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500年の歴史を持つパスタの名産地「グラニャーノ」と共に歩む、ディ・マルティーノ社(前編) Presented by モンテ物産

パスタは、イタリアを代表する食材の中でも最も親しまれているものの1つだろう。
イタリアのパスタの消費量は世界で一番多く(※)、一人当たり年間23kgも消費している。
※情報ソース:2019年 Unione Italiana Food (旧Aidepi)
そんなパスタ消費大国においてもはや食卓に欠かせない食材であるがゆえに、このメーカーのものが美味しい、あるいは自分はこっちのほうが好きだといった個人の好みやこだわりが出やすい食材でもある。
その中でもとりわけ有名なパスタの名産地は「グラニャーノ」だ。
今月から2回に分けて、このグラニャーノの地で作られているパスタについてご紹介したいと思う。

ナポリから南に車を30分ほど走らせると、今から2000年近く前にヴェスヴィオ山の噴火により溶岩に飲み込まれてしまった町、ポンペイがある。
そこから南にあるモンティ・ラッターリと呼ばれる青々と連なる山に向かってもう10分ほど進むと、パスタ生産者がひしめき合うグラニャーノの町に到着する。
「パスタ・ディ・グラニャーノI.G.P.*」は、このグラニャーノの町で作られる名産品だ。

「グラニャーノでのパスタ作りそのものの歴史は16世紀にまでさかのぼるんだ。」
そう語るのはディ・マルティーノ社の3代目の社長であり、2019年までパスタ・ディ・グラニャーノ協会の会長を務めていた、ジュゼッペ・ディ・マルティーノさんだ。
▲ジュゼッペ・ディ・マルティーノさん
恰幅が良く、南イタリア人らしいはっきりした顔立ちと人懐っこい笑顔が印象的だが、話をするときは論理的で理知的な一面を見せる。

「グラニャーノの町にはパスタ職人通り(ヴィア・デイ・パスターイ)という道があって、今のように大きなパスタ乾燥機がなかった頃は練って延ばしたばかりの生パスタを通りに沿って干していたんだよ。
海まではわずか4kmほどで、海とモンティ・ラッターリの山々の間を行き交う風は、南イタリアの強い日差しの力を借りてパスタを乾かしてゆく。その素晴らしい味わいと小麦の風味は人々の心と舌を魅了し、1845年にはナポリの王(当時はシチリアと合わせて両シチリア王国)であったフェルディナンド2世が、宮廷にグラニャーノのパスタを調達するよう命じるにまで至ったんだ。」
▲通りで生パスタを干している様子
▲グラニャーノにあるディ・マルティーノ工場の目の前には海が広がり、対面(工場の真裏)には山が連っている。
「その後も快進撃は止まらず、イタリア各地からの注文がひっきりなしに届き、ついには輸出港を有するナポリとグラニャーノを結ぶ鉄道を作ってしまうほどだった。その頃祖父(ディ・マルティーノ社の創業者)は1850年から続くパスタ生産者でパスタ職人として死に物狂いで働いていたそうだが、跡継ぎがいなくなった社長に能力を見込まれた祖父は1912年にその会社を買い取ることになったんだ。すでに定評があったこともあり、わずか3年後にはイタリアのパスタとして初めてパナマ運河を渡ってアメリカに輸出されたんだよ!」

ここまで目を輝かせてひとしきり語ったジュゼッペさんだったが、ふと表情が曇った。
「ただ、二度の世界大戦はグラニャーノのパスタ生産に大きな打撃を与えた。戦後は北イタリアに大きな生産者たちが生まれ、我々のような小麦の香りをしっかり残すために低温でゆっくり乾燥させる手法ではなく、高温での短時間乾燥というより大量生産に向いた製品に市場を奪われていってしまったんだ。こんなに悔しくて残念なことはなかったよ。でもそんな中、グラニャネージ(グラニャーノの人)にとってはこの上なく喜ばしい朗報が届いた。2013年に我々の誇りであるグラニャーノのパスタがついにI.G.P.に認定されたんだ!」

それまでの翳った表情が一転して太陽のような笑顔に変わった。
代々家業を継ぎ、2003年に発足したパスタ・ディ・グラニャーノ協会の会長も長い間歴任したジュゼッペさんにとって歴史や伝統を守り続けてきたことが報われたことを意味するこの認定の知らせは、非常に大きな喜びであっただろう。

ディ・マルティーノ社のこだわり、ドルチェ&ガッバーナとのコラボレーションパッケージなどについては、後編で詳しく説明したい。

* I.G.P.(Indicazione Geografica Protetta =地理表示保護)は特定地域で栽培・飼育・収穫された農産物が加工を経て製品となる際に、少なくとも一つの工程がその特定地域で行われたことを示しています。

▲ディ・マルティーノの通常パッケージ

モンテ物産
http://www.montebussan.co.jp/
▼ディ・マルティーノ社について詳しくはこちらから↓↓▼
https://www.montebussan.co.jp/foods/dimartino.html

レポート:オンラインで楽しもう! カラブリアから、マンマアンナの料理レッスン&食事会

イタリアとオンラインで繋がるカラブリア編「オンラインで楽しもう! カラブリアから、マンマアンナの料理レッスン&食事会」が無事に終了しました~。
ご参加いただいた方々のおかげで、楽しい時間が過ごせました!

