2023年8月25日(金)、ソロイタリア社が主催する、CANTINE LIZZANO社(カンティーネ リッツァーノ社)のプレゼンテーションディナーに参加しました。
CANTINE LIZZANOは、プーリア州のターラントにある、400件の農家から構成される農業協同組合。世界4番目の規模を誇ります。今回はまだ日本に入ってきていないワインを含む5種類をテイスティングしました。
会場は神田明神下の「みやび」。和食×プーリアワインの組み合わせで新しい発見を体験してきました。
Baylon 175 Puglia IGP Bianco Frizzante(バイロン175 プーリアIGP ビアンコ フリッツァンテ)
北海道産紫雲丹、新潟県産弥彦茶豆のムース取り合わせ いくら、キャビア、鼈甲餡ジュレ、天本山葵の取り合わせ。
フリッツァンテはピノビアンコ、マルヴァジア・ビアンカ、シャルドネのブレンド。
甘やかな香りと、ほんのり残っている糖度が、茶豆のムースの甘味とマッチしていました。昼から冷やしてのんびりと飲みたいような、リラックス感のあるワイン!
Macchia Bianco DOP 2022(マッキア ビアンコ)
八寸
三陸のあかもく吸い酢、長芋、岩手の合鴨葱串、タスマニア産粒マスタード、
鳥取産けんさきいか明太子纏い、ビゴールドノワール豚生ハム無花果、海月梅肉和え
続いてはトレッビアーノ50%、シャルドネ50%のビアンコ。
おだやかな果実味でミネラル感があり、出汁のきいたアカモクや海月梅肉和えともピッタリ。フリッツァンテは温度が上がって。
秋田の甘鯛 松笠焼き、蕪、生海苔餡
ミネラル感が生海苔餡の塩気にもマッチしていました。
Macchia Negroamaro Lizzano DOP 2020(マッキア ネグロアマーロ リッツァーノ)
花咲蟹の天ぷら、群馬のとろ茄子陶板焼き、芽葱、卸生姜
茨城県産黒毛和牛“常陸牛” 頬肉甲州煮
もろこしピュレ、インカの瞳、サーベル隠元
ネグロアマーロといえば黒い、濃いというイメージがありますが、このワインは非常にエレガントな味わい。タンニンも強すぎず、清涼感もあるので若いビンテージならば魚介にも合わせてほしい、とジュゼッペさん。とろ茄子陶板焼きのたれの醤油にも合っていました。
Macchia Primitivo di Manduria DOP 2020(マッキア プリミティーボ ディ マンドゥーリア)
浜名湖の鰻 鰻重、愛知の浅蜊 清まし汁、香の物
個人的に、今回のアッビナメントで一番しっくり、感動したのがこの鰻とプリミティーヴォの組合せ。
プリミティーヴォは凝縮感のある甘みを持ちつつも後味はスッと甘みが引いていくので、鰻のタレとバッチリ合っていました。他にも煮物など、醤油と砂糖を使った料理と合わせたくなる味わいで、和食×プーリアワインの可能性を感じました。
Macchia Primitivo di Manduria Dolce Naturare DOCG 2021(マッキア プリミティーボ ディ マンドゥーリア ドルチェ・ナトゥラーレDOCG)
水羊羹 自家製甘味
そして最後はプリミティーヴォの甘口ワイン×羊羹の組合せ。黒糖を感じさせるような甘味を持っていて、他にも和菓子を合わせてみたくなる味わいでした。
日本への輸出はまだ少ないのでこれから増やしていきたいとのこと。どのワインも主張が強すぎない、どこか控え目な印象で、和食とのアッビナメントを楽しませていただきました。
来日したCANTINE LIZZANO社のGiuseppa Maisiniさんとナビゲーターの林茂さん。
Giuseppaさんは普段は弁護士だそう!真面目で堅実、少し控え目なのはワインにも表れているかもしれません。
ぜひ皆さんも和食×ワインのアッビナメントを楽しんでみてくださいね。
Grazie!
イタリア好き委員会 近藤
CANTINE LIZZANOは、プーリア州のターラントにある、400件の農家から構成される農業協同組合。世界4番目の規模を誇ります。今回はまだ日本に入ってきていないワインを含む5種類をテイスティングしました。
会場は神田明神下の「みやび」。和食×プーリアワインの組み合わせで新しい発見を体験してきました。
Baylon 175 Puglia IGP Bianco Frizzante(バイロン175 プーリアIGP ビアンコ フリッツァンテ)
北海道産紫雲丹、新潟県産弥彦茶豆のムース取り合わせ いくら、キャビア、鼈甲餡ジュレ、天本山葵の取り合わせ。
フリッツァンテはピノビアンコ、マルヴァジア・ビアンカ、シャルドネのブレンド。
甘やかな香りと、ほんのり残っている糖度が、茶豆のムースの甘味とマッチしていました。昼から冷やしてのんびりと飲みたいような、リラックス感のあるワイン!
