今年のクリスマスに食べたマンマの手作り料理

今年は実家で8人だけの小規模なクリスマスということ。

(いつも叔父さんの家で何家族も集まり、15〜20人くらいで盛大に行います)


23日に主人のマンマと一緒にクリスマス料理の買い出しへ行きました

今回私はチーマというジェノヴァの料理のお手伝いをさせてもらい、

当日の朝に各料理の仕上げと、テーブルセッティングを手伝いました。


前菜の盛り合わせは写真を撮り忘れてしまいましたが、数種類のサラミやハム、オリーブの実、オイル漬けのきのこ、お野菜の酢漬け、インサラータ・ルッサ、フォカッチャなどでした。

ここでお腹いっぱいになってしまう危険があるので、私はいつも、前菜は食べているふりをしながら実はほぼ食べない…、という演技をしています(笑)

そうでもしないと、セコンドまで辿り着けません。

案の定、8歳の甥っ子は前菜のあと、「もうお腹いっぱい…」と漏らしていました。笑

さて、今回マンマは猪肉のパスタソースを作ると決め、お肉屋さんで骨つきの猪肉の大きな塊を買ってきていました。

そして猪肉の臭みを取るため、スパイスなどが揃うドロゲリアで、シナモン、クローブなどを店主に相談しながら選び、欲しい分量だけを購入。

前日からテラコッタのお鍋で煮込み…


肉の臭みが全くない、美味しいソースを作ってくれました!

これをパスタに絡めて完成です。レストランで食べるように美味しかったですよ!

4歳の姪っ子ちゃんも、お鍋の下の方に残った猪肉をもぐもぐ。何度もおかわりしていました。


セコンドは、チーマ!

ジェノヴァの伝統料理です。マンマはこれをほとんど毎年作ってくれます。


この料理はとっても手が混んでいて、誰でも作れるようなしなではありません。

マンマも、自分のお母さんは作れなかったため、お母さんの料理が得意なお友達に教えてもらったそうです。

手作りのものが食べられるのは恵まれた事だなあと、有り難くいただきました!

コントルノ(付け合わせ)には小さなじゃがいものオーブン焼きと、ミニサイズの玉ねぎをキャラメル色に甘く煮て焼いたもの。(こちらは写真撮り忘れ!)


そして大量のチーーーーズがやって来ました……が、胃はもはや限界を迎えていました。

ゴルゴンゾーラが大好きな私のために、いつもゴルゴンゾーラを用意してくれているので、それだけ感謝しながら頂きました。が、服越しに胃の形がわかるほど、食べ過ぎて苦しさ100%の状態に…。

ここでプレゼント交換を挟みながら、一旦休憩。

その後、フルーツ、木の実などがやってきて、ドルチェの時間となりました。


私は家で焼いたパンドルチェ・バッソを持参。

(ちょっと数分焼きすぎてしまいました)


主人の兄夫婦はタイヤフィーコという有名なお菓子屋さんのパンドルチェ・アルトを持参!

パンドルチェには2種類、バッソ(背が低い)とアルト(背が高い)があり、違いはというと、二次発酵をしているかどうか。

アルトのほうが、パンのように柔らかく、バッソはクッキー生地のようにサクサクしています。

ジェノヴァの人たちはそれぞれ好みがあって、バッソ派とアルト派に分かれます。私はどちらも好き!

 

この後コーヒー、食後種…。

そしてまたチョコレートが出てきて………と延々と何かを口に入れます。

そのあと、年配の人たちはお昼寝タイム…子供はサンタさんからのおもちゃに夢中で、大人たちは世間話をし…。

 

そして、消化のために〜!と、炭酸飲料がたくさん出てきて、

皆で集まってテーブルゲームなどが開始されます。

そのあと、お昼のお料理の残りとトルテッリーニを夕飯にして食べましょう〜と、皆さんが話していたのですが、

私は午後7時ごろ、胃に限界が訪れ途中棄権(汗)をしました。もはや何も口に入れられない…。

毎年、クリスマスは胃腸の限界との戦いです。

みなさんはどんなクリスマスを過ごされましたか?!

