タグ別アーカイブ: 小林真子

「貧しい料理」こそ、実は最高の贅沢だった話。〜トスカーナの心温まる美食の夜〜

「イタリア料理」と聞いて、みなさんはどんな風景を思い浮かべますか?
今回の舞台は、フィレンツェから少し西へ。なだらかな丘が続く美しい村、モンタイオーネ(Montaione)です。

「貧しい料理」こそ、実は最高の贅沢だった話。モンタイオーネで愛され続けているレストラン「I' Ciampa(イ・チャンパ)1

ここで先日、ちょっと特別なディナーイベント「Locale, di Gusto!(ロカーレ・ディ・グスト)」が開かれました。これは「美味しいお店」という意味と、「地元の(ローカルな)味」という意味をかけたネーミングで、その土地の美味しいものを丸ごと味わおう!というプロジェクトなんです。ただ美味しいものを食べるだけじゃない、トスカーナの食のルーツに触れる素敵な一夜だったので、その様子をリポートします。

おじいちゃんの味を守る、兄弟のレストラン

会場になったのは、モンタイオーネで愛され続けているレストラン「I’ Ciampa(イ・チャンパ)」。

ここは、1956年から続く老舗で、今は、フィリッポさんとレナートさんという二人が、おじいちゃんの代からの味と伝統をしっかり守っています。「昔ながらの味」が恋しくなったらここに来れば間違いない、そんなお店です。

「貧しい料理」って、どういうこと?

この夜、私たちをナビゲートしてくれたのが、フランチェスカ・ピノキ(Francesca Pinochi)さん。
彼女はジャーナリストであり、食とワインのプロフェッショナル。しかも、このモンタイオーネの文化担当の評議員も務めているという、まさにこの土地の「語り部」のような女性です。

フランチェスカさんが熱く語ってくれたのが、トスカーナ料理の根っこにある「クチーナ・ポーヴェラ(Cucina Povera=貧しい料理)」のお話。

「“貧しい”なんて名前だけど、決して味が劣るわけじゃないのよ」と彼女は言います。

「それは、食材を一切無駄にせず、ありあわせのものから最高の美味しさを引き出す、農民たちの知恵と愛情のことなの」

硬くなったパンをスープにしたり、余ったお肉を別の料理に変身させたり。そう、トスカーナ名物の「リボッリータ」など、まさにその代表格。今でいう「サステナブル」や「フードロス削減」を、トスカーナの人々は何百年も前から、当たり前の「美味しい日常」としてやってきました。


地元の食材を使うことの「本当の豊かさ」

そしてもう一人、この夜の大切なキーパーソンがいました。このイベントのプロジェクト「ヴェトリーナ・トスカーナ(Vetrina Toscana)」を担当している、ダニエラ・ムニャイ(Daniela Mugnai)さんです。

フランチェスカさんが「知恵」の話をしてくれたのに対し、ダニエラさんが語ってくれたのは「食材」への愛でした。

「近くの畑で採れたものを、その土地のやり方で料理して食べる。シンプルだけど、それは本当の贅沢だし、この美しい風景や地域を守ることにもつながるのよ」

彼女の言葉からは、地元食材を使うことが単なる消費ではなく、土地への敬意であることが伝わってきました。そんな二人の話を聞いてから料理に向き合うと、ひとくちの重みが変わってくる気がします。


優しくて力強い、伝統の味のフルコース

さて、お待ちかねの「貧しい料理」のご紹介です!

まずは、トスカーナの食卓の定番「レバーペーストのクロスティーニ」。そして冬の味覚、「黒キャベツとラルド(豚の背脂)」のクロスティーニ。素朴だけど、地元の素材の力がみなぎっていて、ついついワインが進んじゃう味です。

続いて出てきたのが「パッパ・アル・ポモドーロ」。イタリア好きな皆さんならご存知のトスカーナの名物料理。硬くなったパンとトマトを煮込んだスープなんですが、口に入れた瞬間、ホッとするような優しさが広がります。まさに、代々受け継がれてきた家庭の温もりそのもの。


そしてパスタは「カサレッチェのイノシシソース」 。「カサレッチェ」は、ソースがよく絡むようにねじれた形をしたショートパスタのこと。ここに、トスカーナの森の恵みであるイノシシをじっくり煮込んだ濃厚なラグー(ミートソース)を合わせます。力強いお肉の旨みをパスタがしっかり受け止めていて、噛み締めるたびに幸せな気分!

リコッタチーズとほうれん草のニョッキ「ニューディ」も、優しい味わいです。

そしてメインディッシュは、「フランチェジーナ(Francesina)」
これぞクチーナ・ポーヴェラの傑作! 前日にスープを取るために茹でたお肉(Lesso=レッソ)を、たっぷりの赤玉ねぎとトマトで煮込み直した料理です。「残り物」が、じっくり炒めた玉ねぎの甘みで、極上のご馳走に生まれ変わります。この玉ねぎの甘みがきいた料理は、まさに日本人好みです。付け合わせはこちらもトスカーナ料理に欠かせない白インゲン豆のトマト煮「ファジョーリ・アル・ウッチェレット」です。

