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ミシュランスターシェフらがパネットーネを披露!どれがお好み?

イタリア好きの皆さんなら、イタリアのクリスマスにはどんなお菓子を食べるかご存知ですよね。そう、パネットーネです。日本人にとってはケーキというより菓子パンのようなイメージになりますが、イタリアのクリスマスに欠かせないお菓子はパネットーネです。

今年の日本のクリスマスでは、崩れた生クリームケーキが届けられたことがニュースになっていましたが、パネットーネならそんな心配は皆無です。そもそもクリームがついていませんので(笑)

このパネットーネにちなんだユニークなイベントがフィレンツェ市内のグランドホテル・シーナ・シッラ・メディチ内にある素敵なバー”ハリーズバー・フィレンツェ1953”で開催されました。

イタリアではパネットーネは菓子店やデパート、スーパー、バールなどで販売されますが、このイベントではミシュラン星つきレストランやピザレストラン、ジェラテリアなどの普段パネットーネを専門的に作っているわけではないシェフやピザ職人たちが集まり、それぞれの天才的なインスピレーションを駆使したバリエーション豊かなパネットーネが披露されました。

 

シェフ、ピザ職人、ジェラテリアが参加、オリジナリティ溢れるパネットーネの数々

パネットーネ好きにはたまらないイベントを開催したのは、イル・フォルケッティエレというグルメメディアを発信するジャーナリストたち。イベント発起人のマルコ・ジェメッリさんは「伝統的なパネットーネのバリエーションを生み出すことに成功した才能を披露することがこのイベントの目的です。できる限り、伝統的なパネットーネではなく、創造的なバージョンのパネットーネを生み出すことを参加者たちに依頼しました。」

イベント発起人のMarco Gemelliさん(中央)と参加したシェフたち。撮影Luca Managlia


マルコさんの趣旨に賛同して参加したシェフたちとパネットーネは以下の通り(敬称略)。

・ミシュラン2つ星レストラン「サンタ・エリザベッタ」(フィレンツェ)のロッコ・デ・サンティスとフランツェスコ・デ・パドヴァ、ブラジルのチョコレート、マダガスカルのバニラ、アプリコット砂糖漬け入りのパネットーネ
https://www.ristorantesantaelisabetta.it/

Rocco De Santis とFrancesco De Padova 撮影 Luca Managlia


・ミシュラン1つ星レストラン「イル・パラージョ」(フィレンツェ)のパオロ・ラヴェッツィーニとマリアーノ・ディレオ、ブラジル産のチョコレートやくるみとアプリコット砂糖漬け入り、栗のはちみつ・ローリエ・ローズマリーのアロマがきいたパネットーネ
https://www.ilpalagioristorante.it/

Paolo Lavezzini と Mariano Dileo 撮影 Luca Managlia


・ミシュラン推薦レストラン「ラ・レッジェンダ・デイ・フラーティ」(フィレンツェ)のフィリッポ・サポリート、チョコレートやドライフルーツ入のパネットーネ
https://laleggendadeifrati.it/

Filippo Saporito 撮影 Luca Managlia


・ピザレストラン「ボッテガ・ダーニ」(チェチナ)のガブリエレ・ダーニ、伝統的なパネットーネをベースにストレーガというリキュールのクリームをかけたパネットーネ
https://bottegadani.it/


Gabriele Dani 撮影 Luca Managlia


・ピザレストラン「ラ・フェニーチェ」(ピストイア)のマヌエル ・マイオラーノ、ピスタチオ入の甘いパネットーネと、チンタ・セネーゼという地元の品種豚のパンチェッタと洞窟熟成ペコリーノ入りのしょっぱい系のパネットーネ2
https://www.lafenicepizzeria.it/

Manuel Maiorano 撮影 Luca Managlia


・ジェラテリア「バディアーニ」(フィレンツェ)のパオロ・ポンポジ、ふんだんにチョコレートを使ったパネットーネ
http://www.gelateriabadiani.it/it/home/

Paolo Pomposi 撮影 Luca Managlia


・テレビ出演シェフのルイザンナ ・メッセリ、伝統的なパネットーネ

Luisanna Messeri (右)撮影 Luca Managlia


・パティシエ学校「テッシエリ」(ポンサッコ)、カフェインレスのコーヒーとマスカルポーネ入りのパネットーネhttps://www.scuolatessieri.it/

Mario Ragona と Alessio Tessieri 撮影 Luca Managlia


・(特別ゲスト)「パンク ・ラ・ブーランジェリア」(フィレンツェ)のデビッド・ベドゥ(フランス人)

パネットーネではなく、世界的に有名なクリスマスデザート「アルプス」を披露https://www.mercatocentrale.it/firenze/artigiani/david-bedu/

David Bedu 撮影 Luca Managlia


・イベント会場「ハリーズ バー ・フィレンツェ1953」のシェフ、ミルコ・チェザーリ

パネットーネではなく「ピンク・レディー 53」というカントゥッチをベースにマスカルポーネムースやチョコレートでデコレーションしたお菓子を披露

Mirko Cesari 撮影 Luca Managlia


ミシュラン星つきレストラン、ピザ職人、ジェラート職人らによるパネットーネの気になるお味は?

