旅先のホテルの朝食はたいていブッフェだろう。僕は目の前に食材が並ぶと、なぜだか〝挟みたい〟衝動に駆られる。質、量ともに充実したハワイのブッフェでも、比較的簡素なイタリアのブッフェでもこの気持ちは変わらない。 パニーノはイ […]
フリーマガジン
vol.25 トリノ カフェ特集
人にはそれぞれに心休まる場所がある。 自宅のソファであったり、いつもの酒場であったり、日だまりの川岸であったり、たき火の前であったりとさまざまだ。 イタリアには、小さな町や村にも必ず教会があって、その前のピアッツァ(広場 […]
vol.24 プーリア 冬野菜特集
列車はモリーゼのテルモリを過ぎて、暫くしてからサンセベーロのアナウンスが聞こえた。 チヴィタノーヴァ・マルケを出発してようやくプーリアに入り、長い列車の旅もそろそろ終わると思った。ところがなかなか下車駅ファサーノの案内は […]
vol.23 パンテッレリーア
5月27日。 僕らはエキサイティングなパレルモの取材を終えて、パンテッレリーア島へ向かった。 プロペラ機に乗り込み、シチリア島から約1時間弱。小さな空港に降りた。 地中海の小さな島。6月に入れば学校も夏休みになるオンシー […]
vol.22 パレルモ
人々は生きている。 生かされているのではない。自分の力で生きているのだ。 大きな声でパレルモ弁が飛び交う中、ひとつ1ユーロか、2ユーロのストリートフードを頬張り、市場を歩く。イスラムとビザンチンとが融合した教会の見事なモ […]
vol.21 ローマ
ローマ特集である。 20州巡って考えた結果。ローマ特集は肉屋の特集となった。 なんで?「なんだか肉屋って面白い」そんな単純な理由からである。 かつてローマのテスタッチョには、マッタトイオ(食肉解体場)があった。 そこで働 […]
vol.20 トスカーナ
ピオンビーノからカーフェリーに乗り込む。先週までは雨が続いて、天候も良く無かったので心配だったが、11月(取材は2014年11月)だというのにこの日は暖かく、デッキで弾かれていく水面を眺めていても心地良い日だった。もちろ […]
vol.19 モリーゼ
アブルッツォ州とプーリア州に挟まれたアドリア海に面した小さな州モリーゼ州。 人口わずか30万人足らず。州都はカンポバッソ。イタリア人ですらその存在を詳しく知らない人も多い。「そんな州どこにあるんだ?」「アブルッツォの […]
vol.18 トレンティーノ-アルト・アディジェ
高原の丘を登って行く。景色はみるみる変わり、雪を残した山の稜線がきれいだ。着いたところは、標高1500mの山の上にポツンとある一軒のレストラン宿。スプマンテ生産者の「アルンダ・カンティーナ・タレント」のミヒャエルさんが […]
vol.17 ロンバルディア特集
ロンバルディア州は、大きくポー河流域の平原地帯と、いくつもの湖が点在する丘陵地帯、そしてスイス国境に近い山間部に分けられる。 ポー河流域の平原地帯では、米作などの農作物の生産が盛んであり、またオルトレポー・パヴェーゼ […]
vol.16 ヴェネト特集
「わたし、ウナギが嫌いなの」 今回の取材で、ポー川河口デルタ・デル・ポーの案内をしてくれた、フランチェスカはそう言った。僕らがウナギを「うまい!うまい!」と食べている横で、気味悪そうにそれを眺めている。 日本人はウナギが […]