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オレンジゾーンで迎えるバレンタイン2021

2月に入ってからリグーリア州は、コロナ感染防止対策の3段階(レッド・オレンジ・イエロー)のオレンジからイエローにレベルダウンしました。

何が変わったかと言えば、バール、レストラン(18時まで)がオープン、州を越えた移動が可能に、そして、美術館が再オープン!になりました。

私の夫は美術館で仕事をしているので、去年の11月の閉館から久々の出勤!!(毎日3食作らなくて良いので助かる〜笑)

(白の宮殿のテラスからの風景。手前に見えるのは赤の宮殿)


ガイド付きミニグループや子供向けのカルチャーイベントなども盛況。相乗効果で美術館近くのバールやレストラン、ショップ経営者の人々もお客さんが増えて喜んでいました。


まだ毎日ではなく、木、金曜日のみの開館になりましたが、地味な生活に変化があり喜んでいた矢先・・・

リグーリア州は2月14日(日)から再びオレンジゾーンへ…の通達!(ガーン)

悲しいかな、よりによってバレンタインの日から…。

レストランはランチの予約が既に入っていてダメージがかなり大きいようです。本当にかわいそうです。せめてバレンタインが終わった月曜日から制限開始にしてほしかったですね。バレンタインで食事をする客のほとんどはカップルでしょうから、大人数でガヤガヤ騒ぐわけでもないのに…とみなさん呟いています。

私もロマンチックなランチがしたかったな〜!(来年へ持ち越しです)


さて!日本のイタリア好きのみなさんへ、ジェノヴァのみなさんからのお願いを承りました。

イタリアのジャム(マルメッラータ)で有名な大企業(Rigoni di Asiago)が文化財の修復基金をジェノヴァ、又はベルガモに寄付する…ということで、どちらの都市にするか、一般投票で決めるということで盛り上がっています!

ぜひ日本のみなさんかあもジェノヴァに一票を!お願いします!と熱く頼まれました。

投票は簡単♪

下のサイト(伊語)から少〜し下にスクロールすると出てくる
VOTA GENOVA
(ジェノヴァに投票という意味)

と赤枠に囲まれて赤字でかかれた所をクリックするだけです。

https://restauro.rigonidiasiago.it/

↑こちらから♪

もちろん、、、ベルガモへ1票でもオッケーですよ!ぜひぜひ皆さんも参加してくださいね!

ジェノヴェーゼ達よりメッセージ↓

「観光客が減り、資金繰りが大変な中ですので皆さんの1票をお待ちしています〜!そしてコロナが落ち着いたら遊びにきてね〜」

 

 

さて今年のバレンタインは、お家で。

美術館や世界遺産に登録された宮殿が立ち並ぶストラーダ・ヌオーヴァという通りにあるプロフーモ(高級洋菓子店)のチョコレートを頂きました!

(プロフーモの店内)


(季節ごとに代わるお洒落なショーウィンドウ)




↑私はこの下段に並ぶハートのチョコを貰いました。(顔くらいの大きさです。大きい!)

割ると中にたくさんのハート型ダークチョコレートが!



ここで買うお菓子はどれもこれも唸るほど美味しい。

あっという間になくなりました笑

 

去年の2月14日はそういえばパリに滞在していたなあ〜………と思い出す。

帰ってきてから数日後、コロナ騒動が始まり、

あれよあれよという間にパンデミックになりました。あれが最後にした海外旅行だったなあ・・・。

また気楽に旅行に行ける日になりますように!

 

なぜブーツ型?エピファニアのチョコレート

本日はエピファニアの祭日でした。

毎年、家族でわいわいと過ごすのですが、今年は義兄一家はアオスタにヴァカンスへ、私の主人は仕事…ということで、静かに過ごすことになりました。(ホッ…)

朝起きると、サプライズが!


食卓の上に、お菓子の包みがあるではないか!

La Iacona (ラ・イアコナ)というジェノヴァの老舗のお菓子屋さんの包み紙です。

ジェノヴァ大学の近くにあるので、よく教授や大学関係者さんたちを見かけます。

エピファニアのお菓子をもらいました。ミニサイズでかわいい!

小さなブーツ型のダークチョコレートの中に、飴やジャンドゥイヤなどが入っています。

この時期、お菓子屋さんのショーウィンドウは木靴やブーツの形をしたチョコレートでいっぱいです。

なぜこの形?なのかというと…。

昔リグーリア州では、臭いを取るために、靴は家の外(ドアや窓の外)に置いて空気に触れさせていたそうです。(ブーツは長時間履いていると蒸れて臭くなりますものね!)

