州内の約7割が山岳地帯のカラブリア州では体の大きな牛の飼育が難しく、伝統的に牛の飼育をしていた地域はごく限られています。
そんな限られた地域の一つ、コセンツァ県内のシラ国立公園。古代種・ポドリカ牛*の飼育でも有名な地域です。
シラ国立公園域のチーズといったら、DOP食材でもあるシラのカッチョカバッロ(Caciocavallo Silano)。ポドリカ牛のお乳100%の物も生産されていて、チーズ工房もあちこちにあります。
そんな中でおススメのチーズ工房は、
近代化って何? なThe・家内工業っぷりが素晴らしい小さな小さな工房。
ちなみに、ただ今凝固の様子を目視で見極めている所。これ、間違えると本日の生乳をすべて廃棄することになる大変重要な作業なんですが・・。見ている方がドキドキする(笑
機械に頼らず経験がすべての世界です。
カラブリア州内にはもちろんこんな近代的な工房(工場?)もあるし、どちらかと言うとこのような規模の近代的な施設が増えているけれど、せっかくカラブリア州を訪問されるなら、なんというか。。。「カラブリアらしい」「まだ残ってる」的な工房をお勧めしたいなーと思います。
実は、地元では家内工業的に作られたチーズの方が(若干高価ですが)評価が高いです。
なぜなら、カラブリア州ではまだ「人の手で作られたもの」が評価されるから。
シーズンや気象条件によって生乳の品質も若干異なるのでチーズの味も一定にならず、この味の「揺れ」も評価されます。
一年を通して一定な味は自然じゃない。そんな感覚で生活できるって逆に贅沢だなーと私は思います。
そして、あちこちゆるーく生活しているこんなカラブリアの姿を見て頂きたいな、と思うわけです。
この辺りでは、チーズ作りは女性の仕事。この工房でも伝統通りに女性たちが工房内を取り仕切っています。
搾りたての生乳を温めて、凝固剤(自然の物です)を入れて。チーズ作りは力仕事。
工房見学に行くと、生乳を温めるところからすべての行程を見学できます。
そして・・
あ。モッツアレラ作ってくれてる♡
工房見学では、モッツアレラ、リコッタなど出来立てチーズの試食もさせてもらえます。出来立てで熱々のリコッタチーズはココでないと食べることが出来ない贅沢品ですよ。
条件が整っている日なら、放牧中の牛さんの様子も見学できます。
シラ国立公園内では放牧が基本。乳牛は夜に牛舎に戻るし、寒さに弱いので冬期は完全に牛舎に入りますが、強靭な古代種・ポドリカ牛は基本的に完全放牧です。(お産を控えているなど管理が必要な牛は、冬期だけ牛舎へ。)
そんな牛さんたちの生育の状況も見ることが出来ると「チーズができる工程をいただく」よりも、もっと食材に対して愛着がわくと言うか理解が深まると言うか。
ポドリカ牛100%のカッチョカバッロは春~初夏までがシーズン。この時期なら一般的な乳牛のカッチョカバッロと食べ比べもできるかも!?
※ポドリカ牛:中央アジア原産と言われる古代種。古代ローマ時代にはすでにカラブリア州~アブルッツォ州辺りで飼育されていた。
四角く灰色の大きな体に角があり、人間に慣れず、狭いところも苦手なフリーダムを愛する性格。
肉牛でもあり乳牛でもあるオールマイティーさん。年中外を歩いているため、赤身がちのお肉は地元で大変珍重されている。
コセンツァで極上牛肉と言ったらポドリカ>>神戸です。
そんな限られた地域の一つ、コセンツァ県内のシラ国立公園。古代種・ポドリカ牛*の飼育でも有名な地域です。
シラ国立公園域のチーズといったら、DOP食材でもあるシラのカッチョカバッロ(Caciocavallo Silano)。ポドリカ牛のお乳100%の物も生産されていて、チーズ工房もあちこちにあります。
そんな中でおススメのチーズ工房は、
近代化って何? なThe・家内工業っぷりが素晴らしい小さな小さな工房。ちなみに、ただ今凝固の様子を目視で見極めている所。これ、間違えると本日の生乳をすべて廃棄することになる大変重要な作業なんですが・・。見ている方がドキドキする(笑
機械に頼らず経験がすべての世界です。
カラブリア州内にはもちろんこんな近代的な工房(工場?)もあるし、どちらかと言うとこのような規模の近代的な施設が増えているけれど、せっかくカラブリア州を訪問されるなら、なんというか。。。「カラブリアらしい」「まだ残ってる」的な工房をお勧めしたいなーと思います。
実は、地元では家内工業的に作られたチーズの方が(若干高価ですが)評価が高いです。なぜなら、カラブリア州ではまだ「人の手で作られたもの」が評価されるから。
シーズンや気象条件によって生乳の品質も若干異なるのでチーズの味も一定にならず、この味の「揺れ」も評価されます。
一年を通して一定な味は自然じゃない。そんな感覚で生活できるって逆に贅沢だなーと私は思います。
そして、あちこちゆるーく生活しているこんなカラブリアの姿を見て頂きたいな、と思うわけです。
この辺りでは、チーズ作りは女性の仕事。この工房でも伝統通りに女性たちが工房内を取り仕切っています。搾りたての生乳を温めて、凝固剤(自然の物です)を入れて。チーズ作りは力仕事。
工房見学に行くと、生乳を温めるところからすべての行程を見学できます。
そして・・
あ。モッツアレラ作ってくれてる♡工房見学では、モッツアレラ、リコッタなど出来立てチーズの試食もさせてもらえます。出来立てで熱々のリコッタチーズはココでないと食べることが出来ない贅沢品ですよ。
条件が整っている日なら、放牧中の牛さんの様子も見学できます。シラ国立公園内では放牧が基本。乳牛は夜に牛舎に戻るし、寒さに弱いので冬期は完全に牛舎に入りますが、強靭な古代種・ポドリカ牛は基本的に完全放牧です。(お産を控えているなど管理が必要な牛は、冬期だけ牛舎へ。)
そんな牛さんたちの生育の状況も見ることが出来ると「チーズができる工程をいただく」よりも、もっと食材に対して愛着がわくと言うか理解が深まると言うか。
ポドリカ牛100%のカッチョカバッロは春~初夏までがシーズン。この時期なら一般的な乳牛のカッチョカバッロと食べ比べもできるかも!?
