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パネットーネ

どうしたの、今頃パネットーネの投稿なんて!

と思うかもしれません。

実は、2月3日にパネットーネを食べるという習慣がミラノにあるのです。

2月3日は、暦の上では殉教聖人ビアージョ(ブラシウス)の日に当たります。4世紀にトルコで生まれた彼は、喉の守り神様です。彼は、医者でした。ある日、喉に魚の小骨がつかえて苦しんでいる子供に出会いました。彼は、その子供に、手元にあったパンを与え飲み込ませたところ、小骨が取れました。

私が昨年のクリスマスに作ったパネットーネは、ちょっと真ん中がへこんでしまって恰好悪いのでWikipediaから写真を拝借。。。

クリスマスに残ったパネットーネを、2月3日まで取っておいて(新しく買いなおしてはいけない、と言われています)、聖人を祭るために食べます。

でもこれは、古くなってしまったパネットーネを、ありがたく食べるためのこじつけでしょう。。。。それがいかにもイタリアらしくて、良いお話ですよね。

もちろん、私も自分で作って冷凍しておいた(笑)パネットーネをいただきました。

ブロヴァーダ(蕪の漬物)

大晦日のディナーに欠かせないレンズ豆。。。コテキーノやザンポーネの付け合わせとして食します。

でもフリウリでは、ブロヴァーダを食べるのです。

日本人なら、食べたら絶対虜になること間違いなし!

蕪で作った発酵食品なので、なんか日本のお漬物のような味わいなのです。2011年にDOPに認定されたとは言え、加盟している農家はわずか5軒のみ。地元に行かない限り、めったに口にすることができない貴重な貴重な食品です。

ブロヴァーダを仕込むのがちょうど今頃。

まずは6月頃に、ちょっと細長い大根のような蕪の種を蒔きます。付け根が、ちょっと紫色の蕪なんです。

収穫するのは、9月。まさにワインの仕込みの季節! その時に出てくる副産物であるブドウの粕(あの、グラッパにする材料です!)に漬け込むのです。

ステンレスの桶(まるでバスタブ・笑)に、洗った蕪を投げ入れ、その上をブドウの粕で覆います。なんと、長靴を履いた男性が桶の中に入ってやるんです!


平らにしたら、塩をして、又蕪を並べて、、、、と桶がいっぱいになるまで何層にもしていきます。

最後は、やはりワイン造りの過程で手にした酸化させたワイン(ワインビネガーの一種)を注いで完成。2か月ほど寝かします。

発酵したら、下部は細くカットして、炒めて付け合わせとして食べます。

冷蔵庫が無かった時代、そして冬は野菜が不足していた時代の人間の知恵から生まれた食品。

賞味期限は2∼3か月。イタリアの貴重な食品です。



 

 

エーデルワイス

タイトルの”エーデルワイス”を見て、イタリアと何の関係があるの?と思われる方も多いかと思います。

エーデルワイス、、、スイスに行かなくても、イタリアのアルプスで、野生のエーデルワイスにお目にかかれるんです。

イタリア人にとっても、あこがれの花。ちなみにイタリア語では、ステッラ・アルピーナ(アルプスの星)と呼ばれています。やっぱり、特別な花なんですね。

観光地化しすぎてしまったドロミテのハイキングコースで出会うのは難しいけど、ミラノから車で2時間ぐらい(その後は徒歩・笑)の標高2000m以上のところで、8月半ば過ぎ、群生しているエーデルワイスを見ることができます。


重いリュックを背負って登っているときにこの花に逢うと、疲れも吹き飛びます。決して鮮やかな色でもないのに、どうしてこんなに惹かれるのでしょう?

エーデルワイスには、いろいろな種類があります。イタリアの山のリゾート地のガーデンセンターなら、鉢植えのエーデルワイスが販売されていることもしばしば。


この上の写真は、モンブランのロープ-ウエイの駅前のエーデルワイスの植え込み(野生じゃありません)。なんか😢興ざめ😢

私も買って、山の家の庭に植えてみました。増える、増える! お庭で、のほほんと生き延びてるから、花も大きくなって、ちょっと有難みにかけてくる(勝手言い放題!)。

クリスマスに、殺風景なので、枯れたエーデルワイスの花をプランターにさしてみました。

なんと、翌年、そこからエーデルワイスの芽が出てきたんです。花イコール種ですものね。。。2年後には、花も咲きました。

いつか、イタリアにエーデルワイスを見にいらしてくださいね。

登山 (グラン・パラディーゾ:4061m)