【満席】集まれ! イタリア好き in 鹿児島

久しぶりの地方開催です。
2月8日と9日の2日間、九州は鹿児島のイタリアへ!
1日だけの参加でも構いません。もちろん両日参加も大歓迎。
食事会以外、現地までの交通手段、宿泊はご自身の手配になります。
首都圏から、関西方面から、もちろん九州の方、初めて参加の方もぜひこの機会に。
温泉も多数の鹿児島ですから、旅行がてらにぜひ。(10日の月曜日も休むと4連休)
参加お待ちしています。

■2月8日(土)「イサオ・クチーナ」での食事会

鹿児島の霧島方面の山中で、アグリトゥーリズモをされている「イサオ・クチーナ」
イタリアのアグリのように地元の食材と手作りにこだわったオーナー赤坂勲さんのパッショーネを味わいに来ませんか。

■日時:2月8日(土) 13時~
■会場:イタリア料理 イサオ・クチーナ
https://www.isao-cucina.com/
鹿児島県姶良郡湧水町川西88-3
tel:0995-75-4524
■形式:着席式
■定員:18名
大自然の中で!
暖炉の炎に癒されます
《 メニュー案 》
メニューはヌオバクチーナを意識し、地元で採れる食材の良さを十分に引き出した、鹿児島とシェフの愛を存分に感じられるイタリア料理をご堪能ください。

霧島山麓最強お肉色々をフォアグラと一緒に
猪のラグーソースで仕上げるパスタ
シェフが若い頃ミラノで味わった魚料理の進化系!
ドルチェは旬の金柑を使ったジェラートを添えて

★イタリアズッキーニクラブ・パートナーズ会員の方/価格:8,800円(税込)
★非会員の方/価格:11,000円(税込)

*ドリンク込み!
(イタリアズッキーニクラブ・パートナーズ会員+1名まで会員価格でご参加いただけます)
満席になりました
《 アクセス方法:空港から 》
【1】鹿児島空港から公共交通機関を利用して約2時間。以下のリムジンバスに乗車してから、JR肥薩線に乗り換えて吉松駅で下車。徒歩15分(タクシーも可)。飛行機で鹿児島へ来られる方は、以下のどれかの時間帯のリムジンバスへ乗車し現地へ向かってください。
※画像をクリックいただくと、経路図が拡大して閲覧いただけます。
   
9:05発大口行
9:40発霧島いさわきホテル行
10:35発大口行
  
【2】車で約40分(ご自身でレンタカーもしくは、タクシーをご利用ください)
   
《 宿泊も検討の方 》
1)食事会の後、鹿児島市内に移動して宿泊をおすすめします。(松本もその予定です)市内銭湯も温泉です!
霧島温泉(霧島にある温泉ではないです)
中央駅の近くならみょうばんの湯
     
2)イサオ・クチーナ近隣の宿として
「森のやかた 湯ったり館」
イサオ・クチーナへの宿泊をご希望の方は、直接お問い合わせください。
 冬場なので寒いためあまりオススメできないとのことです。
 

■2月9日(土)「ristorantino Il Cipresso」での食事会

鹿児島市一番の激戦区で、イタリア経験豊富な夫婦が手がける「ristorantino Il Cipresso」
イタリアの郷土料理精神をベースに、季節の地元食材を使って提供される料理とイタリア地ワインのアビナメントを楽しんでいただけます。

■日時:2月9日(日) 12時~
■場所:ristorantino Il Cipresso
https://www.ilcipresso.jp/access.html
鹿児島県鹿児島市東千石町8-9(グルメ通り)
tel:099-222-1713
■形式:着席式
■定員:18名

★イタリアズッキーニクラブ・パートナーズ会員の方/価格:11,000円(税込)
★非会員の方/価格:13,200円(税込)

*ドリンク込み!
(イタリアズッキーニクラブ・パートナーズ会員+1名まで会員価格でご参加いただけます)
満席になりました
  
市内の夕食は鹿児島の焼酎と料理で!:イル・チプレッソの好恵さんのオススメ
★魚料理が充実している店
「とまや」
「ごえん」(鹿児島駅のほうなので、市街地の天文館からだと少しだけ遠い)

★焼酎が充実している店
「和総」
「膳蔵」

★屋台村的な
「がまっこ屋台村」


ジェノヴァのクリスマスマーケット

今年もデ・フェッラーリ広場のクリスマスマーケットはとても盛り上がっていました!

開催中に大雨警報が出たりして、出店者の方々はご苦労されたようですが、クリスマス前最後の週末は良いお天気に恵まれてたくさんの人たちで大賑わいでした。

奥様方に毎年大人気の植物コーナーは、赤と緑のクリスマスカラーの鉢が並び、華やか!


このクリスマスマーケットはリグーリア州の特産物などが揃っているのが特徴!

他の町のマーケットではない、面白いお菓子なども並んでいます。(お手頃なお値段のお菓子セットもあって満足です!)


クリスマス菓子も、普段はない珍しい味のものがあったり。。お値段が分かりやすくて、買い物しやすいのも良いです。


リグーリア州のカラフルな建物の陶器のミニチュアが飾ってありました。とってもかわいくて、全部揃えたくなってしまいます。


この後フエーゴと呼ばれる行事があったため、どんどん人がやってきました。


カンポリグレという街の銀細工(フィリグラーナ)の職人、ダヴィデさんとお母さま。全て手作りの繊細なアクセサリー。

私は長年彼らのファンで、いつも素敵なイヤリングやペンダントを作って頂いています。


クリスマスツリーの飾り。天使がお祈りしています。

職人さんと直にお話しできることも、マーケットの楽しみのひとつです。


他にも地ビールが飲めるブースや、小さな田舎町にある個人店の手作りシロップやジャムなども!