エピファニアの日に、親は子どもたちにサプライズをするため、

子どもたちの靴の中にこっそりお菓子やドライフルーツ、木の実などを詰めていた事が起源だそうです。

他の街や国では、一般的に靴下の中にお菓子が入っていますよね。

リグーリア州と一部の他の街々では、この風習がお菓子屋さんなどで残っていて、ブーツ型や靴の形をしたチョコレートが作られているそうですよ!

 

さて今晩は、リグーリア州の料理「パニッサ」を作って食べました。


パニッサは、ひよこ豆の粉を水、オリーブオイル、塩で混ぜて作ったもの。

フライにしたり、生でツナ缶などと一緒にサラダにしたり、ゴルゴンゾーラなどをのせてオーブンで焼いたり…と色んな食べ方があります。

 

今日でクリスマスから続く祭日のオンパレードは終了!!

正直ホッとしています…。家族行事は賑やかで楽しいですが、長時間で連日では疲れます。あとは、胃もたれが………。

次はイースター祭…。

それまでしばらく暴飲暴食は休息したいと思います(笑)

マンマの手作りストッカフィッソ・アッコモダート

お久しぶりです。しばらく日本に帰国していて更新が遅くなりました。みなさんお元気ですか?

久しぶりに家族が大集合して、テラスでの夕食会がありました。

今回はストッカフィッソ(Stoccafisso)というタラの干物がテーマの夕べと聞いていました。

マンマは大量にストッカフィッソを買ってきて、今回は2種類のおかずを作ってくれました。

軽く前菜があった後、プリモはなく、いきなりセコンド、Stoccafisso accomodatoというリグーリア料理が大きなお鍋に入って運ばれてきました。


旦那のマンマの作るストッカフィッソ・アッコモダートはトラットリアやレストランで食べるよりも遥かに美味しいです…。みんなお代わりをしたので、あっという間に大きなお鍋は空っぽに。

そのあと、また別のストッカフィッソのおかずが登場。

お話が盛り上がってしまったこともあって、写真をうっかり撮り忘れてしまいましたが、(ごめんなさい!)

ストッカフィッソとゴロゴロに湯がいた大きめのジャガイモをアンチョビ、オリガノ、オリーブオイル、レモンで和えた冷製サラダ、insalata di stoccafisso alla ligure(リグーリア風ストッカフィッソのサラダ)です。

ケイパーとオリーブの実が入ることもあります。

レモンの酸味が効いて、夏の暑い日食欲のない日でも食べたくなる大好きなお料理です。

みんな、「もうお腹いっぱいだよ〜」と言いながらも、しっかりおかわりしてこちらも完食。

マンマ…いつも美味しいお食事を作ってくれてありがとう…。

 

さてさて、最近よく足を運ぶ、メルカート オリエンターレの中にできたMOGというフードコートとドリンクバーのある場所があります。

そこで飲むことができる、バジルのリキュールを使った、ジェノヴァをイメージしたカクテルがとっても美味しい!

(カンパリのグラスに入っていますが、カンパリは入っていません)

すっきりしていて飲みやすいので、オススメです!

本場レッコで食す!街で一番美味しいと評判の「フォカッチャ ディ レッコ」

イタリアにはいろんな種類のフォカッチャがあります。

私の住んでいるジェノヴァではフォカッチャ ジェノヴェーゼという、薄くてサクサク&モチモチのものが有名です。

そして、リグーリア州にはもう一つ有名なフォカッチャがあります。

ジェノヴァから電車で約30分の港街、レッコ。


この街の名物といえば…「フォカッチャ ディ レッコ」! (レッコのフォカッチャ、の意味)。

恐らくみなさんが想像する「フォカッチャ」とは全く異なる食べ物です。私達はフォカッチャというとパンをイメージしますが、パンではありません。

薄くてサクサクの二重の生地の中に、白いフレッシュチーズが入っていて、オーブンで香ばしく焼き上げられた食べ物です。


ジェノヴァや、その他の街では、「フォカッチャ アル フォルマッジョ」(チーズ入りフォカッチャ) という名前で知られています。しかしそれらは、正式にはフォカッチャ ディ レッコではなく、「レッコ風のチーズ入りフォカッチャ」です。

「レッコ風」、というのが重要!