イタリア山岳会のメンバーである私。

昨年は、コロナ禍のせいで、山岳会の夏の恒例の登山は中止になってしまったけど、今年は、アオスタ州の名峰であるグラン・パラディーゾを登ることに。

イタリアには、マッターホルンや、モンブラン、モンテロッサと言う4000m級の名峰が多々あるけれど、そのすべては、フランスやスイスと山頂を分け合っている。

このグラン・パラディーゾは、イタリア領土内に全てが位置している山の中では、イタリアの最高峰になる。標高4061m。

前日に、サヴァレンシュ渓谷の標高1960mのポントゥから2時間弱歩いて、標高2735mの山小屋ヴィットリオ・エマヌエーレIIに到着。8月の週末で、ハイカーや、明日グラン・パラディーゾ山頂を目指す登山客で大賑わい。


イタリアの山小屋の夕食はリッチだ。スイスやフランスの比ではない。プリモは、ラザニアかミネストローネ、メインは牛肉の煮込みとポレンタ、デザートはプリンか、ピーチのシロップ漬け、あるいは地元の飛び切り美味しいチーズ。もちろんワインやビールを飲みながら。

明日の朝の起床は3時半! 早々とベッドに向かう(熟睡できないのは覚悟のうえで)。部屋は4人部屋。

うつらうつらしながら、朝(夜中?)を迎える。窓を開けると、小雨! でも一人としてめげるメンバーはいない。皆、気合が入っている。雨が上がるのを待って4時40分出発。山岳ガイドも含め総勢27名の集団。ヘッドライトを点け、真っ暗な山道を登っていく。1時間ほど登っただろうか、、、氷河に到着。ここで、4~5人のグループに分かれる。私のグループは、私を含めて4名。頼りになるチーフのローディ、若くはないけど(笑)グラン・パラディーゾにすでに4回登った強者フランコ、そして我伴侶。アイゼン、ハーネス、ロープ、ヘルメットを身につける。ロープで繋がっていれば、誰かがクレパスに落ちたとしても、残ったメンバーで、落ちた人を引き上げることができるから。一番頼りないのは私だけど、体重も軽いし、落ちても皆が引き上げてくれるだろうから不安はない。黙々と氷河を登り始める。地球の温暖化のせいで、あちこちにクレパスが待ち受けている。深さがどのくらいあるかはわからないし、隠れていて見えないクレパスもあるので、十分注意が必要だ。

小雨は止んだけど、空はどんより曇っている。4000m地点手前のちょっと平らなところに到着。背負ってきた熱いお茶を飲み、暖まる。山頂が私たちを見下ろしている。少し息切れはしてるものの、腰痛にも襲われず、順調に登ってきた。私のいでたちは、ユニクロのヒートテックウルトラウォームの上下、厚手の登山ズボン、上半身は、もう一枚ヒートテック、ライトダウンを2枚重ね着、そして、ゴアテックス。ミントも2枚重ねてガード。まっすぐ立っていられないほどの強風だが、おかげで寒さは感じない(そりゃこれだけ登って来たんだし。。。)

最後の登りが待ち受けている。だんだん息が苦しくなり、引きずられるように登る。苦しい。。。止まりたい。。。でも山頂は、目前。

グラン・パラディーゾの山頂は狭く、最後60mは岩壁に鉄の梯子とステップがあり、それをアイゼンを着けたままでよじ登る。前のグループがもたもたしているので、強風が吹く中、メンバーと身体を寄せ合い、暖を取りながら、岩壁で待機。風に飛ばされそうだ。息切れしていた私だけど、この鉄の梯子やステップは得意! でもロープで補佐をしないと落下の危険性があるので、皆で助け合って登らなければいけない。

9時40分。。。。山頂に建つマリア像を見ることができた。思わず胸がいっぱいになる。実は、誰にも言わなかったけど、この登頂は、今難病と闘っている友人に捧げるつもりだった。


”貴女が頑張ってるから、私も頑張ってここまで登って来たのよ。絶対回復しなくちゃだめよ!”

後続グループが待っているので、山頂でゆっくり写真を撮っている時間はない。それに寒さと強風で止まってはいられない。


氷河を降り始める。登るより、凍っている氷河を降りるのは、細心の注意が必要だし、若干気温も上がってるので、氷河が緩み始めている。クレパスのところは、ジャンプして乗り越えなくてはいけないから、それも大変。重装備の上、アイゼンを履いてジャンプしなくちゃいけないのだから。



満足感に浸りながら、山小屋の前の4段の石の階段を仲間たちとしゃべりながら降りてた私。。。最後の一段の階段で、、、、それも日曜のランチ時間、、、、50人以上の人が、グラン・パラディーゾの登頂を果たして降りてきた私たちを羨望のまなざしで見ている、、、、その前で、、、、なんと、なんと私は最後の階段で転倒!!!