赤タマネギが主役のお料理開始
ざっくりと、でもいつもよりは丁寧に(笑)赤タマネギを切っていきます。繊維に沿って切るの? 切らないの? といった参加者からの疑問がでるものの、「どちらでも~」とのこと。細かなことは気にしないのがマンマのレシピ!?
ミートローフは形成したらオーブンへ。赤タマネギの甘辛煮を煮込んでる間にバーチャルツアーへ。
トロペアの特産品
お肉に添えた甘辛煮
お料理の途中でバーチャルツアーへ
代官山へ一緒に来日した兄のコジモさんが、自宅側のカンティーナと畑を紹介してくれました。ワインをどうやって造っているのか、自分達のワインはどんなワインなのかをうれしそうに説明してくれました。そしてブドウ畑や野菜畑へも。今の時期はアンズの実やイチコがなっていましたよ。
オンラインで繋がったからこそ、みなさん食い入るようにご覧いただいていました。
ブドウ畑に野菜畑
コジモさんまた会いましょ~

アンナマンマのお料理再開
引き続きお料理再開。パスタを作っていきます。作り出したらあっという間。ミートローフもおいしそうにできあがりました。
トロペア風パスタ
切り口はこんな感じ

見事3品できあがりました!
作りながら、レクチャーを聴きながら、バーチャルツアーを観ながらのお料理お疲れ様でした!
3品完成。赤タマネギの甘辛煮はお肉に添えて
アンナさんもほっとした表情で

みんなでSalute!
先に紹介させていただいていたカラブリアのロゼワインなどお好みのワインで乾杯♪この後、食事をしながら、参加者の方々からのご質問を受け付けさせていただきました。事務局から指名させていただきながらも、笑顔でお話いただきました。自分の顔がアップになってびっくりされて方もいらっしゃると思いますが、ありがとうございました。

参加いただいた方の感想

・イタリアにいる気分が味わえました。
・参加者がみなさん気さくな雰囲気だったので初めてでも楽しめました。
・料理レッスンだけではなく、自宅にあるワイナリーの紹介や赤タマネギのミニレクチャーがあったりと内容が盛りだくさんで楽しめました。
・現地の風景をタイムリーに見ることができ、一体感、特別感を感じました。
・夕食の時間帯にお料理が完成していたのでとても助かりました!
・なかなかできない体験、非日常を味わうことができました。
・ポルペットーネと赤タマネギの甘辛煮の組み合わせが最高でした。組み合わせの妙を実感!
・事前にレシピや材料が分かってスムーズに取り組めたことがよかったです。
・文化的な交流が自宅にいながらできる、世界が近くなったことを実感できた。

7月26日開催予定!
トスカーナの田舎から~マンマサンドラのオンライン料理レッスン
■開催日:7月26日(日)17:00〜19:00予定(入室は16時45分ぐらいから)
■参加費:4,000円(税込:4,400円)[マンマのレシピ購読者3,500円(税込:3,850円)]
『Webマガジンマンマのレシピ』購読者はお申し込み後に料金を変更させていただきます。備考欄へ「マンマのレシピ購読者」と記入をお願いします。
■申し込み期限:7月22日(水)正午まで

【終了】6月開催:オンラインで楽しもう! カラブリアから、マンマアンナの料理レッスン&食事会

お申込みは終了いたしました。


マンマの料理フェスタ2019代官山」に来日してくれた、カラブリアに暮らすマンマ、アンナ・ロンボラさんとオンラインでつながって、ライブで料理をしたり、食事をしたり、カラブリアに行った気分で楽しんでください。

<2020.06.08 アンナさんよりメッセージが届きました♪>

マンマアンナの料理レッスン&食事会概要

日時:2020年6月20日(土)17:00〜19:00予定(入室は16時45分ぐらいから)
環境:ZOOM(テレビ会議システム)で実施
作るお料理:トロペアの赤タマネギのパスタ/赤タマネギの甘辛煮/ミートローフのオーブン焼き
レッスンのポイント♪:
・マンマと一緒に楽しくお料理ができる(作らずに見てるだけでもOK!)
・イタリア語が聞ける、話せる(通訳が入るので安心)
・料理の合間に、自宅にある小さなカンティーナや自家菜園のリモートライブツアーも(マンマのお兄さん登場!?)
・参加したみんなでレッスン後の食事会を満喫!アンナマンマへの質問大歓迎♪
・お料理にぴったりなワインも予めご案内(乾杯を楽しみにご参加も◎)

■マンマの紹介

アンナさんは農家の娘として幼少期より台所仕事を手伝い、2児の母となった現在は一族の台所仕事を任されている料理上手。トロペア周辺、カラブリア州中西部の郷土料理に詳しく、笑顔がチャーミングでとっても気さく。代官山のイベントへこれなかった方もぜひ参加して、アンマと直接つながって質問や暮らしをのぞいてみてくださいね。
料理の合間に紹介してくれる自宅の小さなカンティーナや自家菜園のリモートライブツアーも必見です。


■どんなお料理?