「フォカッチャ ディ レッコ」は、ヨーロッパで定められているご当地品保護ルール、IGP(決められた場所で決められた工程で作られた物だけをその名前で呼ぶことができる)により守られています。

よその街で作ったものや、似たような材料で作った似たようなものを、フォカッチャ ディ レッコと呼ぶことはできません。そのため、レッコ風のフォカッチャは、フォカッチャ アル フォルマッジョ等の名前で販売されています。

本物のフォカッチャ ディ レッコを食べたいなら、レッコへ行来ましょう!

私はこの有名なフォカッチャ ディ レッコを何年も前にレッコでイタリア人の友人に連れられて食べた事があるのですが、

それはそれは、想像以上に美味しかった!!

ちなみにPizzeria Del Ponte Recco というレストランです。お勧めです。

地元に人手ごった返していました。こちらはフォカッチャだけではなく、ピッツァやおかずも提供してくれました。

その当時はこれがレッコでしか食べられない名物料理とは知らず、もっと有り難く頂けばよかった…、と後悔していました。

急に、またレッコのフォカッチャが食べたいな〜と思い、弾丸でフォカッチャだけを食べにレッコへ行ってきました!


何も計画せず思い立って乗った電車だったため、レッコに着いた時間が悪く、どこのパン屋さんもあいにくお昼休憩で閉まっていました。汗

天気が良かったので、海を見ながら開店を待ちます…

あともう少ししたら海水浴ができそうです。

(お店によりますが13:00くらいから16:30くらいまで閉まっているので、皆さんも気をつけてくださいね。)


ずっと行きたかった、Moltedoというフォカッチャ屋さんへ到着!

美味しいフォカッチャ ディ レッコが食べられるお店トップ5などのランキング記事で、第1位を獲得し続けている老舗のパン屋さんです。レッコに住む友人にも以前からお勧めされていました。


今回は、レストランで座ってゆっくり食べる〜というより、少量をパッと食べて、電車に乗ってパッパッと家へ帰りたかったので、駅からも近いこのパン屋さんの存在は有り難い!


念願の本場のフォカッチャ ディ レッコ!ありました!

いい匂い、いい焼き色…。期待は膨らみます。

お店の人に、一切れをお願いしました。

先にお会計かな、と思っていると、

「座って食べるかい?お代わりするかも知れないだろうから、お会計は後でいいよ!」と言われました。

お代わり…?

フォカッチャ屋さんで、「お代わり」というワードは珍しいなあので印象に残りました。

レッコの方たちはよくお代わりするのかしら、と思いながら、

店内にカウンター席があったので、座って食べることにしました。

 

さてさて。そのお味はというと…

期待以上の美味しさでした!!!

ジェノヴァで食べるレッコ風フォカッチャとは比べものにならないくらい、チーズが濃厚でした!

そして、生地自体が美味しい。特にボルドと呼ばれる生地の端は、香ばしくパリパリに焼きあがっています。

すぐにペロリと食べてしまい、

あ…そういえばお代わりできるんだったっけ。と思い出しました。笑

お店の人に、「お代わりします。」というと、同じお皿にまた入れてくれました。

たしかに。お代わりしてしまう美味しさで、納得でした。

小さなプラスティックのお皿に乗せられる量がどうしても決まっているので、たくさん食べたい方は何度もお代わりをするのでしょう。

私もあともう一回くらいお代わりしたくなってしまいましたが、晩御飯が待っているのでグッと我慢。


私がお店を出たあと、カッペリやトマトソース入りのピッツァータというフォカッチャも出てきて、あ〜これも味見したかった〜!と思いながら電車の時間があるので断念しました。


驚いたのはお値段です!めちゃくちゃ安い!

私たちは2人でフォカッチャ4切れとコカコーラ一本を頼み、5ユーロでお釣りが出ました……。

ジェノヴァ市内でレッコ風フォカッチャを食べたら、もっともっと値段は高いです。

レッコまで、本物のフォカッチャ ディ レッコを食べに来る価値は大有りです!この味はレッコでしか味わえません。

 

サヴォーナで愛される老舗のパニッサ屋さんへ。

ジェノヴァからフランス方面へ行く電車で約45分の街、サヴォーナへ足を運びました。

歴史のある大変古い港街なのですが、これまで観光地として特別有名というわけではありませんでした。しかし最近は週末になると大きな観光クルーズが港に停泊しヨーロッパの観光客が増えて以前よりも賑わっています。

