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【イベントレポート】マンマの料理フェスタ2019代官山

3月29日、30日、31日に開催された「マンマの料理フェスタ2019代官山」
南イタリアはカラブリアから来日してくれたアンナさんの料理とイタリア関連商品が並んだメルカートで大いに盛り上がった3日間でした。


アンナマンマの来日〜 お供は兄のコズモさん
初海外がなんと日本。このフェスタのためにパスポートも新しく取得してーー

自分が大きなポスターになっていてびっくり!

手打ちパスタ”フィレイ”は何キロ作っただろう





仕込み、仕込み、ひたすら仕込み〜
予定の到着日より1日遅れたので、準備は大変でした。

意外と箸づかいが上手なアンナ

労働の後は、準備した皆んなで近くでお疲れさま〜
ショーケースにはアンナの料理が並びます。

さあ、いよいよ本番。アコーディオン演奏は大塚さん。演奏が始まると会場も雰囲気満点。

フリッタータ。ンドィヤ(カラブリア、スピリンガ特産トウガラシを練りこんだサラミ)入り卵焼き。家庭の味、マンマの味


手打ちパスタフィレイの赤タマネギとンドィヤソース。タマネギの甘さとンドィヤの辛みとこくが絶妙にうまし


ポルペットーネ。豚と牛のひき肉に、パンチェッタにプロシュットコット、ホウレン草、ゆで卵を巻き込んでローズマリーで香りづけ


マッシュポテトにチーズやハーブを混ぜて揚げたヴィラショーレ。皆んな大好き!



本当にたくさんの方に来ていただきました。
予想以上な展開に、食材が間に合わなくなってしまいご迷惑をおかけした点もあったと思いますが、アンナはできるだけ多くの方に食べていただきたいと、フィレイを打ち続けていました。ありがとう〜

〈オフショット〉
リクエストのトンカツを食べるアンナ


満開の目黒川の桜も満喫


やっぱりお寿司も。廻ってなくてスミマセン……


イベント翌日は東京見物


皇居の乾門までを散策。この時に「令和」の発表があって歴史的瞬間を日本で⁉︎


やっぱり行きたい浅草、合羽橋。たくさん買い物してました


最後の買い物は成田空港で、娘さんへぬいぐるみ


別れ際アンナは「ありがとう、ありがとう」を繰り返してイタリアへ帰って行きました。
素敵な笑顔と心のこもった料理をありがとう。

そして、今回一緒にイベントを盛り上げてくれた出展者の皆様!

▲BANCHINI(バンキーニ)/ARANCIA ROSSA
▲CA’MONTE
▲ITALICO JAPAN
▲パシフィック洋行
▲リモーネリモーネ
▲SAKURAGUMI
▲シチリア食材専門店 Siciliamore(シチリアモーレ)
▲ゴープレミア
▲生パスタ専門店 Pastificio Sugino
▲イタリア食材輸入のイマニシ
▲SANTA CHIARA DAVINO
▲帽子屋BARコッポレッタ
▲フードライナー
▲APEROL(アペロール)

最後に、ご来場いただいた皆さん、ご協力いただいたヒルサイドパントリーのスタッフの皆さん、関係者の方々に心から感謝します。
ありがとうございました。

チロマリーナから世界へ。カラブリア州リブランディ社の受け継がれる意志 Presented by モンテ物産

今回のVENTOは、2017年6月号でも特集したカラブリア州を代表するワイナリー、リブランディ社に再度スポットをあててみたい。

以前にも執筆したが、リブランディ社の評価はとても高く、有名なイタリアワイン評価本ガンベロロッソ誌では、最高評価のトレビッキエーリ(3グラス)を15回獲得したカラブリア唯一の1つ星ワイナリー*だ。
*10回以上、トレ・ビッキェーリを受賞したワイナリーに与えられる称号。

いち早くから国際品種の栽培にも取り組み、1988年がファーストヴィンテージの赤ワイン“グラヴェッロ”は、地場品種ガリオッポとカベルネ・ソーヴィニョンの素晴らしいブレンドを楽しめる逸品で、カラブリア初のトレ・ビッキエーリを獲得した同社を代表する1本だ。
“グラヴェッロ”の素晴らしさについては、ぜひ以前の記事、『カラブリアを代表するワイナリー リブランディ』を読んでいただきたい。

