア・サンドローネがある。

2013年、兵庫県赤穂市で開催した「マンマの料理フェスタ」に来日してくれたマリアグラッツァは
このマチェレリアのマンマで、店で売るタヤリンと、アニョロッティ・デル・プリンを
もう15年つくり続けている。

来日以来の再会になるので、3年振りだ。
ビエッラに暮らす幹子さんと一緒に訪ねた。

店に行くと、娘が6ヶ月の赤ちゃんを抱っこしていた。
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来日した時はまだ独身だった娘のマルティーナにはもう子供がいる。月日を感じる。

突然の訪問にビックリした娘が、店の奥に行きマンマに告げると、
マリアグラッツァは、飛び上がって叫び、大喜びしてくれた。

こんな出迎えはこちらもとても嬉しい。

彼女は取材の時と同じように、店の奥の調理場であの時と同じように
タヤリンとアニョロッティ・ダル・プリンをつくっていた。

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一旦止めていた手を、再び動かし始めると、その早さと、手さばきはやはり見事だ。

ちょうど切りが良いところで「食べて行くでしょ」とマリアグラッツァが言う。
僕は「喜んで!ありがとう」と返し、その食事の準備が始まった。

食事の準備と言っても、その調理場の作業台にクロスをかけて、
そこで家族と一緒に立って食べるのだ。

それがここの日常だ。

できたてのパスタと自家製のサラミや、生ハムと、ワインは当然バローロだ。

でもこんな贅沢は無い。

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そんな贅沢を味わいながらも、僕はさらに我がままを言った。

取材の時に食べて忘れられない、生のサルシッチャをお願いした。

あの時は少しビクビクしながら食べたけど、今はもうそんな事は無い。
イタリア20州を巡ってきたので、信頼できる生肉のうまさは承知している。
そして今まで何度も口にしてきたが、腹を壊した事など一度も無いのだ。
ほんのり赤色で、甘く、少しハーブの効いたその生肉は、日本では絶対に味わえないだろう。

遠慮しながら食べていたら、彼女が勧めるので、結局ひとりで全部食べてしまった。
まあ今後はまたいつ食べられるか分からないし、
折角の好意だしと色々と理由をつけて自分で勝手に納得して食べ続けた。
やおらマリアグラッツァは、お湯を沸かし始め、フライパンに温めバターを溶かしている。
アニョロッティの味付けは、シンプルにセージとバターだけ。
茹で上がったアニョロッティをフライパンにできたソースで絡めるとできあがり。

こんなシンプルなのにうまい。いやシンプルだからうまいのだ。
ちゃんとお肉の味もする。
この日の少し前に、ニュースになっていた加工肉に発がん性があるという事がこの時話題になった。

加工肉が全て悪いのではない、大量生産して、大量販売するこのシステムがおかしいのだ。
食べ物ではなく、商品としての物をつくっているからだ。

IMG_6225マリアグラッツァは言う。「私はこれ以上早くはつくれないし、量もできない」
ましてや、つくろうとも思わない。

素材を見極め、手間と時間をかけて食べ物をつくっているから、そんな心配は要らない。
自分達の目の届く範囲で行えば大きな問題は起きるはずがない。

この日も店には多くのお客さんがやってきて、ここの肉を買っていっている。

ご主人と息子は肉を捌き、
マリアグラッツァは明日もまた同じように自分のペースでつくり続けるのだ。

繊細な表現者 マリオ・コッリーナ

ロンバルディアの取材以来だから2年振りになる。
ミラノから車で1時間とちょっと、ベルガモの小高い丘の上にある、「リストランテ・コリーナ」
オーナーシェフのマリオ・コリーナは、料理人としての高いプライドと共に、
生産者への尊敬の念を忘れない、素晴らしいシェフだ。
久しぶりの再会をお互いに喜んだ。
当時より少しふっくらした印象だったが、握手を交わした手は、あの時に感じたままだった。
僕らは新しくできた部屋に案内された。
前面は総ガラス張りで、パノラマの景色が広がり、
明るくゆとりのある店内には、日曜日のランチを楽しもうとテーブルは満席だ。
料理はお任せでお願いした。
季節を意識した洗練されたスローな料理が次々に運ばれてくる。

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一見クリエイティブな印象の皿だが、食べてみれば機を衒わない、素材を存分に活かした料理に心が躍る。
そしてどのテーブルにも彼は、一皿ひと皿丁寧に料理の説明にやって来る。
ここに彼が生産者や、素材にこだわる理由がある。

IMG_615112時半過ぎに店に入ってから、ディジェスティーボのグラッパを飲んで気がつくと、客はもう僕らだけだった。

最後に御礼を言うと、彼は御礼を言うのは僕のほうだと言う。
本誌『イタリア好き』の読者がちょこちょこと訪れてくれているらしい。
彼もそれを喜んでいて、僕にとってもそれは同じ気持ちだった。
こうやって繋がっていることに感謝した。
店を出るころには、既に時計は4時半を回っていた。
とても豊で、良い時間を過ごすことができた。
ありがとう。