システィーナ礼拝堂、要塞、陶器の美術館(隣町アルビソーラのセラミックがたくさん展示されている)など、見所もある面白い街です。

用事を済ませ旧市街地をブラブラしていたところ、狭くてどこか趣のある小道を見つけ、「もしかしたら大通りへの近道かな!?」と思い歩いてみることに。

すると、なにやら一軒の小さなお店の前で(イタリアでは珍しく)行列ができていました。

「一体何が売っているのかな…?」と店内を覗いてみるも、幅2メートルほどの細い道にたくさんの人たちが固まっており、お店の中の様子がなかなか見えません。

 


聞こえてくるジェノヴァ弁(リグーリア州の方言)の様子から、地元の人が通うお店のなのだろうと推測!とりあえず列に並んでみることにしました。

すると香ばしい香りとともにパニーノを手にしてニコニコ顔でお店を出てくるお客さんたち…。

そのパニーノの中身がどうも変わっている…。

お肉ではないし、野菜でもない。

なんだろう!?と思い、お店の看板を見てみると…

「Casa della Panizza」
(パニッサの家の意)

どうやらパニッサ屋さんのようです。


パニッサはリグーリア州で食べられる家庭料理のひとつで、ひよこ豆の粉、オリーブオイル、塩と水でできたシンプルなもの。(ファリナータと同じ材料で寒い季節に食べられます)

フライにしたり、オーブンでカリッと焼き上げたり、また、作りたては生のままレモンとオリーブオイルを、もしくはツナ缶とオリガノを合わせてサラダのようにして食べます。

しかし、パンのなかに挟んでパニーノとして食べられているのはジェノヴァでは一度も見たことがなく、興味津々!


窮屈な店内は順番を待つ人でいっぱいです。

家庭的な雰囲気で、知り合いの家のキッチンにお邪魔した時のようなほっこりする気持ちになります。

そして壁には大量のパニッサ(生)が並べられています。
常連さんたちはそれらを複数買い、お持ち帰りしていきます。
今晩家でサラダにしたりフライにして食べるのかな〜!?と横目でお客さんたちを追う私。

そうこうしている間に順番が回ってきました。

パニッサのパニーノにはいくつか種類があります。

シンプルにフライにしたスライス状のパニッサをパンに挟んだもの、

マヨネーズ入り、ケチャップ入りの三種類があります。

どれにするか少し悩みましたが、今回はパニッサそのものの味を楽しみたかったので、一番シンプルなパニーノを注文することに。

お店のおばあさんに「パニッサに塩を振りかけてもいいかい?」と聞かれたので、「お願いします」と伝えます。


 

さて、できたてのパニーノを一口頬張り…

「ん〜〜!これはたまらない!!」

パニッサとパン、初めて食べる組み合わせでしたが、この2つが想像以上に相性が良いのです!シンプルイズベストとはまさにこのこと。

パニッサは大変薄くスライスされており、サクサクした食感。これが柔らかくてあっさりした白パンとよく合うのです!
そしておばあちゃんのかけてくれた塩加減がちょうど良いのです…

家の近くにないのが残念!

しかもひとつ2ユーロ。日本円で約260円ほどというお財布にも優しい価格なのです。(これでも近年値上がりしたのだそうです)

小学生くらいの子供から年配の方たちまで、お客さんの年齢層も幅広く、サヴォーナの人々のファストフードとして長年愛されているわけにも納得です。


入り口付近でパニッサを揚げ続けるおじさん。

常に揚げたてを提供してくれるもの嬉しいですね。

現在の店主、マリア・ナディア・ポッツィさんのひいおばあさんの代からお店の歴史が始まったのだそう。

のちにジェノヴァの友人に聞きましたが、やはりサヴォーナで大変有名なお店なのだそうです!たまたま見つけられてラッキーでした。

もしサヴォーナを訪れることがあれば是非足を運んでみてくださいね。ちょっとわかりにくい場所にありますが、港から徒歩すぐです。Via Piaを歩いていると足元にPanissaと書かれた手書きの看板が置いてあります。

 

○お店の情報○

Casa della Panizza

Vico Crema, 17100 Savona

(以下、店内に営業時間はなどの情報がなかったのでインターネットで調べた結果です。変更などあるかもしれませんがご了承ください。)

日曜日以外は基本的に毎日開いていて、営業時間はだいたい8時〜14時、15時半〜20時。(via Piaに看板が出ていたら開いているサインなのだそうです)

6月半ば〜9月の間は閉まっているそうです。(パニッサは寒い季節の食べ物なので♪)