イタリア在住10年以上になる私も毎年パネットーネを食べて慣れ親しんでいますが、ここで食べたスターシェフたちが生み出すオリジナルパネットーネはさすがのクオリティでこれまで食べたことのないようなパネットーネばかり。どれも甲乙つけがたい美味しさでした。個人的な好みで言えば、フワフワ食感よりもしっとり食感が好きなので、ミシュランレストランのしっとり系パネットーネはいずれもドンピシャの好みで、何度もおかわりしてしまったほどです。

普段から美味しいものを食べているイタリア人ジャーナリストたちの間で、どれが好みが議論が繰り広げられていました。

また会場ではシャンパン「Chapin & Landais」なども振る舞われ、パネットーネとの組み合わせを楽しむことが出来ました。

Alessandro Cicali 撮影 Luca Managlia


シエナの「チャーリー・ミクソロジー・バー」のリッカルド・アルディヌッチ氏は、なんと「パネットーネ・ドリンク」という缶入りのカクテルを新発売し、そのお披露目プレビューも行われました。

Riccardo Aldinucci 撮影Mako Kobayashi


まさにパネットーネづくしの、パネットーネ天国だったイベント。この中で食べてみたいパネットーネはありましたか?来年のクリスマスはイタリア式にパネットーネで楽しんでみてはいかがでしょうか。持ち運びにも便利ですし、崩れて届く心配もありませんよ!

グルメメディアIl Forchettiere (イタリア語)
URL: https://www.ilforchettiere.it/

イベント会場
Harry’s Bar Firenze 1953 Grand Hotel Sina Villa Medici内)
URL: https://harrysbarfirenze.it/harrys-bar-the-garden/

 

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12月は家族でクリスマスのお菓子作り


12月と言えばクリスマス。キリスト教国家のイタリアでクリスマスと言えば、キリストの生誕をお祝いする宗教上の祝日。日本ではクリスマスは恋人や友達と楽しく過ごす1日ですが、信仰心がとても厚いシチリアに住んでいると、クリスマスが単なるお祭りではないことを強く感じます。今回は、そんなシチリアで作られるクリスマスの家庭菓子をご紹介します!

12月8日はクリスマスのお菓子作り

イタリアでは12月8日の「インマコラータ・コンチェツィオーネ」(キリストの母マリアが罪を持たずにその母アンナのお腹に宿った日)から、翌年1月6日の「エピファニア」(キリストの生誕を東方から三博士が祝福しに来たと言われる日)までがクリスマス期間。

クリスマス期間が始まる12月8日は祝日で、この日は多くのマンマ達がおうちでクリスマスのお菓子を作ります。初めてその風景を見た時、その量の多さに驚きました! それもそのはず。シチリアの家庭ではこの日に作ったお菓子を、クリスマス期間中に来る来客に振る舞うため、家には大量のお菓子をストックしておく必要があるのです。さらに作ったお菓子がなくなり次第また作るため、期間中、何度も何度もお菓子作りをするマンマ達。

仕事もしている人が多くて忙しいはずなのに、本当にタフなシチリアマンマに脱帽です。

イチジクのビスコッティは夏に作った干しイチジクを使って

私が住む街トラーパニで、家庭で作るクリスマス菓子としてまず思い浮かぶのがイチジクのビスコッティ。夏に庭に実るイチジクを干してクリスマスの時に使うのがマンマ達のこだわりです。

「クリスマスのビスコッティのためにイチジクを干さなきゃね」というのは私のスオーチェラ(義母)。作ったビスコッティを皆が「おいしい!」と言ってくれるのが嬉しいそうで、毎夏、せっせとイチジクを干しています。

イチジクのビスコッティは中にイチジクとアーモンドをベースとした生地が入っているのですが、素朴な味わいがやめられない、とまらない。そして上面にデコレーションされたカラースプレーがカラフルでシチリアっぽくて、なんともかわいらしい。クリスマスの時期には朝ごはんにも食べられるシチリアの家庭で大人気のクリスマス菓子です。


家族総出でスフィンチを作ろう!
そしてもうひとつ、スフィンチもクリスマス菓子の代表格。粉とジャガイモで作った生地を醗酵させてつくるスフィンチ。

生地の水分量が多いので、こねるのも大変、醗酵させなければならないので時間もかかる、そしてそれを揚げるのにも時間がかかる。形は至ってシンプルなのに、とっても手が込んでいるこのお菓子。マンマ1人で作るのはとっても大変なので、家族総出でスフィンチ作り。

私の友人パトリッツィア曰く、「12月8日に家族でスフィンチを作るのがとっても楽しみ!」と、12月が近くなるとソワソワし始めるそうです。揚げたてはモッチモチの食感がなんとも言えずおいしい! 揚げている横からついつい誰かの手がのびて、「ダメよ!」とマンマが怒るのがお約束。

クリスマス当日は家族全員集まって食卓を囲むのがシチリアのクリスマス。そんなシーンに欠かせないのもやっぱりマンマが作ったクリスマスのお菓子。それは家族の誰もが笑顔になるクリスマスに欠かせない重要な一品なのです。

(2019年12月)

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