合わせるワインはもちろん地元のものを。提供される料理の味を引き立てるよう厳選された3種類のワインとのペアリングが行われました。もちろん、ソムリエであるフランチェスカさんからワインの詳しい説明を聞くこともできました。




前菜とともにCingalino – Rosso di Toscana 2024 (Villa Pillo)/プリモとともにBorgoforte – IGT 2023 (Villa Pillo)/セコンドとともにBordocampo – IGT 2022 (La Rimessa)

食後酒には、レストランの自家製ヴィンサントを堪能。


 

市長も一緒にテーブルを囲む、温かい夜

この特別なディナーには、モンタイオーネのパオロ・ポンポーニ(Paolo Pomponi)市長も駆けつけ、市長自らがテーブルを囲んで、地元の人など参加者たちと一緒にワイワイ食事を楽しみました。この街でもやはり「食」は誇りであり、みんなを繋ぐ絆なんだなぁと実感しました。


この魅力的なイベントですが、トスカーナ州のプロジェクト「Vetrina Toscana(ヴェトリーナ・トスカーナ)」の一環として開かれました。このプロジェクトが目指していること、それは単なるグルメイベントではありません。トスカーナが持つ豊かな「食とワインの遺産」を、もっと旅の楽しさに繋げていこうという試みなのです。

畑で野菜を作る人、それを運ぶ人、料理するシェフ、そしてそれを楽しみに来る旅行者……。「生産から観光まで」に関わるすべての人たちが手を取り合って、トスカーナの美味しい伝統を守り、その価値をみんなで分かち合おう。そんな温かい想いが込められた連携プロジェクトなんです。

ミシュランレストランなど派手な高級料理もいいけれど、こういう土地の歴史を噛みしめるような食事もまた、最高の「贅沢」なのかもしれません。

みなさんもトスカーナに行くときは、フィレンツェから少し足を延ばして、ぜひモンタイオーネへ出かけてみては。そこには、心もお腹も満たされる、とびきりリッチな「貧しい料理」が待っていますよ!


レストラン:Ristorante I’ Ciampa (Montaione) 住所: Via Chiarenti, 46, Montaione, Italy https://www.facebook.com/ristoranteiciampa

Vetrina Toscana(ヴェトリーナ・トスカーナ)のURL:  https://www.vetrina.toscana.it/

【次回の予告】

さて、トスカーナの美味しい旅はまだまだ続きます。
今回は「おじいちゃん」から受け継がれたレストランの味でしたが、次回は「おばあちゃんの味」をそのまま大切に守り続けている、ある“とっておきの商品”についてお伝えしようと思います。昔ながらの知恵と愛情がぎゅっと詰まったその逸品が一体何なのかは……次回の更新までのお楽しみ!

【お知らせ】

私からひとつお知らせがあります。
この度、J-WAVEの日曜朝の人気番組『ACROSS THE SKY』に、3度目となる出演が決まりました!


いよいよ開催が近づく「ミラノ・コルティナ冬季オリンピック」にちなんで、開催地の一つであるコルティナ・ダンペッツォやミラノの魅力について番組ナビゲーターの女優の小川紗良さんと語ります。コルティナが持つ独特の歴史や文化、美しい街の雰囲気、そしてオリンピックとの深い繋がりについて。もちろん、コルティナで飲みたい「お酒」やおすすめスポットなんかもお話しする予定です。日曜の朝、コーヒー片手にぜひラジオ(またはradiko)を聴いてみてくださいね!

J-WAVE 81.3FM『ACROSS THE SKY』

出演日時: 2月1日(日)AM 9:20〜9:40頃

テーマ: ミラノ・コルティナダンペッツォ特集(歴史、文化、五輪、おすすめスポットなど)

★今年こそは(今更ですが・・)インスタグラムもなるべく発信していこうと思っていますので、良かったらフォローしてください↓↓更新の励みになります!https://www.instagram.com/makokobayashi_firenze/

トスカーナの素晴らしさを発見する週末旅行、モンテ・アミアータへようこそ


美食で有名なトスカーナ州は、沢山の美味しいものであふれている州です。そんなトスカーナ州南部にモンテ・アミアータ(アミアータ山)がありますが、この付近には決して有名な観光地では味わえないゆったりした穏やかな時間の流れを楽しめる村がいくつもあります。トスカーナの田舎の魅力がたくさん詰まったモンテ・アミアータの村々で過ごす週末旅行をご紹介します。

トスカーナの素晴らしさを発見する週末旅行、モンテ・アミアータへようこそ

モンテ・アミアータはフィレンツェから約170キロ、ローマから約180キロほどの位置にある地域です。今回ご紹介する23日のツアーは、この地域の良さをもっと広く知ってもらいたいという思いからトスカーナ州が企画しました。誰よりも州の良さを知り尽くしているトスカーナ州プレゼンツのこのプレスツアーには、フランスやイタリア各地から招かれたジャーナリストたちが参加しました。

アルチドッソのこぢんまりしたアットホームな雰囲気のトラットリアで最初のディナー

今回の旅ではカステル・デル・ピアノの小さな町にあるホテル「インペロ 」に2連泊し、ここを拠点に各地を巡りました。 最初に訪れたのは、ホテルから近いアルチドッソという可愛らしい村にあるトラットリア「バスタルダ・ロッサ」。