※ポドリカ牛:中央アジア原産と言われる古代種。古代ローマ時代にはすでにカラブリア州~アブルッツォ州辺りで飼育されていた。
四角く灰色の大きな体に角があり、人間に慣れず、狭いところも苦手なフリーダムを愛する性格。
肉牛でもあり乳牛でもあるオールマイティーさん。年中外を歩いているため、赤身がちのお肉は地元で大変珍重されている。
コセンツァで極上牛肉と言ったらポドリカ>>神戸です。

日暮れ時は特に綺麗。
サレルノ以南は高速料金無料!
ガラスが汚いのはご愛敬です・・
一般道の港までの道筋で、少しわかり難いのがレッジョカラブリア駅周辺。
メッシーナ行きのゲートをくぐれば、いよいよフェリー乗り場。乗船直前に係員がチケットのバーコードを読み取って確認します。それでは、乗船~
メッシーナ海峡を航行するカーフェリーには何種類かあって、漁船(?)な小さ目な船から、船体内部が3階建てぐらいの駐車場になっている大型船までさまざま。
運が良いと大型船に当たる事もあります♪ 今回の旅では帰路が大型船でした。子供用の遊戯施設など+αな設備を備え、駐車場もなんだかカッコいいんですよね。
ちなみに、船内は犬や猫も歩かせてOKです。ただし、リードの着用と口輪の装着を求められます。
口輪!とびっくりしますが、実際のところは口輪は持っていればOKで、余程のことが無い限りは装着を求められません。
約30分の海峡越え。船内のバーでアランチーニを食べたり、
往来するフェリーや遠くの漁船を眺めながらゆったりと過ごしているともうシチリア! どうぞ良い旅を!
薄暗かった構内は少しモダンな雰囲気に。電光掲示板も見やすいフォントになっていたり、少し改良が加えられていました。
エレベーターがちゃんと稼働しております!
ホームを繋ぐ地下通路には、そろそろ稼働を始める電光掲示板がスタンバイしていました!
車内からパチリ。
レッジョカラブリア駅は始点で終点。なので、レッジョカラブリア駅発の電車に遅延はほとんどありません。時間ぴったりに出発する、この気持ち良さ♡
電車内はまだUSB充電に対応していないので、しっかりプラグ持って乗り込むのがGoodです。
車を借りてイタリアの田舎を旅行する方にお馴染みなのが「ヤギ・ひつじ渋滞」。牧童に連れられ、道路を横断したり、道路わきを歩くヤギやひつじさんを見かけることはまだ珍しくありません。
どう見ても牛の群れ。びっくりするけど、カラブリアでは2019年でもこんな光景が繰り広げられています。
特にシラ国立公園内には「ポドリカ牛」という古代品種の牛が多く飼育され、体の大きなポドリカさんは角も立派。性格が荒い個体も多く、特に子牛を連れたグループは比較的簡単に「お怒りモード」に入ると言われています。
特に大きな角を持つポドリカは、その気になれば大きなトラックでも簡単にひっくり返せる力があります。(しかもスイッチが入りやすい難儀な性格💦)
牛さん達はいつもの道を行きたいだけ。見慣れない車に驚いて警戒しているだけで、危険が無いと判断すればそのまま通り過ぎて行ってくれます。なので、彼らとすれ違う際は静かに超徐行、もしくは彼らが通り過ぎるまで停車が正解です。
草原に駐車して近くを散策して帰ったら、車が牛さんに囲まれていることもあります(笑
放牧されている牛にはカウベルが付いていることが普通です。遠くに聞こえていたカウベルが近づいてきたら、ご用心を。
往来から一本入った道沿いの並ぶパラソルはこんなカンジ。こんなところ人が通るの?ってくらいに往来が少ない道ですが、不自然に駐車している車が多いですね(笑
カラブリア州は春玉ねぎの季節。州特産のトロペアの赤玉ねぎも新玉が並びます。
この他に、パラソルの主が収穫してきた野生のアスパラ、今年は異常気象で収穫が遅れているそら豆(イタリア語でファーベ/Fave)、菜っ葉類などがありました。
という訳で、この日の戦利品の1番はトロペアの赤玉ねぎ。
何百年も前からシルクロードを経て到達したキャラバン隊が持ち込む荷物、つまり東側の陶器・織物・食品などを取引していた市場をフェデリコⅡ(フリードリヒ2世)が整備したのが1241年。春を祝う土着のお祭りと、キャラバン隊到着によるお祭り騒ぎを合わせて1つのフィエラとしたのではないか、と言われています。