仲間には笑われるし、、、、幸い、ちょっとアザになったくらいだったけど。

山小屋で、軽食を取り、昨日の朝、登ってきた登山道とパーキングのあるポントゥまで降りる。

私にとっては、モンテローザ(4559m)、カストレ(4228m)に続く3つ目の4000級の山。

さて、来年はどこに行こうかなぁ~?

 

ワクチン第1回目接種

たくさんの方が興味を持っていらっしゃるのではないかと思うワクチン接種。

私が住むロンバルディア州では、素晴らしいスピードでワクチン接種が進んでいます。おお、イタリア! 素晴らしい!! としか言いようがありません。

正直、この一年間、このスピードでイタリアがここまで立ち直れるとは想像もしていませんでした。

医療関係者、教育関係者、高齢者から、ワクチン接種が始まり、私が住むロンバルディア州では、4月19日から65歳以上、5月10日から50代のワクチン接種予約が開始。コールセンター、郵便局、サイトから予約可能。

開始初日、コールセンターにかけると、3分ほど待っただけで、オペレーターとコンタクトが取れ、一方、サイトではすぐ予約ができました。住居地を入力すると、至近距離の会場、一番間近の予約可能日が出てきます。

会場は、タイヤで有名なピレリの近代美術館。


スマホに送られてきた予約票を提示し、館内へ。体育館を思わせる10mの高さはあろうと思われるだだっ広いスペース。受付番号をもらい、2,3分で受付。

ボランティアと思しき大学生風の受付担当の彼、私に、どの市町村に住んでいるかを確認。そして、私の保険証を見て、

”日本人なのですか?”

”僕、日本に行くのが夢なんです!”

”漫画が大好きなんです!”

”なぜ、イタリアなんかに住んでいるの?”

”日本はとってもいい国なのに!”

”日本に行くのはお金がかかるのかなぁ、でも外食代は安いって聞いたけど。”

受付なんて、二の次! 隣で受付をしている女性が、私たちを見て、目をシロクロ。。。

彼:”どこの市町村に住んでいますか?”

えええ? さっき、私に聞いたばかりじゃないの!!(もう、すっかり舞い上がってる彼)

1m間隔に並べられた椅子に腰かけ、接種の順番を待つ。ボードに私の受付番号と、接種カウンターの番号が出るまで待機。約10分ぐらいだったと思う。

小部屋で待ち受けていたのは女医さん。

自宅で用意した申告書を見て、

”牡蛎のアレルギーなの? アハハ”

”打ったところが痛くなったら、アイスノンで冷やしてね”

”熱が出たら、解熱剤を毎日3回、3日間服用してね”

”アストラゼネカを打ちますよ”

後ろにいた看護師さんに、ブツッと打たれる。

矢印に沿って行くと、接種後の15分間待機するスペース。

自分の受付番号とGoサインがボードに出たら、ハイ、おしまい。

2回目は、7月25日。

打ったところは、その後2日間ほど、ちょっと痛かったけど、私、元気です。

もはや、我が家から徒歩15分圏内に、接種会場が3か所も設置されました。

イタリア、凄い!

ちなみに、イタリア人の友人のお母様が住んでいるマンションでは、8人もの高齢者がコロナで亡くなり、マンション全体を消毒したそうです。。。それを知って、ワクチンを受けて本当に良かったと思う今日この頃。

 

女性の日 どんなワインを選ぶ?

私が住むロンバルディア州がロックダウンになったのは、ちょうど1年前でした。奇しくも、イタリアの女性の日。

それまでは、お店に入るだけで、ミモザの一枝をもらえ、それだけで華やかな気分になれたものでした。

でも、落ち込んでいてもしょうがない!

ワインでハイな気分になるのはど~お? だったらロゼ!

ひな祭り、女性の日、そしてもうすぐお花見の季節。。

抜栓する前から、気分がウキウキしちゃうロゼは、まるで今日のためにあるようなワイン。

イタリアで一番有名なロゼは、プーリア州の”レオーネ・デ・カストリスが作るFive Roses。イタリアで一番最初にボトリングされたロゼで、リリースは1943年なのです。

ブドウの品種は、土着品種であるネーグロアマーロとマルヴァジーア・ネーロ。

17世紀にこの土地にやって来たスぺインのレオーネ・デ・カストレス伯爵が創設したワイナリーで、今でも彼の子孫が引き継いでいます。

北イタリアにも、とても素敵なロゼがあるんですよ~~。

イタリアで一番大きい湖・ガルダ湖の西側一帯で作られるキアレットと呼ばれるワイン。実は、一夜のワインとも呼ばれています。セクシーでしょ?