「赤タマネギのパスタ」は、赤タマネギの産地トロペアで作られた農民の味。収穫された赤タマネギに、レーズン、オリーヴオイルなどに加え、台所にある乾燥してしまったパンなどを使い工夫してできた「クチーナポーベラ(貧しい料理)」のひとつ。そして「赤タマネギの甘辛煮」は、前菜として、またお肉の付け合せにもぴったりと何かと重宝する料理。メインの「ポルペットーネ(ミートローフ)」は、アンナの秘訣が詰まった、おもてなしにもぴったりなボリューム満点な一品ですよ。いつも家族で食べているメニューを一緒に作ります。
もちろん、作っているところを見ているだけでも、作りたいお料理だけ一緒に作るのでも大丈夫です。
※赤タマネギの代わりに、新タマネギでもOK!

※今回は手打ちパスタではなく乾麺を使用します。

飲みながらの参加も大歓迎♪
今回のお料理には、ロゼがあいますよ~。その他のおすすめワインは、お申込みいただいたのち、レシピと合わせてご案内させていただきます。
『南イタリア ロゼ紀行』https://italiazuki.com/?p=39246

■どんなところ?

野菜作りだけでなく養蜂も養豚もされている一家。年間1万本ほどのワインも生産しています。今回は夏に過ごすサマーハウスのキッチンでお料理を教えてくれます。


■参加に必要な環境とお申し込みの流れ

ZOOMというテレビ会議システムを使用したオンラインレッスンとなります。
使用は簡単! PC、スマートフォン、タブレットのどれからでもアクセス可。
セッティング方法、詳細はお申し込みいただいた方へ順次ご案内させていただきます。
ZOOMについて→https://zoom.us/jp-jp/meetings.html

お申し込み~参加までの流れ

【1】「カートに入れる」をクリックして参加お申し込み(※『Webマガジンマンマのレシピ』購読者は後から料金を変更いたします)
【2】入金確認後、事務局より受付完了と今後の流れをご案内
【3】当日実施するレシピや材料、下準備詳細、乾杯ワイン、ZOOMへのアクセス情報などをご案内
【4】レッスンでお料理を作られる方は予め材料の購入、下準備を各自でお願いします。(見るだけ参加の方も乾杯ドリンクはお手元にご用意くださいね)
【5】6月20日にオンラインより参加

今回初めての試みとなります。
参加にあたってご質問のある方は、遠慮なく事務局までお気軽にお問合せ(https://shop.italiazuki.com/inquiry_input.php)ください♪

カラブリアから~アンナマンマのオンライン料理レッスン
■開催日:6月20日(土)17:00〜19:00予定(入室は16時45分ぐらいから)
■参加費(初回お試し価格):4,000円(税込:4,400円)[マンマのレシピ購読者3,500円(税込:3,850円)]
『Webマガジンマンマのレシピ』購読者はお申し込み後に料金を変更させていただきます。備考欄へ「マンマのレシピ購読者」と記入をお願いします。
■申し込み期限:6月19日(金)正午まで

南イタリア ロゼ紀行 Presented by モンテ物産

先月のこのコラムでは、トスカーナで作られるロゼワイン2種類を取り上げた。そのコラム内でも少し触れているが、ここ近年ロゼワインの需要は世界中で伸び続けている。これがどうも日本ではイマイチ浸透してしない。
理由のひとつにはロゼワインのことを甘いお酒だと考えている方が多いことが挙げられるかもしれない。昔はロゼワインというと甘口のものが日本市場には多かった。そのことをご存知の方にとっては、ロゼは甘い、というイメージが強いのだろう。だが実際には、少なくともイタリアワインの世界においては、現在では甘口のロゼはほぼ無く、辛口のものが圧倒的な多数派だ。これはきっと、食事にあわせてワインを楽しむイタリアの習慣からしても自然なことかもしれない。

さて、先月ロゼ紀行と称して回ったトスカーナから一気に南下すると、長靴型のイタリア半島のちょうどヒール部分にプーリア州がある。このプーリア州を代表するワイナリー、リヴェラ社はイタリアの中で最も早くロゼワインを造り始めたワイナリーのひとつだ。

▲リヴェラ社
▲カステル・デル・モンテ・ロゼ

プーリアのロゼ、と聞くと豊富な日照量で糖度の上がった、色調もしっかりと濃く抽出されるロゼを思い浮かべる方もおられるかもしれない。しかし、リヴェラ社のロゼは少し違う。色調は非常に鮮やかでエッジに輝きがあり、透明感を持っている。香りも冷涼さを思い起こさせるフレッシュな赤いベリーが感じられ、ブドウが過熟したような印象が無い。