Macchia Bianco DOP 2022(マッキア ビアンコ)
八寸
三陸のあかもく吸い酢、長芋、岩手の合鴨葱串、タスマニア産粒マスタード、
鳥取産けんさきいか明太子纏い、ビゴールドノワール豚生ハム無花果、海月梅肉和え
続いてはトレッビアーノ50%、シャルドネ50%のビアンコ。
おだやかな果実味でミネラル感があり、出汁のきいたアカモクや海月梅肉和えともピッタリ。フリッツァンテは温度が上がって。
秋田の甘鯛 松笠焼き、蕪、生海苔餡
ミネラル感が生海苔餡の塩気にもマッチしていました。
Macchia Negroamaro Lizzano DOP 2020(マッキア ネグロアマーロ リッツァーノ)
花咲蟹の天ぷら、群馬のとろ茄子陶板焼き、芽葱、卸生姜
茨城県産黒毛和牛“常陸牛” 頬肉甲州煮
もろこしピュレ、インカの瞳、サーベル隠元
ネグロアマーロといえば黒い、濃いというイメージがありますが、このワインは非常にエレガントな味わい。タンニンも強すぎず、清涼感もあるので若いビンテージならば魚介にも合わせてほしい、とジュゼッペさん。とろ茄子陶板焼きのたれの醤油にも合っていました。
Macchia Primitivo di Manduria DOP 2020(マッキア プリミティーボ ディ マンドゥーリア)
浜名湖の鰻 鰻重、愛知の浅蜊 清まし汁、香の物
個人的に、今回のアッビナメントで一番しっくり、感動したのがこの鰻とプリミティーヴォの組合せ。
プリミティーヴォは凝縮感のある甘みを持ちつつも後味はスッと甘みが引いていくので、鰻のタレとバッチリ合っていました。他にも煮物など、醤油と砂糖を使った料理と合わせたくなる味わいで、和食×プーリアワインの可能性を感じました。
Macchia Primitivo di Manduria Dolce Naturare DOCG 2021(マッキア プリミティーボ ディ マンドゥーリア ドルチェ・ナトゥラーレDOCG)
水羊羹 自家製甘味
そして最後はプリミティーヴォの甘口ワイン×羊羹の組合せ。黒糖を感じさせるような甘味を持っていて、他にも和菓子を合わせてみたくなる味わいでした。
日本への輸出はまだ少ないのでこれから増やしていきたいとのこと。どのワインも主張が強すぎない、どこか控え目な印象で、和食とのアッビナメントを楽しませていただきました。
来日したCANTINE LIZZANO社のGiuseppa Maisiniさんとナビゲーターの林茂さん。
Giuseppaさんは普段は弁護士だそう!真面目で堅実、少し控え目なのはワインにも表れているかもしれません。
ぜひ皆さんも和食×ワインのアッビナメントを楽しんでみてくださいね。
Grazie!
イタリア好き委員会 近藤











ランゲ地方のお肉屋さん、イタリア好きの読者の皆さんもご存知のフランコが『見てみるか?今年のはこうさ。こんなの売るのも恥ずかしい!』と言って白トリュフの入ったガラス瓶を取り出して見せてくれました。私の親指の頭より小さい!例年ならトリュフ犬の訓練の仕上げに使うような代物です。それが今年は卸しで100グラム350ユーロ。消費者価格で600から800ユーロ、いやもっとする。地元のトリュフ取扱店でも、今シーズンの販売を完全に見送るところもあります。だから手に入れられるだけマシ。
今年は地元民でも口にするのが困難な白トリュフをピエモンテ州内の星獲りシェフに腕を振るってもらい、同じくピエモンテ地域のワインとのマリアージュとして楽しんでもらう。そうすることでピエモンテの食のポテンシャルをまずは地元の人に再認識してもらおうという大胆な発想のイベントが開催されています。その名も『Eccellenze del Piemonte in vetrina2021(ショーウィンドウを彩るピエモンテの優れた食材たち)』。イタリア好きピエモンテ州特集に登場したビエッラの星獲りレストラン『Il Patio』のセルジョ・ヴィネイスにもこのイベントの協力シェフとして白羽の矢が立てられました。彼はミシュラン一つ星獲得も今年で連続18年という大ベテランで、しかも彼のレストランの顧客の大半は地元の人たちです。彼の料理は奇をてらわず、誰よりもまず彼自身が好きなんだろうなと思わせる表現と技で、地元の食材を用いた一皿でも、彼が得意とする魚料理でもすっと出してきてくれる。肩肘張らない彼のスタイルを評価し、愛し、定期的に足を運んでくれるお客さまの期待を裏切ることなく、毎年ミシュランガイドの星を手中に収めるのは至難の業だったでしょう。