こぢんまりとしたアットホームなトラットリアに入ると、トラットリアの人たちは満面の笑みで私達を温かく迎え入れてくれました。心の底から私達を受けて入れてくれるような、そんな暖かい地元の人たちのホスピタリティに触れ、終始とても和やかな雰囲気の中で食事を楽しめました。
バスタルダ・ロッサ
住所 Via Talassese 98, Arcidosso
URL https://www.facebook.com/BastardaRossa

世界で一番受賞歴の多いペコリーノ工房「イル・フィオリーノ」でチーズ造りを見学

翌日、私たちはロッカルベーニャに向けて再び出発しました。目的地は世界で最も多くの受賞数を誇るペコリーノ(羊のチーズ)工房「イル・フィオリーノ」。「イル・フィオリーノ」の起源は1812年に牧羊を始めたことに遡り、その後1957年に乳製品工場の設立がスタートしました。現在は、工場を設立したアッティリオ・フィオリーノの娘のアンジェラさんと夫のシモーネ・サルジェントーニさんが25人の従業員とともに厳格な生産ルールに沿ってチーズをつくっています。


工場でのチーズづくりの見学後は、工場に併設されたショップにてチーズの試食会が開かれました。チーズにあわせて提供されたのはサンジョヴェーゼのワイン。試食では熟成期間の異なるペコリーノを食べ比べましたが、濃厚でミルキーな味わいは絶品でした。


壁一面に所狭しと飾られた世界中の受賞の数々が誇らしく輝いており、このチーズがいかに世界中から認められているかが実感できました。


工場を後にすると、昔ながらの方法でチーズを熟成させている洞窟熟成をしました。ひんやりした洞窟は天然の冷蔵庫、ここで熟成されたペコリーノも購入することが出来ます。

カゼイフィーチョ・イル・フィオリーノ
住所 Loc. Paiolaio 58100 Roccalbegna (GR)
URL https://www.caseificioilfiorino.it/en/(英語サイトあり)

岩に囲まれ、山の空気に包まれたロッカルベーニャのレストラン「ラ・ピエトラ」でランチ

そびえ立つ岩に囲まれ、自然豊かで山の清々しい空気に包まれたロッカルベーニャ。



ランチは、ここにある宿泊施設つきレストラン「ラ・ピエトラ」。


このレストランでは地元の環境に優しい製品を使用することを明記したマニフェストに署名する必要があるというユニークな掟があります。レティツィア・シレンツィさんは、この村の生活や地域協同組合の活動などを語ってくれました。


レストランではトスカーナの山の伝統と結びつきながらも、若いシェフの新たな息が吹き込まれたモダンな料理が提供されます。 ひよこ豆のクリームにバカラ(タラの塩漬け)のムースが添えられたミルフィーユから、ミートソースのポテトのトルテッリ。


ベジタリアンには栗、ネギ、ベーコンのニョッキ。そしてデザートにはリンゴジャムとリコッタチーズが添えた栗粉のクレープ「ネッチ」や、ロッカルベーニャの典型的なビスケットなど。

料理には、オレンジ色が美しいワイン、アルマンチョーネ 2019(ウーゴ・コンティーニ・ ボナコッシ・ワイナリー)があわせられました。
アンティカ ロカンダ レストラン「ラ・ピエトラ」
住所Via XXIV Maggio 69A-B 58053 Roccalbegna
URL: https://www.albergolapietra.com

黄金に輝くオリーブオイル、セッジャーノのオリーブオイル生産所を見学&試食

昼食後に向かったのは「オリーブオイルの村」セッジャーノ。ここではオリーブオイルの収穫とオリーブオイル生産過程を見学しました。



ここで作られているオリーブの品種は標高の高いアミアータ火山の斜面に生育する「オリヴァストラ・セジャネーゼ」です。セッジャーノのオリーブオイルは厳しい審査基準をクリアしないと認定されないD.O.P.(保護原産地呼称)に認定されている、高品質のエキストラヴァージンオリーブオイルで、風味はほのかな甘みがあり、中程度から低いレベルの辛さと苦味があります。


セッジャーノオイルのコンソーシアムのルチアーノ・ジリオッティ会長は、満面の笑顔で私達を迎え入れてくれ、村自慢のオリーブの収穫の様子を見せてくれました。


その後は、近くのオリーブオイル精油所にてどのようにオリーブオイルが生成されるか説明しながら、その過程を案内してくれました。
続いてセッジャーノの村の中心地へと移動し、チェッキリーニ・オリーブオイル地下搾油所跡へと案内されました。1800年代終わり頃から1900年台半ば頃まで、この村のオリーブオイル生産に使われていた搾油所で、当時としては最先端の技術が活用された機材が並んでいます。


セッジャーノではとても神秘的な場所も訪れました。地上で見ると広場に普通に生えている一本のオリーブの木なのですが・・・


実は広場の下は大きな貯水槽になっていて、根の部分が空中に浮かんでいる用に見えるのです。これは有名な植物学者のステファノ・マンキューソ教授によって考案された「浮遊根」の実験プロジェクトで、貯水槽の栄養を含んだ蒸気によってオリーブの木が育つという仕組みになっています。入場は予約制ですが、唯一無二のユニークな空間なので、セッジャーノを訪れた際には是非立ち寄ってみてください。


