カラブリア州のワイナリーVol.3 「自分たちが飲みたいワイン」を作りたい。テヌータデルトラヴァーレ(Tenuta del Travale)
カラブリア州のワイナリーをご紹介するシリーズ・第三弾は、コセンツァ市郊外のコダワリが強いワイナリー・テヌータデルトラヴァーレです。
カラブリア州北部・コセンツァ県のコセンツァ市郊外、シラ国立公園の入り口あたりに位置し、所有する畑は2ha。
家族経営の小さなワイナリーで、地元のワイン好きの間では「とにかく素晴らしい赤を生産しコダワリも凄い」と有名です。
奥様のラファエッラ(Raffaella Ciardullo)さんにご案内いただきましょう。
ワイナリーで生産しているのは2種類のワインのみ。
どちらも赤で、年間最大1万本しか作れません。
なお、天候不順だった2018年は500本のみ生産とのこと。
え? 500本・・??
作っているワインは赤のみ。
ブドウも2種類しか作っていません。
・Nerello Mascalese
・Nerello Cappuccino
Nerelloはシチリア産。。と思われる方もいるかもしれませんが、実はカラブリア産。しかもカラブリア州北部のコセンツァ県が原産で、カラブリアからシチリアに渡った「黒いカラブリア」のブドウの1つと言われています。
耕作面積が小さい為、樹ごとに収穫時期を決定できるのが利点とか。
11月中旬に収穫と、霜害とにらめっこの遅めの収穫が可能なのも、この1本1本のブドウの樹へのお手入れからなんだそうです。
基本的にはBIO以上の厳しい管理で作っていますが、気象条件次第では薬剤の限定的な使用もやぶさかではない、とラファエッラさんは断言されます。
BIOマークを得ることで発生する様々制限が、逆に製品の質を落としてしまう可能性を考慮すると、あえてBIOマークを得ないで「必要な際は薬剤を使います」と正直に言いたい、というポリシーだそうです。
畑・ブドウ・生産方法にかけた愛情をワインを通じて感じて貰えればうれしい、と。
祖父の代からワイン作りをしていたけれど、販売用に作ろうと思ったのは2007年。初めて製品を出したのは2014年と、学びの時間を長くかけたワイナリーです。
そして、彼らのモットーは「自分たちが飲みたい、エレガントなワインを作りたい」。
このため、量は少なく・質は高くのポリシーを貫いて生産しています。「売れなかったら自分たちが飲めばいいんだし。」と笑顔のラファエッラさん。
いや、売らなきゃダメでしょ。。(笑
1stラインはステンレス製タンクで4か月熟成の後、ナラの樽(仏産)と栗の樽(伊産)で計18か月熟成させます。2ndラインは、樽熟成が15か月。
ワイン好きな方はここで「栗の樽!?」と思われるかと。(私もビックリしました)
カラブリア州のこの辺り、1500m級の高原域の入り口で栗の木はいっぱいあるんです。なので、伝統的に栗を木材として多用する地域です。
この辺りが原産のNerelloは、同じくこの辺りに多い栗の樽と相性が良いだろう。。と言う事で、栗材をシチリアの樽加工職人にお願いして樽にしてもらっているんだそうです。
で、この栗の樽が良い仕事するんですよ。。
ボトリングを待つ、2ndライン(1stより樽熟成が3か月短い)をステンレスタンクから直接試飲させていただきました。
あぁ。全然まだまだな余韻を残しつつもすでにエレガントすぎる・・
他にも色々コダワリがあるのですが、長くなるので割愛(笑
ブランドロゴの中央、ブドウの実をかじる犬の図案は、ラファエッラさん一族の紋章です。
ワインを作ろうと思った時、一族の紋章にこんな図案が使われていて運命だと思った、とラファエッラさん。
テヌータデルトラヴァーレの醸造家はあのエミリアーノ・ファルシーニ(Emilliano Falsini)。
Nerelloではイタリア随一の専門家をして「ここのNerelloで自分は初めてこのブドウのポテンシャルを感じた!」と言わしめたワインを生産できる土地でワイン作りをしているのは、まさしく運命なんじゃないかな。。と思います。
試飲でうれしくなっちゃってるワタクシの図w
生産開始後、すぐに各方面から高い評価を受けています。本年のVinitalyでは某特別展示に出展予定でしたが・・秋に延期となりました。Vinitalyご参加の方は、ぜひぜひ試飲されてみてください。
コダワリが過ぎているので(笑)価格帯は高めですが、Nerello好き・エレガントな赤をお探しの方、ぜひどうぞ。
Tenuta del Travale(☆)
Loc. Travale 13, 87050 Rovito (Cs)
Googleだと絶対迷います。
ご案内しますので、お気軽にお声がけください♪
カラブリア州北部・コセンツァ県のコセンツァ市郊外、シラ国立公園の入り口あたりに位置し、所有する畑は2ha。
家族経営の小さなワイナリーで、地元のワイン好きの間では「とにかく素晴らしい赤を生産しコダワリも凄い」と有名です。
奥様のラファエッラ(Raffaella Ciardullo)さんにご案内いただきましょう。
ワイナリーで生産しているのは2種類のワインのみ。
どちらも赤で、年間最大1万本しか作れません。
なお、天候不順だった2018年は500本のみ生産とのこと。
え? 500本・・??