この夜のセルジョは、イベント主催者らから魔法のごとく提供された見事な白トリュフを、トロトロ、ぷりっぷりのポーチドエッグ、地元産のカリフラワー、パルミジャーノと肉厚のアンチョビにあわせた上にきっちり適量をスライスしていました。面白いのはお皿の上でカリフラワーの香りが驚くほど高く、白トリュフと交互に波のように鼻腔をくすぐりに来ること。なのに口に入れるとカリフラワーは白トリュフと調和を保ちつつさっと身を引いて、白トリュフに主役を譲るんです。最後に、何処でも手に入る食材、けど実は選りすぐりの逸品という役者たち全員をポーチドエッグが包み込んで、華麗な演出を楽しませてくれました。合わせたワインは白ワイン Vigneti Boveri社のティモラッソ『Derthona Munta’ L’e’ Ruma 2018』。重厚な味わいに軽やかな酸味。これ以上のマリアージュはないでしょう。
今日では白トリュフも一人歩きを始め、ロンドン、NYなど世界の大都市はもちろん日本のあちらこちらであの得も言われぬ香りを放ち世の人を楽しませてくれていますが、つい30年ぐらい前は、ランゲやモンフェッラートの人たちが畑仕事やハンティングの傍らに見つけてきて、家庭でほそぼそ楽しんでいたものです。
ふわっと目玉焼きを焼いた上に指先つまんで手を怪我しないようにそっと薄めにスライスし、白トリュフの香りを必死で嗅ぎ分け、脳裏に叩き込んだ、あれが白トリュフ原体験だったのでした。
カラブリア州コセンツァ県のシラ国立公園内(赤印が大雑把な目安の場所です)で2007年に設立されたインマコラータペダーチェは、高原域の湖に面した海抜1300m地帯に2.5haの畑を持つ、小さな家族経営のワイナリーです。







あまーくて、ぷっくりして、エメラルドにも似た輝きのグリンピースを手打ちのパスタと頬張り、こっくり頷く私たち。
北イタリアはヴェネト州ヴェローナの町の中心部。夏のオペラ・フェスティバルで知られるアレーナからアレアルディ橋に向かって徒歩10分ほどのところにある老舗トラットリア。どのアングルにカメラのレンズを向けてもフォトジェニック!
イタリアに来て、地方都市に足を運んだら、やっぱりその町の伝統料理を食べてみたいもの。野菜、肉、魚の使い方、塩加減、熱の通し方や色合いを知れば、その町の素顔が言葉を交さずとも説得力をもって舌と心に浮かんでくるもの。
若かりし頃にはギンギンのレーサーだったレオ。移動は苦じゃない。年を重ねた今はお腹はちょっとポッコリしているけど、街中では自転車に、ヴェローナ郊外ならご自慢のハーレーにひらりと跨り、あっちこっちに出かけていく。そうやって収集したレシピの数は相当なもので、装丁も美しいレシピ集として出版されています。
ワインも手頃なお値段のものからワイン通なら垂涎ものまで彼の目にかなったものが並ぶだけでなく、グラッパやウィスキー、ラム酒まで蒸留酒のセレクションもかなりのもの!ヴェローナといえばワイン国際見本市『ヴィーニタリー』の開催地ですが、そのオーガナイザーたちがほっと一息入れたいとき、無意識に足を向けてしまうお店もここなのです。
家族が生み出すポレンタの練り具合や焼き加減は絶妙。干ダラも臭みをとるのにかける手間暇は絶対に惜しまない。ガチョウの煮込みは緩めに仕上げたポレンタにお皿の上でざっくりと混ぜて口に含む。この地域の人たちの体を数世紀に渡り温め続けてきたガチョウのラグーのコクたるや唸らずにはいられません。
イタリア人、特に60年、70年代生まれの男二人の間で心を通わす場面に必要なのは? 正しい答えはありません、判断はそれぞれにお任せします。
「サヴィーノが僕のために持ってきてくれたサラミも一緒に切ろう。僕の友人は料理だけでなくてサラミ作りでもイタリア随一の腕前だ。ほらこれ!」