黒ブドウ(土着品種のグロッペッロとマルゼミーノ、サンジョヴェーゼ、バルベーラ)を一晩マセレーション(醸し)して造ったワインです。だから、一夜のワイン。。。。。

一番のお勧めは、やはりCostaripa。オーナーは、フランチャコルタのエノロゴとして知られるマッティーア・ヴェッツォーリ。

ロゼの楽しみは色だけじゃありません。フルーティーで、きりっとした酸味。シーフードにも合うし、お野菜にも、そして、暑い季節にはお肉料理にもピッタリ。

さあ、これを機会に、貴女もロゼファンになりませんか?

あ、冷やして飲んでくださいね~!

 

アルペンスキー世界選手権 コルチナ・ダンペッツォ

青い海、、、がイタリアのイメージかもしれませんが、スキーが好きな人なら絶対知っている、アルベルト・トンバ! 彼はイタリア人です。

実は、昨日から、ヴェネト州のセレブなリゾート地であるコルチナ・ダンペッツォでアルペンスキーの世界選手権が始まりました。世界70か国から選手が参加しています。


コルチナ・ダンペッツォの名前を聞いたことのある人は少なくないと思います。1956年にここで、冬季オリンピックが行われ、アルペンスキーで、唯一日本人が表彰台に上がった記念すべき大会なのです。


写真:スキー年鑑 (選手は猪谷千春氏)

コロナ禍のパイオニア、、、ともいえるここイタリアで、このような規模の世界大会ができるかどうか、、、注目の的でした。昨年からすでに何度も開催不可能、中止と言う噂が流れていました。

残念ながら大会は無観客で行われます。


開会式も、わずか100人の招待者のみで行われました。

土砂降りの雨の中で繰り広げられた開会式を、映像を通して見た大半のイタリア人が感動しました。”よくぞ、開催にこぎつけた!”と。。。

標高1200mのコルチナ・ダンペッツォで、2月初めにこのような土砂降りの雨に見舞われるとは、だれが予想したでしょう。。。神様が追い打ちをかけるかのように意地悪をしているとしか思えませんでした。。。

この大会を開催にこぎつけることができた裏には、どれだけの苦労があったか、、、はかり知れません。開会式で、挨拶をしたイタリアスキー連盟会長ローダ、コルチナ・ダンペッツォ市長ゲディーナ、この大会のために設立されたコルチナ2021財団団長であるアレッサンドロ・ベネトン(ベネトンの御曹司)。彼らの挨拶は、この世界選手権にかける想いがあふれ切っていました。

無人のヴェローナのアレーナでポーランド人テノール歌手が歌うプッチーニのトゥーランドットのアリアや、スキーをテーマにしたバレーが盛り込まれ、それはそれは幻想的なシーンでした。

開会式が終わるころには、土砂降りだった雨が雪に変わりました。

この大会が成功すれば、来年日本で開催されるはずの東京オリンピック開催への希望にもつながるのでは、、、と思わずにはいられません。

https://www.cortina2021.com/

番外編 カプラーイア島 その7(完結)

カプラーイア島での2週間の滞在、、、、それは不思議な体験でした。自分が空になってしまったような感じ。今までイタリアのたくさんの島を訪れました。ここより小さな島、例えばシチリアのレーヴァンツォ島なんて、ここよりもっともっと小さな島です。それも訪れたのは、20年以上前だから。。観光地化されてなかった。

でもあの時とは違うカプラーイア島での日々。雨と強風で、連絡船が途絶えた日。。。住民たちはビクともしない。2軒あるミニスーパーで、手にできるものは限られている。売っている肉は2種類ぐらいだけ。ケーキを作りたかったのに、生クリームを売っていない。でもシャンパンは売ってる。それは、豪華なモーターボートで島を訪れる人がいるから、彼らのために。

本土に戻った時、中世から現世に来たような気分になった。

これで、カプラーイア島の旅はおしまいです。付き合ってくださってありがとうございます。

海の写真で締めくくりたいと思います。

朝陽

 

 

 

波止場  昼と夜

 

大荒れの日。連絡船が出ず孤立した島。

 

番外編 カプラーイア島 その6(ハイキング)

少し間が空いてしまいました。。。ごめんなさい。

カプラーイア島の魅力は海だけではありません。真夏にここを訪れる人は海が目当て、春、そして秋にここを訪れる人は、ハイキングが目当てです。

島には、港と、2キロ弱離れた丘の上の村を結ぶ車道があるのみ、その他の地域は大半が歩いてでしか移動ができません。島の大きさは、南北の長さが8キロ、東西の長さが4キロほど。海沿いはすべて崖で、海沿いに沿って歩くことは不可能。島全体は林で平野はなく、一番高いカステッロ山は440メートル。島にはアップダウンのある数本のハイキングコースがあります。お店もないし、給水所もない。