セッジャーノ訪問の最後は、記念碑ともなっているこのオリーブの木が中心に位置し、アミアータ山の最高峰が望めるテラスで、地元セッジャーノオイル保護協会によるオリーブオイルと地元ワインの試食試飲会の温かいおもてなしを受けました。この日は満月の夜で、夕暮れでピンクに染まるパノラマから、まん丸の月が登って暗闇が広がるまでの間、地元の音楽団の人たちが昔の名曲などの歌を披露してくれ、どこか懐かしいような音楽に包まれながらセッジャーノの夜を楽しみました。
アミアータの人たちの心からの温かいおもてなしに触れ、観光客で溢れかえる人気観光都市では決して味わえない穏やかな心地よさを体験し、イタリアの田舎の良さを再認識することとなりました。

長い歴史を持つ郷土料理「ラ・スコッティリア」とは?ペッシーナでお肉づくりディナー

二日目の晩餐は、ペッシーナにあるレストラン「ラ・スコッティリア・レストラン」にて。 地元の伝統的と新しい感覚が融合された料理された洗練された食事が楽しめるレストランです。
レストランの名前は、動物のメインではない部分を使用して作られたメインディッシュのスープ「スコッティリア」に由来しています。 仔牛肉、豚肉、ウサギ、子羊肉、鶏肉、鴨、ホロホロ鳥など多種のお肉を煮込んだスープで、タマネギと一緒にお肉をソテーし、ワインやトマトソースと、ハーブを加え、弱火で約8時間煮て仕上げ、最後に固くなったパンに乗せて完成。 唐辛子と地元のセジャーノオイルをかけて仕上げました。

ディナーはスコッティリアの他、牛肉のタタキ、ゆっくりと時間をかけて低温調理した高級チンタ・セネーゼ 豚などが出され、素晴らしいモンテクッコのワインが料理の味をさらに引き立てていました。
ラ・スコッティリア・レストラン
住所 Località Pescina, 29, 58038 Seggiano GR
URL https://www.lascottiglia.it/

最終日はモンテアミアータの栗の収穫と栗の乾燥所を見学

ツアーの最終日は、モンテアミアータでIGPに認定されている栗について学びました。栗の収穫真っ盛りの栗林で、機械で収穫する様子を見せてもらった他、栗生産者のミルコ・ファッツィさんから自身の山での生活や栗生産の苦労などが語られました。



モンテ・アミアータ地域の栗生産は古い起源を持ち、14世紀には既に栗が収穫されていたことを示す文献があるほどです。ジャガイモが到来するまで何世紀にも渡って、栗はここの山岳地帯の人々にとって重要な食材であったそうです。
栗の収穫を見た後は、セッジャーノに戻って栗の乾燥室を見学しました。この乾燥室では栗を完全に乾燥させるために24時間火が焚かれています。

その後、近くの栗のお祭りで栗がふんだんに使われたランチを楽しんでアミターアの盛り沢山の週末ツアーは終了しました。


トスカーナ州が企画するプレスツアーへの参加は今回で3回目となりましたが、今回もまた沢山の出会いとまだまだ知らない美味しいトスカーナの食べ物を発見することができました。インスタ映えする華やかなイタリアの観光地に良くも悪くも観光客が集中している現状ですが、地元の人たちのホスピタリティに癒やされる田舎のイタリアの旅も本当にいいものだということを再認識する旅となりました。日本での慌ただしく忙しい生活から抜け出し、こんなゆったりした時間の流れる旅をしてみてはいかがでしょうか。

 

素敵なツアーを企画し招待してくれたトスカーナ州の取り組み

トスカーナ州では毎年秋頃に、州の特産物の生産者と世界中のバイヤーを直接結びつけるプロジェクト”BUY FOOD TOSCANA(バイ・フード・トスカーナ)”を開催しています。このプロジェクトにはもちろん日本人バイヤーも直接参加することができます。このプロジェクトにちなんで、トスカーナ州では毎年ジャーナリストたちを招いてトスカーナの良さを知ってもらうプレスツアーを企画しています。今年もまたBUY FOOD TOSCANAは開催予定ですので、イタリアの美味しいものを買い付けたいバイヤーの仕事をされている方がいましたら、直接トスカーナの生産者たちから買い付けができるこのプロジェクトに申し込んでみてはいかがでしょうか。

”BUY FOOD TOSCANA”(英語サイトあり)
https://www.buyfoodtoscana.it/en/

また、今回のプレスツアーで訪れた食事場所はすべて、トスカーナ州が地元の食材を使用したレストランや食料品店を厳選してネットワークを広げている観光&食品プロモーションプロジェクト、”ヴェトリーナ トスカーナ”によって選ばれました。レストランからアグリツーリズムまでトスカーナ州おすすめの情報が満載のサイトになっているので、旅行の参考にどうぞ。

 

”VETRINA TOSCANA”(英語サイトあり)
https://www.vetrina.toscana.it/en/

 

****************************

4月21日(日)J-WAVEラジオ「ACROSS THE SKY」出演

FMラジオJ-WAVEの番組「ACROSS THE SKY」に出演します。

番組ナビゲーターの女優の小川紗良さんとフィレンツェで対談し、伝統を守るイタリアの価値観やフィレンツェで深刻化しているオーバーツーリズムに対して日本人ができる対策などについて色々話しました。