以前ワイナリーを訪問した際に、テイスティングでそんな感想を伝えると、オーナーのセバスティアーノさんは満足げにこう説明してくれた。
「我々のロゼはアルコール度数も高くなく、軽やかでエレガントでしょう。理由は我々のワイナリーがある、カステル・デル・モンテエリアのミクロクリマ(微気候)にあるんだ。このエリアはプーリアの中でも小高い丘になっていて、すぐ北西には標高の高いアペニン山脈が伸びている。冷たい空気がこの山脈側から流れ込み、夜間はしっかりと気温が下がるんだよ。それでブドウに酸がよく保たれる、というわけさ。ボンビーノ・ネーロという、プーリアの中でも我々のエリア特有の土着品種で造られるけど、このボンビーノ・ネーロが、熟すのが遅く、しっかりと酸を保って成熟する特徴をもっていることも、このロゼのフレッシュさの理由になっているね。」
「さらにこのカステル・デル・モンテの丘が岩石土壌であるため、ミネラルも豊富に加わり、ワインのもうひとつの支えになっているんだよ。」

▲白っぽく、岩石土壌であることがよくわかる畑 

確かに味わいはチェリーのニュアンスに加え、ミネラルが感じられ、アフターにわずかな苦みと際立った酸がある。鶏のから揚げや、コロッケ、メンチカツ、フィッシュアンドチップスなど、揚げ物との相性はとてもよく、タルタルソースのように少し口の中に残るような味わいのものでもきりっと洗い流してくれるから、つい次の一口に手が伸びてしまう。

このイタリア半島のかかと、プーリア州から今度はつま先のカラブリア州に更に南下してみよう。チロ・マリーアという港町にはカラブリア州を代表するワイナリー、リブランディ社がある。
 彼らもまた南のロゼを造るワイナリーだ。現当主のパオロ・リブランディさんは自社のロゼをこう説明する。
「私たちのロゼは、アメリカンチェリーやバラのニュアンスの華やかなアタックと、力強さ・フルーティさが特徴なんだ。アルコール度数も13.5%としっかりしていて、ロゼの中でもボディを感じる味わいさ。」
▲右がパオロ・リブランディさん 
▲リブランディ社の造る、チロ・ロザート

確かに、先ほどのリヴェラ社のロゼのアルコール度数は12~12.5%ほど。それに比べるとしっかりとしている。
「ブドウはカラブリアの土着品種、ガリオッポで造られているんだけど、色調も定着しやすく、味わいの厚みがあり、アロマも豊富な、構成のしっかりしたロゼだと言えるよ。カラブリアは唐辛子を使った辛い料理が伝統ですが、そういった料理の味わいにもしっかりとしたボディで力負けすることなく寄り添い、またフルーティな果実味が辛味の残る口内を落ち着けてくれます。相性は抜群だと思いますよ。」
 確かに、辛い料理にも負けない味わいの力強さがあり、フルーティな果実味は辛いものを食べた時に少し熱くなった口の中をなだめてくれるように口内に広がり、それでいてアフターにはフレッシュさもあってワインがぼんやりとすることも無い。ご家庭の食卓なら、キムチや中華、麻婆豆腐、回鍋肉なんかもいい。スパイス全般と相性がよさそうだ。

そんなイタリアのつま先から海を渡ると広がっているのがシチリアの大地だ。今やシチリアワインのみならず、イタリアワインを代表するブランドとなった“コルヴォ”にも、実はロゼのタイプがある。

▲コルヴォ・ロゼ
▲フルーティさと瑞々しさが特徴

シチリアの太陽を感じさせるこのロゼは、何と言っても肥沃なシチリアの大地の恵みがもたらす、フルーティさと瑞々しさが特徴だ。香りにはストロベリーやラズベリーのような若々しい香りがあり、口に含んだときの酸の乗ったみずみずしさが心地よい。
決して主張の強いワインではない。しかし、だからこそ料理の味わいを邪魔することなく、日本の食卓には広く合わせることが出来る。例えばダシを使ったお料理、煮浸しやちらし寿司なんかもよく合うし、少し大味な豚肉のしょうが焼きや餃子、野菜の炒め物なども上手く受け止めてくれる。

ここまでいくつもロゼワインをご紹介したが、ロゼは汎用性がとても高いのがお分かり頂けただろうか。白ワインに劣らないフレッシュさや軽やかさは魚介や野菜にも合うし、その一方で赤ワインほどではないが味わいに厚みがあり、お肉料理にもよく合う。また、イタリア料理はもちろんのこと、日本の食卓に並ぶようなお料理でも、ロゼは懐深く、色んな味わいに寄り添ってくれる。

現在もなお社会状況はなかなか落ち着かず、まだしばらくはご家庭で食事をする機会が多いかもしれない。願わくばこのコラムが、そんなご家庭でのお食事のシーンにロゼワインを合わせる楽しみを生むきっかけになれば幸いである。


モンテ物産
http://www.montebussan.co.jp/
▼リヴェラ社について詳しくはこちらから↓↓▼
https://www.montebussan.co.jp/wine/rivera.html
▼リブランディ社について詳しくはこちらから↓↓▼
https://www.montebussan.co.jp/wine/librandi.html
▼コルヴォ(ドゥーカ・ディ・サラパルータ社)について詳しくはこちらから↓↓▼
https://www.montebussan.co.jp/wine/dds.html