これは刑務所だった建物。点在している。

 

まだ暑い9月下旬、それでも、私たちは、すべてのハイキングコースを制覇しました。総距離50キロ。銀梅花やカレープラント、ローズマリーの林を何時間も歩き、真ん前に真っ青な海が現れるときの感動! エルバ島を見ながら、コルシカ島を見ながら。。。

船から見た、カーラ・ロッサにも3時間半かけてたどり着きました。

息をのむ美しさ。。。

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山と海、両方堪能できる。。。それがカプラーイア島。

番外編 カプラーイア島 その5(レストラン)

カプラーイア島は、100年以上の間、刑務所があり、一般人の島への上陸は禁じられていたため、伝統料理が存在しない。

島にある数軒のレストランの売り物は、新鮮なシーフード。

私たちが選んだのは、波止場のすぐ真ん前のジェラテリアの2階にあるお店。

メニューを開いたら、ボッタルガのリングイーネが目に止まった。ボッタルガ(イタリアのカラスミ)というと、ボラの卵が一般的なのに、タイとウツボの卵、それも自家製と聞いたら、頼まずにはいられない。まさに珍味、日本人の味覚にぴったり。

隣のテーブルで食事をしていた年配のご夫婦が声をかけてきた。このレストランの創設者で、今は息子さんが後を継いでいる。なんと、あの偉大なるグアルティエーロ・マルケージ、そしてカルロ・クラッコもお忍びでこの店に来たそうだ。小さい時から海に出ていて魚を知り尽くしているご主人と、話が弾んでしまった。

メインは、、、、、近海で昨日釣れたばかりの本マグロ。それも大トロ! 特別注文でレアで焼いてもらう。シチリアやサルデーニャの近海で、本マグロが取れるのは有名だが、まさかこの辺りでも本マグロが取れるとは! 贅沢三昧。

 

気に入ったので、数日後、またこのお店に。

前回、隣のテーブルで創設者夫婦が食べていた生のシーフードの盛り合わせがお目当。手長海老、カジキマグロ、本マグロのタルタル、タコのカルパッチョ、マリネしたシコイワシ。

ここの自慢のプリモをチョイス。シーフードのカルボナーラ。パルミジャーノとグアンチャーレの代わりに、卵をシーフードで和えてある。どうやって、こんなレシピを考えついたのだろう、、、意表をつく組み合わせだけど、これが絶品。

メインはフリット・ミスト。エビ、イカ、シコイワシ、キスのような白身の魚。香ばしくて、揚げ具合が絶妙。イタリアで、少なくとも300回はフリット・ミストを食べたと思うけど、一番美味しかった。

 

お店情報です:

La Gritta.   Via Assunzione 13.  TEL: 0586/905230

番外編 カプラーイア島 その4(特産物)

カプラーイア島の名前は、カプラ(山羊)から来ている。以前、この島にはたくさんの野生の山羊がいたらしい。

山羊は絶滅してしまったけれど、何年か前から、山羊を飼い始め、チーズ作りをしている一家がいる。昨年ベルガモで開催されたチーズアワードで入賞した、乾燥させたカレープラント(カプラーイア島に自生する草)に包まれたチーズは試してみる価値あり!

ワイン造りも古くから行われていた。パルメントと呼ばれる足で踏んでぶどうを圧搾していた遺跡がいくつも発掘されている。

現在ワイナリーは一軒。ヴェルメンティーノ(白)、アレアーティコ(赤)が主流。火山性の石だらけの、それも急斜面のところに段々畑を作り、ぶどうを栽培。大変な作業である。ミネラルをしっかり感じるワインは、この島ならでは。

野菜を育てている農家。トマトやキュウリの美味しいこと!

アグリツーリズモもある。部屋は一部屋のみだけど、食事は外来者にも提供している。レストランは、刑務所の家畜小屋だったところを改築。本土からこの島に魅せられて移住した夫婦が、自家栽培の野菜を主体に心のこもった家庭料理を提供してくれる。

 

島の全土に、ローズマリーやミルト(銀梅花)、コルベッツォロ(イチゴノキ)が自生している。

それだけではない!  ムフロンにばったり出会う、なんていうことも、この島では珍しくない。私たちも10匹ぐらいのモフロンを見ることができた。

ピンボケでごめんなさい😔

自然がいっぱいのカプラーイア島!