放送日: 421日(日)午前9:209:40
https://www.j-wave.co.jp/original/acrossthesky/


※タイムフリーで聴く場合は以下のリンクからどうぞ。
https://www.j-wave.co.jp/original/acrossthesky/connectors/

(収録裏話を少しだけ・・・)実際にお目にかかった小川さん、透明感があってそれはそれは可愛かったです!フィレンツェの私のお勧めのレストランで一緒にランチをさせて頂きましたが、とても気に入ってくださって「美味しい!」とニコニコ沢山食べている姿が本当に可愛らしかったです。細〜い方なので、あんまり食べないのかなあなんて思っていたのですが、意外に沢山食べるところも素敵でした!


ご興味ある方は聞いてみてください♪

ミシュランスターシェフらがパネットーネを披露!どれがお好み?

イタリア好きの皆さんなら、イタリアのクリスマスにはどんなお菓子を食べるかご存知ですよね。そう、パネットーネです。日本人にとってはケーキというより菓子パンのようなイメージになりますが、イタリアのクリスマスに欠かせないお菓子はパネットーネです。

今年の日本のクリスマスでは、崩れた生クリームケーキが届けられたことがニュースになっていましたが、パネットーネならそんな心配は皆無です。そもそもクリームがついていませんので(笑)

このパネットーネにちなんだユニークなイベントがフィレンツェ市内のグランドホテル・シーナ・シッラ・メディチ内にある素敵なバー”ハリーズバー・フィレンツェ1953”で開催されました。

イタリアではパネットーネは菓子店やデパート、スーパー、バールなどで販売されますが、このイベントではミシュラン星つきレストランやピザレストラン、ジェラテリアなどの普段パネットーネを専門的に作っているわけではないシェフやピザ職人たちが集まり、それぞれの天才的なインスピレーションを駆使したバリエーション豊かなパネットーネが披露されました。

 

シェフ、ピザ職人、ジェラテリアが参加、オリジナリティ溢れるパネットーネの数々

パネットーネ好きにはたまらないイベントを開催したのは、イル・フォルケッティエレというグルメメディアを発信するジャーナリストたち。イベント発起人のマルコ・ジェメッリさんは「伝統的なパネットーネのバリエーションを生み出すことに成功した才能を披露することがこのイベントの目的です。できる限り、伝統的なパネットーネではなく、創造的なバージョンのパネットーネを生み出すことを参加者たちに依頼しました。」

イベント発起人のMarco Gemelliさん(中央)と参加したシェフたち。撮影Luca Managlia


マルコさんの趣旨に賛同して参加したシェフたちとパネットーネは以下の通り(敬称略)。

・ミシュラン2つ星レストラン「サンタ・エリザベッタ」(フィレンツェ)のロッコ・デ・サンティスとフランツェスコ・デ・パドヴァ、ブラジルのチョコレート、マダガスカルのバニラ、アプリコット砂糖漬け入りのパネットーネ
https://www.ristorantesantaelisabetta.it/

Rocco De Santis とFrancesco De Padova 撮影 Luca Managlia


・ミシュラン1つ星レストラン「イル・パラージョ」(フィレンツェ)のパオロ・ラヴェッツィーニとマリアーノ・ディレオ、ブラジル産のチョコレートやくるみとアプリコット砂糖漬け入り、栗のはちみつ・ローリエ・ローズマリーのアロマがきいたパネットーネ
https://www.ilpalagioristorante.it/

Paolo Lavezzini と Mariano Dileo 撮影 Luca Managlia


・ミシュラン推薦レストラン「ラ・レッジェンダ・デイ・フラーティ」(フィレンツェ)のフィリッポ・サポリート、チョコレートやドライフルーツ入のパネットーネ
https://laleggendadeifrati.it/

Filippo Saporito 撮影 Luca Managlia


・ピザレストラン「ボッテガ・ダーニ」(チェチナ)のガブリエレ・ダーニ、伝統的なパネットーネをベースにストレーガというリキュールのクリームをかけたパネットーネ
https://bottegadani.it/


Gabriele Dani 撮影 Luca Managlia


・ピザレストラン「ラ・フェニーチェ」(ピストイア)のマヌエル ・マイオラーノ、ピスタチオ入の甘いパネットーネと、チンタ・セネーゼという地元の品種豚のパンチェッタと洞窟熟成ペコリーノ入りのしょっぱい系のパネットーネ2
https://www.lafenicepizzeria.it/

Manuel Maiorano 撮影 Luca Managlia


・ジェラテリア「バディアーニ」(フィレンツェ)のパオロ・ポンポジ、ふんだんにチョコレートを使ったパネットーネ
http://www.gelateriabadiani.it/it/home/

Paolo Pomposi 撮影 Luca Managlia


・テレビ出演シェフのルイザンナ ・メッセリ、伝統的なパネットーネ

Luisanna Messeri (右)撮影 Luca Managlia


・パティシエ学校「テッシエリ」(ポンサッコ)、カフェインレスのコーヒーとマスカルポーネ入りのパネットーネhttps://www.scuolatessieri.it/