[お知らせ終了]テイクアウト、通販、営業時間などの配布店舗情報(5月22日現在)

【お知らせ】6月より全国的に新型コロナウイルスに伴う緊急事態宣言が解除されたため、一旦こちらのページでのご案内は終了とさせていただきます。
多くのパートナーズ店舗様より営業再開のご連絡をいただいていますので、今後は直接店舗へ営業状況のご確認をいただけますと幸いです。『イタリア好き』本誌も、ほぼ店舗への配布は終了しています。



新型コロナウイルスの影響により、『イタリア好き』を毎号配布いただいているパートナーズ店舗においては、営業時間短縮、一時的な休業といった状況にある個所が多くなっています。5月発行の『イタリア好き』ナポリ特集の配布店舗へのお届けも延期となっております。
そういった状況でも様々な取り組みをされている店舗も多くございます。まずは現在の状況をできる限りお届けしていきます。

【東京都】バールオステリア コムム
テイクアウト可(店内飲食休業)
・テイクアウトは15:00〜21:00(20:00ラストオーダー)
https://www.facebook.com/comumtokyo/
https://twitter.com/comumtokyo
【東京都】エノテカ アリーチェ
営業時間変更なし。テイクアウトOK
・営業時間 10:30~20:30(年中無休)
一般お客様向け無料配送サービスも始めました!(練馬区・中野区限定)※最低注文金額5,000円以上
https://www.facebook.com/trefrecce.alice.diego/
【東京都】Pescheria Cara mishuku
変則営業テイクアウト、デリバリー可
・テイクアウト:11:45~20:00/デリバリー:17:00~18:00/通常営業:11:45~20:00
・デリバリーは三宿交差点からバイクで10分ほどのエリアまで対応致します
※デリバリーがある時は一時的にお店閉めますので、その時間帯のご来店はお問い合わせ下さい
通販:イタリア直輸入陶器販売&シチリア産オリーブオイル
http://www.caramishuku.me/
【東京都】NIDO
一時休業テイクアウトOK
・昼:店頭販売のみ   12:00~14:30(パスタ、ピアディーナなど)
・夜:お受け取り時間 17:00~20:00(NIDO特製オードブル、ラザニア、ポルケッタなど )
https://www.facebook.com/nido0408/
https://www.instagram.com/nido_ooimachi/
【東京都】essentia(エッセンティア)
通常営業、通販可
・12:00-19:00で営業。火曜定休。祝祭日関係無
・店頭販売に加えてネット通販(オンラインショップ)あり
https://www.instagram.com/essentia_gakudai/
https://www.facebook.com/essentiag/
【東京都】cafe arica
短縮営業(イートインOK:店内に6名様までの入店制限あり)、テイクアウト可
・平日 12:00〜19:00(LO) 20:00 Close/土日祝 13:00〜19:00(LO) 20:00 Close
・テイクアウト:作り置きせずにご注文いただいてからの調理です。(容器ご持参で100円引き)
https://www.facebook.com/cafearica/
【東京都】Tharros(タロス)
休業中。5/6より開始予定
・5/6よりテイクアウト、通販開始予定
https://www.tharros.jp/
【東京都】Tiscali(ティスカリ)
縮小、短縮営業。テイクアウト可
・ランチ 12:00-15:00 (Lo14:00)/カフェ 14:00-17:30 /ディナー 17:30-20:00(4~5月中休業日無し)
https://m.facebook.com/Tiscali.pastorare/?locale2=ja_JP
https://www.instagram.com/tiscali_pastore/
【東京都】Peri Peri(ペーリ ペーリ)
休業中。5/6より開始予定
https://www.facebook.com/periperi.arancino/
https://www.instagram.com/periperi_siciliana/
【東京都】Cuesta(ケスタ)
縮小、短縮営業。テイクアウト・通販可
・ランチ 11:30-14:00 / お弁当 11:30-15:00 / 通常メニュー 14:00-20:00 (Lo19:00)
https://www.facebook.com/cuestawine/
https://instagram.com/cuestawine
【東京都】ESSEDUE 赤坂
時間短縮営業、テイクアウト可 ※月曜臨時休業(当面の間)
・ランチ 11:30~14:30(L.O 13:30)/ ディナー17:00~20:00(L.O 19:45)
・テイクアウト:電話での事前予約受付中 受け渡しは営業時間内
https://www.facebook.com/EsseDueAkasaka/
【東京都】アンティキ・サポーリ
臨時休業中
・新型コロナウイルス感染拡大防止に伴い4月13日(月)より当面の間、臨時休業いたします。
https://r.gnavi.co.jp/3z51b77x0000/
【東京都】イル・バーカロ
臨時休業中
・新型コロナウイルス感染拡大防止に伴い、4月11日(土)より当面の間、臨時休業いたします。
https://r.gnavi.co.jp/e802700/
【東京都】トラットリア マンジャペッシェ
店舗営業休業中(5月31日まで予定)、テイクアウト、デリバリー、通販 営業中
・テイクアウト(毎日):ランチ 11時半~13時半(LO)/ ディナー 18時~20時(LO)
・デリバリー(毎日):店員によるデリバリーは上記時間内、店舗より徒歩圏内のみ / FineDineによるデリバリー営業実施中
・通販:パスタソースなど店舗商品の通信販売
https://www.facebook.com/TrattoriaMangiaPesce
https://www.instagram.com/mangiapesce/
【東京都】ペペロッソ
変則営業テイクアウト、通販可
・モーニング 7:00〜12:00L.O11:00 / ランチ 12:00〜20:00L.O18:30
・テイクアウト 7:00〜22:00(※日曜はテイクアウト営業のみ)
https://www.peperosso.co.jp/
https://ja-jp.facebook.com/peperosso1986/
https://www.instagram.com/kazumasaimai/
【神奈川県】Osteria e Bottega S
営業短縮 テイクアウトのみ
・ランチ、ディナーともにテイクアウトのみ、モッツァレラチーズ、ブッラータチーズのみ通販の可能
・ランチ 金曜ー日曜 11:00〜14:00/ディナー 水曜ー金曜 17:00〜20:00/土曜、日曜、祝日 16:00〜19:00
https://www.facebook.com/pages/category/Wine-Bar/Osteria-e-Bottega-S-199985350769001/
https://www.instagram.com/esse201804/
【神奈川県】Maresco(マレスコ)
縮小、短縮営業。テイクアウト可
・ランチ. 11:30-15:00 (Lo14:00)/テイクアウト11:30-18:00(Lo)
https://www.facebook.com/MarescoSaporeDiMare/
https://instagram.com/maresco6026
【神奈川県】トラットリア ビコローレ ヨコハマ
短縮営業、テイクアウト可・4/27(月)~30(木)休業
・テイクアウト(お電話でのご注文受付となります):ご注文受付11:00~19:00/お受取時間 12:00~15:00 17:30~20:00
・イートイン:ランチタイム 11:30〜14:30 (L.O13:30)※5/1(金)~6(水)11:30〜14:30 (L.O12:30) おまかせコース@6000のみ / ディナータイム 17:30〜20:00(LO18:30)おまかせコース@6000のみ
https://trattoriabicolore.wixsite.com/yokohama/
https://www.facebook.com/BicoloreYokohama/
【神奈川県】SOLIS Agriturismo
通常営業とテイクアウト可
・ラザーニャ(900円)、フォカッチャ(1500円)、スープ(300円)などテイクアウトをはじめデリバリー、クール便での発送もしております。
http://www.solis-agriturismo.com/
【千葉県】海雑貨&BAR Aperitivo
緊急事態宣言発令中により営業自粛中、通販とお取り置きのみ
・政府が決めた5月6日までとしていますが状況に応じて延長の可能性もあります
http://blog.livedoor.jp/nop_aperitivo/
【千葉県】イタリア郷土料理 エヴィーバ!
テイクアウトのみの営業
・営業時間 11:30~20:00
https://ameblo.jp/trattoria-salta-evviva
【埼玉県】Taverna del Sole(タヴェルナ デル ソーレ)
営業自粛によりテイクアウトのみでの営業
・テイクアウト可能時間12:00~20:00(不定休)
http://www.facebook.com/tavernadelsole

