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“イタリア好き” 郷土料理とワインを楽しもう! ロンバルディア・ミラノ

※参加申し込み受付を終了いたしました。

\イタリア郷土料理を巡る食事会 ロンバルディア・ミラノ/

Vol.40(2月1日発行)ミラノ特集に合わせて、恒例の食事会を開催します。
今回の取材で少しだけミラノの懐に入り込めたような気がしました。
そしてもっと深追いしてみたいというミラノへの思いの丈を、「タンタローバ」の林祐司シェフの料理に委ねるのです。


お茶目な林シェフ。

〈予定メニュー〉
ロンバルディア州前菜盛り合わせは、ブレザオラ、サラミマントヴァーノ、カプラチーズ、モンデギーリ、シャットゥ
写真はイメージで実際の料理とは異なります。ご了承ください。

プリモはソバの産地でもあるロンバルディアを代表する一品ソバ粉のパスタ、ピッツォケッリ

セカンドはもちろん、リゾット・アッラ・ミラネーゼとオッソブーコ

ドルチェの盛り合わせは、トルタ パラディーゾ、ズブリゾローナ

これらの料理に合わせたロンバルディアのワインもご用意しています。
*メニューは予告なく変更することもありますのでご了承ください。

◆+◆+開催概要+◆+◆

■日時:3月15日(日)12:00~(11:45受付開始)
■会場:TantaRoba(タンタローバ)
東京都文京区小石川4-18-7
http://www.tantaroba.jp/
■会費:〈会員〉12,000円(税別)(13,200円:税込)
〈非会員〉14,000円(税別)(15,400円:税込)
*ドリンク込み!
イタリアズッキーニクラブズッキーニパートナーズ会員+1名まで有効)
■形式:着席式
■定員:20名

《過去の食事会レポート》
■2019年11月に開催したサルデーニャ食事会のレポートはこちらから
■2019年6月に開催したヴェネト食事会のレポートはこちらから
■2019年2月に開催したエミリア・ロマーニャ食事会のレポートはこちらから
■2018年8月に開催したカラブリア食事会のレポートはこちらから
■2018年11月に開催したリグーリア食事会のレポートはこちらから

《お申込み》

以下に「カートに入れる」ボタンが表示されます。そちらをクリックしてお進みください。

*参加条件はイタリアズッキーニクラブズッキーニパートナーズ会員様とそのお連れ様1名のみとさせていただきます。

※ズッキーニクラブ、ズッキーニパートナーズ会員の方は、ログインすると会員価格でご購入いただけます(未ログインでは、非会員価格でカートに価格が表示されます)。

ナポリピッツァのニューウェーブ “ピッツァ・コンテンポラーネア” Presented by モンテ物産

ナポリでタクシーに乗ると必ずすることがある。運転手に、おススメのピッツァリアを聞くことだ。大抵の場合、どの運転手もまくし立てるように自分のおススメのピッツェリアを3軒、5軒と説明し始める。これを聞くのがなかなか面白いのだ。中にはプロのピッツァイオーロ(ピッツァ職人)顔負けの批評を始める人も多い。「伝統的なあの店がやっぱり今もナポリのトップだ」とか、「最近あそこのピッツェリアは味が落ちた」とか、「どこそこのピッツァは発酵時間が長くて、胃にもたれない生地だから流行っているんだ」などなど。それぞれがナポリピッツァを解釈して、自分の信じる“最高の”ピッツェリアをおススメしてくれる。

実際、ナポリピッツァ発祥のこの街の人ほど、ピッツァを愛し、こだわり、そしてピッツァに厳しい人種はいない。この前出会ったタクシー運転手が「俺の体はナポリピッツァで出来ている」と豪語していたが、事実ナポリピッツァは彼らの誇りであり、彼らのアイデンティティの一部でさえあるかもしれないのだ。

