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ポッリーノ国立公園初のビジターセンターと若者が引っ張るSDGsの取り組み

食べて学べて買い物もできる。
ポッリーノ国立公園初のビジターセンター誕生!

イタリア最大の面積を誇り56の市町村からなるポッリーノ国立公園。バシリカータ州にもまたがる広大な公園内の伝統や文化を紹介するビジターセンター、カタスタが昨夏誕生した。
ポッリーノ国立公園内にある木材を多用したカクタスの全景。
本来「カタスタ」とは、材木集積地にあった小屋のこと。それを模して作られたカタスタ内部は、木材を多用したシンプルだけれども温かみを感じる大きな空間が特徴。
地域特産品が豊富に並ぶ。特に豆類はおすすめ。
手前の白い箇所は公園全域の3Dマップ。
入口には電動バイク貸し出し所や国立公園ガイドの有資格者(全員バイリンガル以上)が常駐する案内所、公園内で作られる農産物を中心とした特産品を販売する店(ボッテガ)があり、中央部には、園内で採れる食材のみを使うバー&ビストロ、そして後方部にはイベントスペースが広がる。
案内所での予約は、アウトドア系アクティビティが人気。
案内所では園内の各種アクティビティ予約が出来、店はカタスタ限定品が揃う買い物天国。ビストロでは、地元の味をはじめ、朝食から郷土菓子をいただけるのもうれしい。
この夏にはロードバイク愛好家向けサービスも拡充予定で、地域唯一のツーリストハブとして今後も目が離せない。

Catasta

住:S.da Statale 19 delle Calabrie, Morano Calabro(CS)
Tel:0981 1907009
HP:https://catastapollino.com/
営:
冬期10:30~17:00(火~金曜)、10:30~18:00(日曜)
夏期は5月下旬~6月初旬にサイト上などで発表予定(夜の営業も開始予定)
休:月曜


35歳以下の若者たちが引っ張るカラブリア州のSDGs
新プロジェクトのスタッフ打ち合わせ
新卒就職率がイタリア国内最悪レベルのカラブリア州で、それでも地元に残って働きたい若者たちと企業を繋ぎ、数々のプロジェクトを成功させているのがペンサンドメリディアーノだ。
2013年の設立以降、SDGsの17のゴールのうち7つを目標に掲げ、包括的なアプローチで各種スタートアップ、パートナーシップ提携、矯正就労支援、職業訓練施設開所や開業手助けを実施してきた。
矯正就労支援プロジェクトで作られた店舗とスタッフの現地調査。
例えば、ドメスティックバイオレンスの被害者となった女性たち向けプロジェクトとして縫製技術訓練施設を開所。開所にあたり、内装用にリサイクル資材を使った家具を独自デザインして製品化。訓練を終了した女性たちは縫製技術者として経済的に自立した。
活動箇所と内容を立体的に紹介する3Dマッピング。
企業説明会受付の様子。
このような活動を通じ、地元の人的・物質的資源を活用し、ストーリーテーラーとして地域振興を牽引。
パートナーシップ提携に向けた企業説明会へは多く人が足を運ぶ。
サスティナブルな社会の在り方を多方面から精力的に模索しつつ、それぞれが個々の能力を発揮できる場所、出自に関係なく自己実現する場所を作っている。

Pensandomeridiano

住:via Trento 2 – 89125(RC)
Tel:366 3676187 
HP:https://www.pensandomeridiano.com/

マンマの料理フェスタ2016@伊勢丹新宿店終わり

伊勢丹イタリアフェアで開催した「マンマの料理フェスタ2016@伊勢丹新宿店」が終了しました。

ご来店いただきました多くの”イタリア好き”の皆さまありがとうございます。
皆さまと一緒に楽しい時間を共有することができました。
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このイベントの出展が決まる前に伊勢丹では「わざわざ人のお母さんの料理を食べたいと思うの?」という意見もあったようです。
星付きリストランテのシェフでも、有名シェフでもないし、分からない人にはしょうがないことです。
特に無理に伊勢丹でやることを望んではいなかったですが、それでも「ぜひやりましょう!」と言っていただいたので、
やるならそれなりの見え方はしたいと希望しました。
その結果、担当の方の理解と尽力によって、ある程度のスペースと、BARもあるPIAZZAのイメージを確保することができました。

あとはどのような料理を提供して皆さんに楽しんでいただきながら、よりイタリアを感じてもらえるか、
そして少しの気づきを与えられるのかなと考えました。
ウンブリアから送られてきたメニューは、豆料理やチコリアのソテーなど地味なウンブリアらしい料理でした。
それを見て「インカント」の小池シェフとふたりでこういう料理を出してわかってもらえると嬉しいよね〜と話していました。
シチリアはトマトやナス、イワシを使った料理で、見た目にもわかりやすいし、ある程度は馴染みがあるので比較的安心していました。
そしてレシピに基づいてウンブリアは「インカント」の小池シェフ、シチリアは「ピノサリーチェ」柳シェフ、ドルチェは赤松さんが試作を始めました。
当然自分たちのレシピとは違うことへの疑問や驚きがありましたが、
マンマのレシピにできる限り忠実に(どうしても入手できない食材などは代用を考え)再現してマンマの来日を待ちました。

来日後は確認、修正もしつつそれぞれの料理となりフェアを迎えました。
開催当初は少し不安もありました。日を追う毎にお客様の入りも良くなり、反応もダイレクトに良いと感じました。
シチリア料理の反応は予想通り良く、心配していた地味なウンブリア料理もその滋味深い味に「おいしかったです」と言って帰られるお客様、
リピートされるお客様も多くいて、本当に嬉しかったです。
そしてそれは料理は商品ではないということを理解してくれているのではないかとも思ったのです。
イタリア郷土料理には、歴史や生活、知恵などさまざまなものが重なり、大切にされマンマたちは受け継いできました。
それを楽しく、おいしく感じてもらえたら嬉しいからです。

お店の営業もありながら、毎日伊勢丹にも来て料理をしてくれている、インカントとピノサリーチェの面々には心から感謝します。そしてもちろんマンマたちにも。
BARでは阿部さんが淹れるおいしいカフェだが飲めるし、さあ、皆さん伊勢丹6階「ピアッツァ イタリア好き」へお越し下さい。
お待ちしてます!
今日も元気に、前向きに!