【大阪府】Splende -スプレンデ-
短縮営業、通販可
・5/6まで10:30~18:00の短縮営業 定休日;日曜日としています。それ以降は通常営業を予定しておりますが状況次第で変更になる場合があり。
http://splende.shop
【大阪府】カーサディオーロ
変則営業、ランチ通常、ディナーテイクアウトのみ
・ランチ通常、ディナーテイクアウトのみ
https://www.facebook.com/CASA-DORO-880581195465885/
https://www.instagram.com/casadoro0515/
【兵庫県】Pizzeria RICCA
テイクアウト商品のみのお取り扱い
・11:30〜13:30.17:00〜19:30(定休日:毎週水曜日の終日、火・日曜日のディナータイム)
http://www.pizzeria-ricca.com/

【岡山県】オステリア ezaki
減席にて営業。テイクアウト可
・ランチ11時~14時 ディナー18時~ 予約のみ
https://osteria-ezaki.com/(本日のランチ紹介中)

【岩手県】アンティカトラットリア・イナバ
通常営業(テイクアウト、通販不可)
・ランチ、ディナー共に通常通りのメニューを提供中
https://www.instagram.com/inabaanticatrattoria/
https://www.facebook.com/inabaanticatrattoria/
【宮城県】SALUMERIA ComeSta (サルメリア コメスタ)
基本的にはテイクアウト営業のみ
・変則営業:10:00~19:00
https://www.facebook.com/comesta.namahamu/
https://www.instagram.com/salumeriacomesta/