Mario Ragona と Alessio Tessieri 撮影 Luca Managlia


・(特別ゲスト)「パンク ・ラ・ブーランジェリア」(フィレンツェ)のデビッド・ベドゥ(フランス人)

パネットーネではなく、世界的に有名なクリスマスデザート「アルプス」を披露https://www.mercatocentrale.it/firenze/artigiani/david-bedu/

David Bedu 撮影 Luca Managlia


・イベント会場「ハリーズ バー ・フィレンツェ1953」のシェフ、ミルコ・チェザーリ

パネットーネではなく「ピンク・レディー 53」というカントゥッチをベースにマスカルポーネムースやチョコレートでデコレーションしたお菓子を披露

Mirko Cesari 撮影 Luca Managlia


ミシュラン星つきレストラン、ピザ職人、ジェラート職人らによるパネットーネの気になるお味は?

イタリア在住10年以上になる私も毎年パネットーネを食べて慣れ親しんでいますが、ここで食べたスターシェフたちが生み出すオリジナルパネットーネはさすがのクオリティでこれまで食べたことのないようなパネットーネばかり。どれも甲乙つけがたい美味しさでした。個人的な好みで言えば、フワフワ食感よりもしっとり食感が好きなので、ミシュランレストランのしっとり系パネットーネはいずれもドンピシャの好みで、何度もおかわりしてしまったほどです。

普段から美味しいものを食べているイタリア人ジャーナリストたちの間で、どれが好みが議論が繰り広げられていました。

また会場ではシャンパン「Chapin & Landais」なども振る舞われ、パネットーネとの組み合わせを楽しむことが出来ました。

Alessandro Cicali 撮影 Luca Managlia


シエナの「チャーリー・ミクソロジー・バー」のリッカルド・アルディヌッチ氏は、なんと「パネットーネ・ドリンク」という缶入りのカクテルを新発売し、そのお披露目プレビューも行われました。

Riccardo Aldinucci 撮影Mako Kobayashi


まさにパネットーネづくしの、パネットーネ天国だったイベント。この中で食べてみたいパネットーネはありましたか?来年のクリスマスはイタリア式にパネットーネで楽しんでみてはいかがでしょうか。持ち運びにも便利ですし、崩れて届く心配もありませんよ!

グルメメディアIl Forchettiere (イタリア語)
URL: https://www.ilforchettiere.it/

イベント会場
Harry’s Bar Firenze 1953 Grand Hotel Sina Villa Medici内)
URL: https://harrysbarfirenze.it/harrys-bar-the-garden/

 

〜新年2024年をイタリア製バッグでスタートさせませんか〜

私が経営するイタリア製バッグのオンラインショップではイタリアから100%イタリア製にこだわった革バッグをお届けしています。

イタリア製レザーショルダーバッグ_amicamakoオンラインショップ2

またイタリアに行ってお買い物したいけど、まだちょっと行きにくい・・そんな方にも時差なしで最新&伝統のイタリア製バッグを日本にいながらお楽しみいただけます♪

オンラインショップ→  https://www.amicamako.com/

【「イタリア好き」読者限定、特別クーポン・プレゼント】イタリア好き読者の皆様に、イタリア製バッグが500円割引になるクーポン券をプレゼントします。※他クーポン&ギフト包装サービスとの併用はできません。お一人様一度限り有効です。

クーポンコード: italiazuki500

イタリア流の栗料理。トスカーナの栗の名産地マッラーディで栗づくしイベント

秋冬にイタリアを旅行したことがある人なら、きっとどこかの街で「焼き栗」を目にしたことがあるのではないでしょうか。私も初めてのイタリア旅行の際にミラノで「焼き栗」を買って食べてみたのですが、その美味しさに感激したことは今でも忘れられません。どこの街でも「焼き栗」を見かけるほど、栗はイタリアの秋冬を代表する味覚の一つとなっています。

※季節外れの栗の話題で恐縮ですが、その理由は前回の記事「本日から公開!GWに観たいおすすめイタリア映画「帰れない山」」をご覧ください〜。

 

トスカーナで栗の名産地と言えば真っ先に挙げられるのが「マッラーディ」

トスカーナ州では各地で栗が収穫されますが、その中でも特に有名なのがマッラーディ。ここの栗はIGP(保護指定地域表示)認定を受けている、ステータスあるブランド栗のような存在。

※詳しくはマッラーディが含まれるムジェッロ地方の栗についたこちらの記事「マンマのレシピ掲載「カスタニャッチョ」に欠かせない”栗の粉”について、栗生産者に聞きました」をあわせてお読みくださいませ。


マッラーディはフィレンツェから約60キロほど離れた、車で約1時間半ほどのところにある山間にある街です。ここでは先述した通り、名産品の栗をブランド化することに力を入れ、栗が町興しや観光客招致の役割を担っています。


そんなマッラーディの街の可愛らしい劇場で1月半ば、マッラーディ市長やマッラーディのあるムジェッロ地方のホテルやレストラン、生産者や食品販売店らが一堂に会した栗づくしイベントが開催されました。


今回はプレスとして招待してもらい、招待客はフィレンツェから送迎車でマッラーディまで往復したのですが、この日は大雪に見舞われ、道中の景色がフィレンツェとはまるで異なる銀世界となっていて、それはそれは美しかったです。


到着したマッラーディの街も大雪で一面銀世界が広がり、マッラーディ市民たちも「昨日まで全く雪も無かったんだけどねえ、今日はすごいね!」とみんな写真撮影をするほどはしゃいでいました。

 

栗のプリン、栗のトルテッリ、栗粉のオレッキエッテ・・・まさに栗づくし!