そんなこだわりの強いナポリ人達の愛するナポリピッツァに、最近大きな変化が起きつつある。当然昔から続く伝統的なピッツェリアがひしめき合うナポリ。ダ・ミケーレ、ディ・マッテーオ、スタリータにジーノ・ソルビッロ…他にも伝統的なピッツェリアは沢山あるが、その中に、若いピッツァイオーロ達が彗星のごとく次々に現れ始めたのだ。伝統的なピッツァ・トラディツィオナーレ(トラディショナルのイタリア語)に対し、彼らのピッツァは“ピッツァ・コンテンポラーネア”(現代風ピッツァ)とよばれ、ナポリの街に旋風を巻き起こしている。
▲ヴィンチェンツォ・カプアーノ氏
そうした新星の若手ピッツァイオーロの代表格の一人がヴィンチェンツォ・カプアーノだ。ナポリピッツァ・ニューウェーブの中心人物でもある彼に“ピッツァ・コンテンポラーネア”とは何なのかを聞くと、ヴィンチェンツォはこう教えてくれた。

「ピッツァ・コンテンポラーネアの特徴はなんと言っても、コルニチョーネ(ピッツァの縁)が高く上がっていることだね。今までの伝統的なナポリピッツァと比べても、特にコルニチョーネがフワッと軽く、高く持ち上がるんだ。使う小麦粉も違うし、生地の作り方も伝統的なピッツァとは違うんだよ。」
人懐っこい笑顔でそういいながら、彼は自分自身のインスタグラムの画像をいくつも見せてくれる。ものすごく縁が高く焼きあがったピッツァは見ただけでインパクトがある。
「伝統的なピッツァとはもちろん違うよ。でもナポリの僕のピッツェリアにも、地元のナポリ人が沢山来てくれている。ピッツァ・コンテンポラーネアが受け入れられてきているのが嬉しいね。」

▲「ジーノ・ソルビッロ」のピッツァ・トラディツィオナーレ 
▲「ヴィンチェンツォ・カプアーノ」のピッツァ・コンテンポラーネア

ヴィンチェンツォも他のナポリ人同様、伝統的なピッツァ・トラディツィオナーレを食べて育った。しかしそんな彼が、一体どうしてこのニューウェーブを牽引しているのか。そんな疑問をぶつけると、彼は少し真剣な表情になった。
「僕の家は祖父の代から続くピッツァイオーロの家系なんだ。当然僕も、伝統的なナポリピッツァを食べて大きくなった。だから僕はピッツァ・トラディツィオナーレを愛しているし、先輩のピッツァイオーロ達を心から尊敬しているんだ。僕自身も、ピッツァ・トラディツイオナーレでの大会優勝経験だってあるしね。」

「しかし今や、ナポリピッツァは世界中に広まった。今、僕がピッツァ・コンテンポラーネアを作るのはそれが理由さ。」
「いいかい、ピッツァ・コンテンポラーネアは伝統的なピッツァよりも数学的なんだ。温度や水分量、酵母の量を計算して算出する。慣れれば、伝統的なピッツァよりもピッツァ作りを簡単にするんだよ。世界中で作られるようになったナポリピッツァを更に広めるために、ピッツァ・コンテンポラーネアは必ず重要な役割を担うことになる。僕はそう信じているんだ。」

縁が驚くほど高く持ち上がるピッツァ・コンテンポラーネアは、一見生地が目立ち、重そうに見えるかもしれない。ところが実際に食べてみると外側はパリッとしていて、中はふんだんに空気を含んだ雲のような軽さがある。生地にほのかな甘みがあるのも特徴だ。

▲縁の高いピッツァ・コンテンポラーネアをカットするときは普通のピッツァ用スライサーだけではなくハサミを使う。

▲ピッツァ・コンテンポラーネアの縁の断面

話の最後にヴィンチェンツォはこんなことを付け加えてくれた。
「僕はね、一番大切なことはピッツァ・トラディツィオナーレの味わいから離れないこと、“伝統を伝統たらしめるもの”を守ることだと思ってるんだよ。僕が新しい生地を試す時、一番に味を見てもらうのは実は僕の祖父さ。ナポリピッツァの伝統の味わいから離れないためにね。」

「ピッツァ・コンテンポラーネアは間違いなくナポリの新しい伝統になっていく、僕はそう信じているよ。」

このニューウェーブは日本のナポリピッツァ業界にも届きつつある。
もし“ピッツァ・コンテンポラーネア”という言葉を見かけたら、是非ナポリの“新”伝統の味を試していただき、ナポリピッツァの多様さに驚いてほしい。きっと現地のナポリ人達と同じように、新たなナポリピッツァに魅了されること請け合いだ。


モンテ物産
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