小麦栽培のプロと熟練パスタ職人が生み出す 三ツ星レストランのシェフにも愛用される極上パスタ! Presented by モンテ物産

家族経営のパスタメーカー、マンチーニ社は、ブーツ型のイタリアのふくらはぎに位置するマルケ州にある。同社は、100%自社栽培小麦のみを使用するパスタメーカーだ。

▲マルケ州モンテ・サンピエトランジェリの自社畑
▲マルケ州モンテ・サンピエトランジェリの自社畑
社長であるマッシモ・マンチーニさんの祖父マリアーノさんは、20ヘクタールの小麦畑を持っていた。毎年育っては収穫されてゆく小麦を見ているうちに次第に興味を惹かれていったマッシモさんは、大学では農業を学び、学士(農学)を取得した。
「大学生の頃はとにかく小麦とパスタの研究に明け暮れていたよ!昔は家で収穫した小麦はパスタメーカーに売っていたんだけど、地元の小麦だけを使って美味しいパスタを造ることはできないだろうかと思って研究を重ねたんだ。卒業後は自家栽培の小麦を使って隣のアブルッツォ州のパスタ工場を借りて試作を重ね、ようやく納得のいくパスタができるようになったんだ!ほどなくしてお客さんも増え始め、味にも売り上げにも満足していた。でも、祖父の代から小麦栽培をしているこの自分たちの土地でパスタ造りをしたいという気持ちが、どうしても押さえられなかったんだ。」
将来の夢を語る少年のような、人懐っこい笑顔でマッシモさんは語ってくれる。

▲マッシモさん。小麦畑の中に建つ理想を実現させた自社工場
▲マッシモさん。小麦畑の中に建つ理想を実現させた自社工場
「そして2010年になってついに夢は実現した。地元に工場を建ててパスタ造りを始めたんだ。最初は工場を変えて自分たちだけで造るのにはもちろん不安はあったよ。でも、私と製造責任者のクラウディオにパスタ造りのノウハウを全てたたき込んでくれた、この道50年のパスタ職人、チェーザレ・モレットーニさん(※1)のおかげで、さらに素晴らしいクオリティーのパスタを造れるようになったんだ!」
チェーザレさんから受け継いだ手法だが、ダイス(パスタが通る穴が開いている円盤型の器具)からところてんのように押し出された生パスタを触って香りをかいで、粉と混ぜる水分量、混ぜる時間、押し出す圧力、乾燥温度を微妙に調節をする。この職人技がマンチーニ社のパスタの味と品質を支えているとも言えるだろう。

▲パスタ職人クラウディオさん
▲パスタ職人クラウディオさん
「魅力的な風味を持つパスタを造るには、乾燥の仕方もとても大事なんだ。」
“低温長時間乾燥”というのは美味しいパスタの決まり文句のようになっているが、これにこだわるメーカーの中でもマンチーニ社は突出して低温(ロングパスタで38~45℃)であり、長時間かけて(ロングパスタで38~44時間)乾燥させる。
丸2日近くもかけてじっくり乾燥させるのには、マンチーニさんのこだわりがある。
「私は、高温で乾燥させることによって大事な小麦の風味を少しでも逃がしたくないんだ。昔の人が真夏に天日干ししていたようにじっくりと乾燥させると、それだけしっかり香りが残る。」
実際に、マンチーニ社のパスタを茹でるとそれだけで小麦の香りが立ち上る。試しに茹でただけのパスタにサマートリュフをかけて食べてみたが、シーズンが始まったばかりで香りの弱いトリュフだったとはいえ、圧倒的にパスタの香りのほうが強かったのにはさすがに驚いた。

「ありがたいことに、ミシュランの星付きレストラン(※2)の素材にこだわるシェフたちにも気に入ってもらえていて、我々のパスタのファンは常に増え続けているよ!」
ファンが増える一方で、今では自社栽培畑が300ヘクタールにまで増えたとはいえ、前述した通り手間ひまをかけた造り方のため、年間パスタ生産量は大手パスタメーカーなら数日で造れてしまう程度の量しか生産ができない。そのため輸出に回せるのは毎年わずか10%程度で、残りの約90%がイタリア国内で消費されている。

_1マンチーニ社のパスタはグラニャーノIGP(※3)でもないし、100年前からパスタ造りをしている有名な老舗でもない。ただ、良い土地に恵まれ、どうすれば良い小麦が育つかを熟知し、最高の師匠から受け継いだパスタ造りの技術がある。これ以上何を望めるだろうか?
マンチーニ社のパスタは、値段としては普通のパスタよりも確かに高い。
それでも、ぜひ一度食べてみていただきたい。普通のパスタでは得ることができない美味しさを、たっぷりと堪能することができるだろう。

(※1)2016年5月に惜しまれながらも逝去されました。ご冥福をお祈りします。
(※2)2016年6月現在、イタリアにある三ツ星8店のうち3店で使用されており、二ツ星では5店、一ツ星では18店、それ以外にも非常に多くのハイクオリティーを求めるシェフたちにに愛用されている。また、香港にあるイタリア国外で唯一のイタリア料理の三ツ星レストラン”Otto e Mezzo”でも使用されている。
(※3)IGP=Indicazione(表示) Geografica(地理的) Protetta(保護された)の略。ナポリの南にある伝統的なパスタの名産地であるグラニャーノで造られ、既定の製法、原材料などの条件をクリアしたパスタのみが、EUから許可されたIGPのロゴを付けて“グラニャーノIGP”として販売することができる。


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