イベントでは最初に栗のトルテッリづくり教室が開かれました。参加した市長や商工会議所、トスカーナ州関係者、ジャーナリストたちがパスタづくりに挑戦。

撮影:Giorgia Baluganti



撮影:Giorgia Baluganti


その後、料理の準備が進められている間に、市長たちが生産・商業・観光が一丸となってマッラーディやムジェッロ地方の観光誘致に取り組み、さらに栗の知名度や栗を使った郷土料理などの周知を広める大切さを参加者たちに話していました。

撮影:Giorgia Baluganti


会合が終わり、食事会場に移動すると、栗を使った商品の展示が行われており、さらに栗づくしランチの準備が進められていました。どれもこれも目移りしそうなほど美味しそうなものばかり。

撮影:Giorgia Baluganti



用意されたワインももちろん地元のワインです。イタリアのイベントではたいてい美味しいワインがついて回るのでワイン好きにはたまりません(^^)


イタリア流栗づくしブッフェはこんな感じです!

提供者(レストラン名と料理人名とレストランURL)と料理の一覧は以下の通り:

Il Caminohttps://www.ristoranteilcamino.net/)– Simona Sartoni
オリーブオイルとチーズをかけた栗のトルテッリ、栗のケーキ

撮影:Giorgia Baluganti



撮影:Giorgia Baluganti


Antica Porta di Levante https://www.anticaportadilevante.it/)– Cristian Borchi
ムジェッロの蜂蜜でマリネしたチンタ・セネーゼ(豚の種類)のプルドポーク、ワインビネガーでマリネしたキャベツを古代の穀物粉とフィレンツェの丘のサフランで作ったフォカッチャ


Il Cantuccio (https://icantuccio.eatbu.com/?lang=it)– Francesco Cappelli
栗のジャムを添えたペスケ(スウィーツの名前)、マロングラッセを添えたチーズケーキ、栗粉のドーナツ


Il Casolare (https://www.ristoranteilcasolaremarradi.it/)– Carlo Carzaniga
栗のプリン


La Colombaia (http://www.agriturismocolombaia.com/ita/ristorante.php)– Lubiana Vinci
栗とカリカリラードを添えたラディッキオのサラダ、ポテトのトルテッリ・ミートソースがけ、栗のケーキ


La Torre Osteria et Bottega (https://www.latorreosteria.it/)– Lorenzo Dugheri
栗粉を使った甘くないマリトッツォ、栗粉のパン


Palazzo Torriani (https://www.palazzotorriani.it/it/)– Annamaria Tagliaferri e Mariaemilia Donati
バターとペコリーノチーズの栗粉のオレキエッテ、栗のトルテッリーニのフライ


日本と同様に、栗はスイーツだけでなく料理にも使われており、食事からデザートまで栗づくしのランチビュッフェでしたが、こんなにも栗の楽しみ方があるんだなと感心させられた内容で全く飽きずに栗づくしを楽しめました。日本人も栗好きですが、イタリア人の栗好きも相当なもの。いつか日本とイタリアの栗ざんまい対決などが実現されたら面白いかもと思いました。

撮影:Giorgia Baluganti


食事後はマッラーディにある栗の博物館へ。この博物館には様々な種類の栗や、栗を使った商品、栗を使った伝統料理の写真などが展示されています。



日本の高校の文化祭っぽい雰囲気の展示でほのぼのとしていましたが、「君、日本人でしょ?これ見てよ!」と勧められて見に行ったら、日本の栗の加工品の展示までありました。


ゴールデンウィーク中でまだ次の旅行のことまで考えられないかもしれませんが、次に秋冬にイタリア旅行を計画しようとしている読者がいましたら、マッラーディでの栗ざんまいを旅行に組み入れてとことんイタリアの栗を楽しむのもユニークな体験になるかと思います!

さて今回のイベントはトスカーナ州などが手がける”VETRINA TOSCANA(ヴェトリーナ・トスカーナ)”という食とワインの観光を促進する地域プロジェクトが主催したものなのですが、VETRINA TOSCANAはサイトがあり、トスカーナ州のお墨付きの厳選されたレストラン、ワイナリー、アグリツーリズム、ホテル、地域の特産物を日本にいながらチェックすることができます。とても便利なサイトになっているので、トスカーナへの旅行を考えている人は旅の計画の参考に覗いてみてはいかがでしょうか。

VETRINA TOSCANA(ヴェトリーナ・トスカーナ)
https://www.vetrina.toscana.it/

 

2023年の新作&新色バッグも多数ご用意、イタリア製バッグでお出かけを楽しみませんか〜

私が経営するイタリア製バッグのオンラインショップではイタリアから100%イタリア製にこだわったレザーバッグ&アイテムをお届けしています。日本にいながら時差なしでイタリアの最新バッグが手に入ります。