ワイン会社としては1950年代創業のリブランディ社。ニコデモ・リブランディとアントニオ・リブランディの二人の兄弟が立ち上げた。今も続く家族経営のワイナリーだ。
今回の訪問で出迎えてくれたのは、ニコデモさんの息子パオロさん。熱心にワイナリーの歴史を語ってくれた。
▲ニコデモ・リブランディさん(左)と息子のパオロさん
「もともとワイン造りは、私の曾祖父の代からやっていた。地元チロマリーナで自分たちの作ったチロワインを販売していたんだ。
ちなみに祖父ラッファエーレは、接ぎ木のスペシャリストで、優秀なブドウ樹を残していく重要な作業を得意としていたんだ。
子どもの頃に畑で作業していた祖父の姿をよく覚えているけど、あちこちで接ぎ木の仕事を頼まれていたらしいよ。
接ぎ木の技術は現在のリブランディ社のブドウ畑にも受け継がれていて、そのおかげでリブランディ社は質の高いブドウ樹を確保できているんだ。」
▲リブランディ社の始まりの場所、パオロの祖父ラッファエーレが所有していた畑の前で

▲畑作業員に抱かれたパオロの幼少期
ラッファエーレさんの時代にはわずか6ヘクタールだったブドウ畑が、現在は232ヘクタールのブドウ畑を所有するに至ったリブランディ社。
最初に畑を増やしたのは、80年代前半のニコデモ&アントニオ時代。
その際に国際品種の栽培に挑戦して成功し、前述のグラヴェッロのヒットにつながった。
その後海外への輸出も始まったリブランディ社は、90年代から2000年代にかけて畑を増やし続け、古代品種マリオッコの栽培なども行った。
先人の開拓とニコデモ&アントニオ・リブランディの高品質ワインへの追求があったからこそ、今がある。

パオロさんは、リブランディ社の最も大きなブドウ栽培エリアの「ローサネーティ」に案内してくれた。
「ローサネーティ」はイオニア海から内陸に入った平野と丘が組み合わさった場所で、日当たりがよく、常に風が吹いている。遠方の山に風力発電の風車が見えることからもこの地に風がよく吹くことが分かる。
スキー場もあるシーラ山地からの冷たい風とイオニア海からの暖かい風。昼夜の寒暖差が大きく、繊細なアロマのブドウができるわけだ。この風はブドウの房から湿気を取り除き、病害を防いでくれる役割も持っているのだ。

「この地は昔カリフラワーなんかが植えられていたんだ。父の代に土地を購入し、今は8種類のブドウを植えている。このエリアの中でもそれぞれの品種に適合した栽培場所というものがあってね、例えば地場品種のマリオッコは、暖かい丘の斜面の畑を好む。
最初はそれを知らずに別の場所に植えていたんだけど、20年の年月をかけて少しずつ実験を積み重ねていくことによって、それぞれの品種の個性を活かすことができる栽培が実現したんだ。」

見渡す限りの広大な敷地。ピエモンテやトスカーナのように緑に溢れているわけではなく、どちらかというと荒れた大地。
それにも関わらず、エレガントで果実味豊かなワインができるのは、この土地が石灰分を含む粘土質土壌で、特有のミクロクリマがあるから。そして、それぞれのブドウ品種の個性に合ったエリアでの栽培を行い、低温管理でフレッシュさを残しながらワインを醸造するリブランディ社のワイン造りへのこだわりがあるからだろう。

▲ローサネーティの畑

夜は地元のトラットリアに案内してくれたパオロさん。
チロマリーナの郷土料理、子鱈の唐辛子煮込みに冷えたリブランディのロゼワイン「チロ・ロザート」がぴったりと合う。
「いろいろな食事に合わせられるうちのロゼはおすすめだ。どうだい、料理がすすむだろう?」
唐辛子煮込みとはいえ、ほどよい辛さでふっくらした食感の鱈。そこに黒ブドウ・ガリオッポの深みと豊かな果実味、そして爽やかな酸が一体となったリブランディのロゼが、料理の味わいをじゃますることなく、すんなりと入り込む。
カラブリア州の名産である唐辛子の辛味に負けない果実味が、料理のそのものの美味しさを引き立たせているのだ。
ロゼならではのフレッシュさも併せ持っているので、これからの季節に大活躍間違いなしの1本だ。
▲子鱈の唐辛子煮込み
もともとわずか6ヘクタールほどの畑から始まったリブランディ家のワインは、今やイタリア国内だけではなく35カ国に輸出され世界中で愛されるようになった。
「カラブリアの美味しいワインを日本の皆さんにもっともっと知ってもらいたい!」と熱く語るパオロさん。
カラブリアの高品質ワインを世界へ発信し続けるリブランディ家の躍進が今後もますます楽しみだ。

モンテ物産
http://www.montebussan.co.jp/
▼リブランディ社についてはこちらから↓↓▼
http://www.montebussan.co.jp/wine/librandi.html