現在でもキャラバン隊が開いていた市場の名残が強く、食器・家具・絨毯などを取り扱う店が多い、ちょっと変わったフィエラになります。特にキッチン用品は激安。メーカー物でさえも「なんでこの値段?」っていう激安価格でたたき売り。
見ているだけでも楽しい食器などの「伝統的な」出店に加え、ストリートフード、季節の野菜、植木屋さんも多く並びます。食いしん坊が多いカラブリアなので、一番充実しているのはストリートフード。イタリア各州からやって来る屋台も深夜まで大賑わいです。
3月も中旬になれば本格的な春のカラブリア州。お祭り期間中に家を飾る花を探す人も多く、「今度のフィエラであれを買おう!」と思っていたコセンツァ市と界隈の町からのとてつもない人出で賑わう数日間となります。ちなみに期間中、公立校は休校です(笑。
あまりにも日常的な物過ぎて、逆に普段はなかなか見ることのできないカラブリア州の伝統的な陶器や道具を扱うお店もたくさん出ます。
北部への技術者の移動や戦争による工房の破損などの影響で、70年ほど前に州内の工業的な生産は一旦停止しましたが、一般家庭で細々と続いていた養蚕業。
こちら、染色していない糸。カラブリアではお蚕さん自身の色によって、4種類の糸を得ることが出来ます。
機織りの道具も、それこそ「おばあちゃんちに眠っていた」ものを引っ張り出してきて使えるように修理しました。
現在でも当時からイチジク加工で有名だった小さな村で、すべて手作業で生産が行われています。
オレンジなどのかんきつ類もカラブリア州は特産品で、ナッツの類は庭先でも収穫可能な食べ物でした。
成型したイチジクは低温のオーブンで焼かれ、秘伝のシロップ塗りなどの作業を経て箱詰めされます。
工房見学の後に試食させてもらえるのが、このシロップが塗られたシンプルなイチジク加工品。クロチェッタよりも歴史が古いと言われている、優しい味の一品です。
原材料となる乾燥イチジクの収量により、その年に生産できる加工品の量も決まると言う、自然に寄り添った方法で作られているカラブリア州コセンツァの特産品。
さらに甘口と辛口があるので、最低でも4種類のパプリカがぶら下がるのがカラブリア流。我が家でも空気の綺麗な山間部の家で毎年大量生産しています。
乾燥パプリカを洗って種を除いたら適当な大きさに割きます。
たっぷりのオリーブオイルを熱したら、水気を切った乾燥パプリカをそのまま投入。さっと素揚げします。焦げやすいので注意してくださいね。
同じ油に、今度は卵を割り落とします。たっぷりの油で揚げるように加熱。半熟ぐらいが良いとされていますが、加熱加減はお好みで。
お皿に先ほど揚げた乾燥パプリカ、熱々の卵、パンを添えたら完成♪
こちらシラ国立公園内の湧き水をボトリングした製品で、基本的にカラブリア州内でしか販売されていません。
こちらは州東部カタンツァーロ県の水。商品名から「カラブリア」を名乗っている、The・カラブリア州な水でございます(笑
おしゃれな有名ブランドの物を購入することもあるけれど、やっぱり地元の水が好きっていう地域はイタリア中にあって、ご当地ミネラルウォーターも各地に存在しています。
基本的に、夏祭りは午前の部と午後の部に分かれています。人口の少ない小さな村だとお祭り自体は午後だけれど村がにぎわうのは午前だけで、移動市場はお昼前に撤収!なんてこともあるのでご注意を。
村の守護聖人の日をお祝いする村祭りの場合、高い確率で村中を楽団が練り歩きます。村の隅々まで演奏しながら練り歩く楽団さんはちびっ子に大人気。窓辺から応援する人もいたりして、写真に収めたくなるんですが、実は「音はするのになかなか姿が見えない」人たちだったりします。音が反響するのかな?
移動市場は村人にとっては社交の場。見知らぬ旅人はじろじろ見られちゃったりもしますが、悪意はないので許してあげてください。逆に、色々話しかけると大抵はみんな喜び勇んで色々教えてくれます。
宗教行事にまつわる村祭りの場合、大抵夕方~日没ごろから宗教行事が始まります。