イタリア製レザーショルダーバッグ_amicamakoオンラインショップ
【「イタリア好き」読者限定、特別クーポン・プレゼント】

イタリア好き読者の皆様に、イタリア製バッグが500円割引になるクーポン券をプレゼントします。※他クーポン&ギフト包装サービスとの併用はできません。お一人様一度限り有効です。

クーポンコード: italiazuki500

日本では手に入らない日本未上陸のバッグのみをご紹介していますので、他の人とかぶることもなくプレゼントとしてもお勧めですよ。一度ショップも覗いてみてください♪

AmicaMakoオンラインショップ  https://www.amicamako.com/

イタリア製レザーショルダーバッグ_amicamakoオンラインショップ2
 

本日から公開!美しい大自然を堪能できるおすすめイタリア映画「帰れない山」

ゴールデンウィークまっただ中、皆様いかがお過ごしでしょうか。私はトスカーナ州のピエトラサンタビーチに行ってきたのですが、こんな光景を見ました。



「鯉のぼり!」

・・にちょっと見えませんか?!海岸で凧揚げのカイトを売っていただけなのですが、連なっている感じが遠目に見るとちょっと鯉のぼりっぽくて、ちょうど55日こどもの日に近かったので、そんな風に見えてなんだか嬉しくなりました。


イタリア風鯉のぼりを眺めていてふと、男の子たちの素晴らしい友情を描いたイタリア映画を思い出しました。イタリア好きの皆さんには特におすすめしたい映画「帰れない山」です。

 

イタリア映画祭で多数ノミネート、原作はイタリア文学最高峰の賞を受賞「帰れない山」が公開

イタリア映画「帰れない山」は本日55日から日本で公開されますが、この映画は昨年イタリアで公開されてかなり話題となった作品で、第75回カンヌ国際映画祭では審査員賞を受賞しています。

出典:映画「帰れない山」オフィシャルサイト


舞台はイタリア北部のヴァッレダオスタの雄大なモンテ・ローザ山麓。この村に住む少年ブルーノと夏の間だけトリノからこの村へ来る少年ピエトロの二人の壮大な友情物語で、対象的な二人が成長していく過程で生まれる葛藤や苦悩などからは様々なことを考えさせられる内容です。

出典:映画「帰れない山」オフィシャルサイト


対象的な二人を好演しているのはイタリアで大人気の若手俳優二人ルカ・マリネッリとアレッサンドロ・ボルギ。私は「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」(2017年公開)で初めてルカ・マリネッリを知ったのですが、その時の凄まじい目力と強烈なオーラを封印して悩める好青年を演じていたのが新鮮で、新たなマリネッリの魅力を堪能することが出来ました。

出典:映画「帰れない山」オフィシャルサイト


さて、気になるイタリアでの評判ですが、私の周りのイタリア人たちに観た感想を聞くと、みんな口々に「Bellissimo(ベリッシモ)=めっちゃいい!」と即答。

私は完全にピエトロ派(ひとつのところにとどまらずさまよい続けるタイプ)なのですが、映画を観た友人たちとピエトロ派かブルーノ派(ひとつのところにとどまるタイプ)か、などと感想を言い合えるのも映画を観た後の楽しみだったりします。

510日にイタリアで開催される、イタリアのアカデミー賞「David di Donatello 2023(ダヴィッド・ディ・ドナテッロ)」では作品賞、監督賞、そして主演の二人がともに主演男優賞にノミネートされるなど、主要部門で多数ノミネートされており、今年のドナテッロの大本命とされている注目作品です。

原作はイタリアを代表する作家パオロ・コニェッティがイタリア文学の最高峰「ストレーガ賞」を受賞した「帰れない山で、日本を含む39言語に翻訳された世界的ベストレラー小説。なにからなにまで話題が盛り沢山の作品となっていて、私も観る前からとても楽しみにしていた映画でした。

出典:映画「帰れない山」オフィシャルサイト


イタリアの原題は「Le otto montagne(レ・オット・モンターニェ)=8つの山」ですが、タイトルにあるようにこの映画の主役はなんといっても雄大な山。この美しいイタリアの自然と雄大の圧倒的な映像美は映画館の大きなスクリーンで観てこそ良さが引き立つので、映画館で観ることをおすすめします。ちなみに、会話もそれほど難しくないイタリア語が使われている場面も多いので、イタリア語を学習している人にもおすすめしたい映画です。



新宿ピカデリーほか全国公開されているので、是非最寄りの映画館で雄大なイタリアの自然を堪能いてください!次回のイタリア旅行にイタリアの美しい山脈ハイキングを組み込みたくなること間違い無しの作品ですよ。

映画「帰れない山」(配給:セテラ・インターナショナル)
URL: http://www.cetera.co.jp/theeightmountains/

映画「帰れない山」で雄大な山の雪景色を眺めていて、ふと今年の冬に訪れた雪山の景色が素晴らしかったマッラーディのことを思い出しました。そんなわけで、3ヶ月半ほど前の内容になってしまいますが、マッラーディやトスカーナ州などから招待してもらって参加してきた栗のイベントについて次回ご紹介したいと思います。この秋冬にイタリア旅行を計画されている方に是非おすすめしたい可愛らしい街&美味しい栗づくし料理・スイーツを沢山ご紹介するので、お楽しみに!