コダワリその1:ブドウの樹1本からは1㎏だけ
作っているワインは赤のみ。
ブドウも2種類しか作っていません。
・Nerello Mascalese
・Nerello Cappuccino
Nerelloはシチリア産。。と思われる方もいるかもしれませんが、実はカラブリア産。しかもカラブリア州北部のコセンツァ県が原産で、カラブリアからシチリアに渡った「黒いカラブリア」のブドウの1つと言われています。
耕作面積が小さい為、樹ごとに収穫時期を決定できるのが利点とか。
11月中旬に収穫と、霜害とにらめっこの遅めの収穫が可能なのも、この1本1本のブドウの樹へのお手入れからなんだそうです。
コダワリその2.BIOにこだわらない
基本的にはBIO以上の厳しい管理で作っていますが、気象条件次第では薬剤の限定的な使用もやぶさかではない、とラファエッラさんは断言されます。
BIOマークを得ることで発生する様々制限が、逆に製品の質を落としてしまう可能性を考慮すると、あえてBIOマークを得ないで「必要な際は薬剤を使います」と正直に言いたい、というポリシーだそうです。
畑・ブドウ・生産方法にかけた愛情をワインを通じて感じて貰えればうれしい、と。
コダワリその3.「売れるワイン」は作らない
祖父の代からワイン作りをしていたけれど、販売用に作ろうと思ったのは2007年。初めて製品を出したのは2014年と、学びの時間を長くかけたワイナリーです。
そして、彼らのモットーは「自分たちが飲みたい、エレガントなワインを作りたい」。
このため、量は少なく・質は高くのポリシーを貫いて生産しています。「売れなかったら自分たちが飲めばいいんだし。」と笑顔のラファエッラさん。
いや、売らなきゃダメでしょ。。(笑
1stラインはステンレス製タンクで4か月熟成の後、ナラの樽(仏産)と栗の樽(伊産)で計18か月熟成させます。2ndラインは、樽熟成が15か月。
ワイン好きな方はここで「栗の樽!?」と思われるかと。(私もビックリしました)
カラブリア州のこの辺り、1500m級の高原域の入り口で栗の木はいっぱいあるんです。なので、伝統的に栗を木材として多用する地域です。
この辺りが原産のNerelloは、同じくこの辺りに多い栗の樽と相性が良いだろう。。と言う事で、栗材をシチリアの樽加工職人にお願いして樽にしてもらっているんだそうです。
で、この栗の樽が良い仕事するんですよ。。
ボトリングを待つ、2ndライン(1stより樽熟成が3か月短い)をステンレスタンクから直接試飲させていただきました。
あぁ。全然まだまだな余韻を残しつつもすでにエレガントすぎる・・
他にも色々コダワリがあるのですが、長くなるので割愛(笑
ブランドロゴの中央、ブドウの実をかじる犬の図案は、ラファエッラさん一族の紋章です。
ワインを作ろうと思った時、一族の紋章にこんな図案が使われていて運命だと思った、とラファエッラさん。
テヌータデルトラヴァーレの醸造家はあのエミリアーノ・ファルシーニ(Emilliano Falsini)。
Nerelloではイタリア随一の専門家をして「ここのNerelloで自分は初めてこのブドウのポテンシャルを感じた!」と言わしめたワインを生産できる土地でワイン作りをしているのは、まさしく運命なんじゃないかな。。と思います。
試飲でうれしくなっちゃってるワタクシの図w
生産開始後、すぐに各方面から高い評価を受けています。本年のVinitalyでは某特別展示に出展予定でしたが・・秋に延期となりました。Vinitalyご参加の方は、ぜひぜひ試飲されてみてください。
コダワリが過ぎているので(笑)価格帯は高めですが、Nerello好き・エレガントな赤をお探しの方、ぜひどうぞ。
Tenuta del Travale(☆)
Loc. Travale 13, 87050 Rovito (Cs)
Googleだと絶対迷います。
ご案内しますので、お気軽にお声がけください♪