H.I.S.
基本全営業所・部署を臨時休業、オンライン予約・コールセンターのみ営業中。
Webサイトにつきましても、制限が解除されるまでは一部更新を停止。
https://www.his-j.com/information/news/200407_info_emergency_declaration.html
カフェ・カンパニー株式会社(WIRED CAFEなど)
各店舗にて、臨時休業、もしくは、時間を短縮しての営業
http://www.cafecompany.co.jp/news/2020/04/shop-infomation.html
セガフレード・ザネッティ・エスプレッソ
店舗の営業時間を5/6(水)まで変更
https://www.segafredo.jp/seasonal_menu/#20200421
BAR DEL SOLE(バール・デルソーレ)
店舗により臨時休業、または営業時間短縮での営業
https://www.delsole.st/2020/04/18/news/

ナポリ特集

vol.412020/5/1カートに入れる

生きる活気がみなぎるナポリ

今まで私たちは本誌の取材を通じて、彼らの人生や、生きることの価値、さらには時間の捉え方のまったく違うイタリア人の考え方に深い感銘を受け、共感を覚え、愛と情熱を感じ、力をもらい、それらをでき得る限り誌面に載せて伝えてきました。読者のみなさんにも同じ思いを読み取っていただけていると信じています。

だから今も、そしてこれからも、大好きなイタリアを、大好きなイタリアの人たちの笑顔を、私たちはずっと発信し続けます。

Su con la vita!
元気に、前向きに!

Napori

ソレント半島独特の方法で育てる香り豊かなレモン
ソレントの高台にあるマッサ・ルブレンセ。
ジュゼッペさんとルイージさんの農園では、たくさんのレモンが収穫の日を待っていた。

Cucina Napoletana
温かい笑顔で迎えてくれるアットホームなレストラン

裏路地にひっそりとたたずむ小さな食堂

【マンマのレシピ】カンパーニア州ソレント シンプルで深い味わい ソレントに来たらレモン、レモン、レモン

【連載】
イタリアのほんの小さな出来事 長本和子 ――アマルフィのレモン
池田匡克のイタリア美食日記 ――フリウリで体験するフォレジングとオレンジワイン
イタリア散歩 篠利幸 ――父なる太陽、母なる大地の恵み、ワイン!
地方のイタリア語 クオッポ
イタリア野菜好き フリアリエッリ
フォト通信 シチリア編

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トスカーナ ロゼ紀行 Presented by モンテ物産

斜塔で有名なトスカーナの街、ピサから少し南にリヴォルノという港町がある。トスカーナの主要港として今も多くの船舶が出ている場所だ。そのリヴォルノから内陸に向かって丘を超えると、緩やかな丘陵に囲まれた盆地のようなエリアがある。ピエモンテ州で創業し、今やイタリアワイン界にその名を轟かすワイナリー、ラ・スピネッタ社がトスカーナエリアに進出し、ここにワイナリーと畑を構えたのは2001年のことだ。

▲ラ・スピネッタ社がトスカーナエリアにもつ畑
今日では間違いなくイタリアのトップ醸造家の一人となったラ・スピネッタのジョルジョ・リヴェッティさんがこのトスカーナエリアに進出して約20年が経とうとしているわけだが、先日同社営業部長のルカ氏に少し意外な事実を聞かされた。
「我々のトスカーナのラインナップの中で一番売れているワインが何か知ってるかい?実はね、ロゼなんだよ。」
▲ジョルジョ・リヴェッティさん

▲上品な色調が特徴の、ロゼ・ディ・カサノーヴァ・トスカーナ
ジョルジョ・リヴェッティさんのイタリア土着品種ブドウにこだわるスタイルはピエモンテだけではなくトスカーナでも揺るぎないが、今や一番生産量が大きくなったのは、彼らの作る白ワイン「ヴェルメンティーノ」でもなく、赤の「サンジョヴェーゼ」でもなく、ロゼなのだそうだ。ここまでロゼが伸びるとはラ・スピネッタ社自身も少し意外だったそうだが、事実ロゼの需要は今も年々増え続けているらしい。営業部長のルカ氏は、自社のロゼをこう説明してくれた。

▲左が、ラ・スピネッタ社営業部長のルカ氏
「僕たちのロゼワインは、サンジョヴェーゼとプルニョーロ・ジェンティーレというトスカーナの土着品種で造られているんだ。キアンティにも使われるブレンドだね。」
「ロゼワインはね、未だに生産者によっては片手間に造られているんだよ。赤ワインを造るときの色の抽出を濃くするための副産物的にね。」

 確かにルカ氏の説明の通り、いくつかの生産者は赤ワインを造るときに、ブドウの皮を漬け込むタイミングでロゼ色になった液体を一部抜き取り、それをロゼワインとして売っている。こうすると、残った赤ワインは液体に対してブドウの皮の割合が多くなるから、色や味わいの抽出が濃くなるためだ。その結果、ロゼワインもできるし一石二鳥、というわけだ。

ただルカ氏はこう説明を続ける。
「本当に品質のいいロゼを造ろうと思ったら、そんないい加減なことはできない。ラ・スピネッタ社の哲学は『ワイン造りの90%は畑での仕事にある』だ。赤ワイン用にブドウを収穫するタイミングと、ロゼ用に収穫するタイミングが同じなんてことは有り得ないよ。ロゼに適したブドウの生育環境があるし、最高のロゼにするための、ここだっていう収穫タイミングがあるのさ。」

「そうやって最高のブドウで造る僕たちのロゼは、サンジョヴェーゼが果実味と酸・骨格を与え、プルニョーロ・ジェンティーレはフローラルな香りや軽やかさをもたらす。食事に合わせると万能なんだよ。軽やかで前菜や魚料理にもよく合うが、特に我々のロゼは厚みがあるから、鶏肉やウサギ肉、豚肉なんかにだって合わせられるんだ。この前来日した時は、日本食との相性の良さにも驚かされたね。」

色調は鮮やかで輝きのある淡いロゼ色、香りの華やかさが際立っていて、オレンジのような柑橘、白桃、ストロベリーなどのニュアンスが特徴的だ。一口飲むと、スピネッタスタイルとも言える、高いレベルで調和のとれた果実味が口の中に広がり、赤い果実やシトラスとともにミネラルが複雑味を与え、軽やかであると同時に厚みのある味わいが長い余韻とともに続く。
この軽やかでもあり重厚でもある絶妙なバランスがラ・スピネッタ社のロゼの素晴らしさで、しっかりとした味わいのお料理にも力負けすることがない。日本食に合うのも頷ける。少し甘みのある味噌や、煮込み料理にもよく合うし、すき焼きや照り焼きなどにも合わせることができて、幅広く素材の味を引き立ててくれそうだ。


 そんなリヴォルノエリアから南東に直線距離で80kmも行くと、モンテクッコエリアに入る。コッレマッサーリ社がワイナリーを構えているDOCGエリアだ。
彼らもこのモンテクッコエリアでロゼワイン“グロットロ”を造っているが、同じトスカーナ州の中でもスピネッタと比べてこちらのロゼは少し違う。
モンテクッコエリアはスピネッタ社のエリアと同じくらいの内陸にある。しかし面白いのは、このエリアが海から遮る丘もなく平地が続いて最初にぶつかる丘陵地帯であることだ。
▲周辺が丘陵地帯であることが良くわかる、モンテクッコエリア内の畑。
コッレマッサーリグループの統括エノロゴ、ルカ・マッローネさんは自分達の造るロゼをこう分析する。
「ここは海から20kmほども離れているのに、遮る山や丘が無いため海風がよく届き、常に風が吹いているエリアです。このため私達のロゼ、“グロットロ”は華やかでフローラルな香り、赤いベリーやチェリーのニュアンス、フルーティなアタックが特徴的で若々しさのある味わいですが、これに海風が影響を与え味わいの中の塩っぽさが加わり、このワインの複雑さとなっているのです。」
▲ルカ・マッローネさん 
▲“グロットロ” モンテクッコ・ロザート

彼らもスピネッタ社同様、ロゼのためだけにブドウを栽培してロゼワインを造っている。
「この海風は、畑での栽培も大きく助けてくれるんです。コッレマッサーリ社は全ての畑で有機栽培を行っていますが、常に風が吹く環境はオーガニックな農法にとっては理想的ですから。」

こうしてできるオーガニックワイン“グロットロ”は、チェリーやラズベリー、ストロベリーが香りに感じられ、若々しく綺麗な酸があり、爽やかな口あたりだ。しっかりとした果実味と酸のバランスに、ルカさんの説明の通り、塩っぽいニュアンスがあって魚料理にはとてもよく合う。イタリアであれば魚介のアクアパッツァやフリット、生ハムなどと一緒に食べると食材がよく引き立つし、日本のご家庭なら野菜の天ぷらや鍋料理なども相性が良い。スピネッタ社のロゼ同様、サンジョヴェーゼが使われていてワインに骨格を与えているおかげで肉料理まで幅広くカバーできる。鶏肉のグリルや焼き鳥、豚肉であればポン酢などでさっぱりした味付けがよく合う。

 今、日本もなかなか普段どおりとはいかない生活を送らなければいけない時期にいる。
しかし、前述のスピネッタ社営業部長のルカ氏にはこう励まされた。
「イタリアも非常に深刻な状況だけど、『きっと全てうまく行く(Andra’ tutto bene)』を合言葉に前向きに過ごしている。日本の皆さんもご家庭にいる時間が長くなることと思うけれど、こんな時こそ美味しいワインと食事のマリアージュで日々の楽しみを増やしていただくお手伝いをできるのが、ワインを造るものの喜びだよ。」

 さあいかがだろうか。大変な時ではあるけれど、イタリアンから日本食まで広くお料理に合わせることのできるロゼワインをお供に、ご家庭の時間をワインと料理のマリアージュで少し贅沢に過ごしてみられては。意外なロゼと料理の組み合わせに、きっと笑顔になって頂けるだろう。

モンテ物産
http://www.montebussan.co.jp/
▼ラ・スピネッタ社についてはこちらから↓↓▼
https://www.montebussan.co.jp/wine/spinetta.html
▼コッレマッサーリ社についてはこちらから↓↓▼
https://www.montebussan.co.jp/wine/collemassari.html