お世話になった人へのプレゼントはもちろん、自分へのご褒美という名目で、いっぱい買い物をしてしまいました!

 

明日はいよいよクリスマス本番!

食レポする予定ですので、どうぞお楽しみに♪

Buon Natale!

 

 

パティシエが作る最高のパネットーネは、なんとバジリカータにありました。そのレシピも公開!

12月の声を聞くと、権威あるパネットーネのコンクールや、ガンベロ・ロッソなどのグルメメディアが一斉に、「パティシエが作る今年のイタリア最高のパネットーネ」を発表します。

本日ご紹介するのは、過去5か年、19タイトルで1位を独占するパネットーネ。まぐれではありません。しかもお店があるのは、アチェレンツァという人口わずか2,433人ばかりの小さな村なのです。

ティーリTiri3代目ヴィンチェンツォさんと「イタリアの最も美しい里」に数えられるアチェレンツァ村©Tiri

パネットーネ 手作りしない方が賢明な5つの理由

伊グルメメディア『ディッサポーレ』は、「家でパネットーネを作ろうなんて、最悪のアイデアだ」として、パネットーネ作りはおそらく(発酵による)パン作りの頂点であり、その「発酵菓子のエヴェレストに登らない方がいい5つの理由」を、口をすっぱくして述べています。(2019年12月4日

photo©Tiri


確かに…パネットーネは、イタリア人がイタリア人をして、「餅は餅屋」という数少ない食べ物の一つです。

それでは、作る意欲を徹底的にそがれる5つの理由から、ハイライトをTiri提供の美しい写真とともにおおくりします。

 

1、 びしびしのプロ仕様の家電を揃えたキッチンも、およびではない(意訳)

まずもって、捏ねあげ温度が絶対に27、28度以上にならないよう、ツインアームミキサーが必要です。ティーリTiriではさらに、専門の職人に改良してもらった世界に一つしかないミキサーを使っています。

 

2、 家で手慰みに作ってみるには人生は短すぎる(意訳)

捏ねと発酵で3~5日…この部分(だけ)が取り沙汰されますが、なんのなんの。われらがティーリTiriのオリジナル製法では、計3回の発酵だけでおよそ72時間、3日がかりです。

焼成後、今度は、逆さに吊って冷ましていきます。そうしないと生地が自分の重さでつぶれてしまうんですって。

Photo©Tiri


さらに生地を安定させ、アロマを十全に開かせるのに5~7日…(絶句)

 

3、天然酵母(母種)の脅迫

天然酵母を使っていないものはパネットーネとすら呼べない、とまずはばっさりと切りすてた上で、酵母の予備発酵にほんのわずかでも不具合があった時点で、即アウト。レシピなんか何の役にもたたない、と念仏のように繰り返しています。

㏗4.5の完璧に健康な天然酵母だけが、力強い発酵と焼成の出来、ロングシェルフを保証する©Tiri


 

それでも作りたいという頑固な貴方へ(笑) ティーリTiriレシピ大公開

Tiriのレシピ通りに、石臼挽きのビオ小麦粉とか、野天で平飼いの鶏の生みたての卵とか、フレンチバターとか材料にこだわり始めると、ティーリTiriのパネットーネ・トラディツィオナーレ(36€)より高くつきます。笑

本捏ね(1回目)の生地の材料
小麦粉 200g
砂糖 90g
水 80g
卵黄 40g
バター 100g
酵母 80g

30℃で12時間発酵させ、3倍にする

本捏ね(2回目)で追加する材料
小麦粉 40g
砂糖 20g
卵黄 40g
塩 4g
砂糖漬け各種 100g
レーズン 100g

 

それ以外の方は、何も言わずにTiriベーカリー&カフェへ

ティーリ・ベーカリー&カフェでは、パネットーネが1年中、気軽に楽しめるようになりました。1ポーション3.5€。

大都市にでもありそうな、随分しゃれた店内©Tiri


パネットーネの他にも、パンドーロ、デニッシュ、ババ、郷土菓子から、アチェレンツァの伝統的なパンやフォカッチャまで、5種類の自家酵母を使い分けて作られる、発酵菓子&発酵パンの世界を楽しめます。

photo©Tiri


ちなみに、ティーリ製のコロンバ(イースターの発酵菓子)は「イタリア最高のパティスリーズ・コロンバ1位」(ガンベロ・ロッソ2017年)、さらには印象的なブルーの専用箱まで「ベストパッケージ賞」(ディッサポーレ2019年)。ひつこいですか?笑

 

マエストロに聞く、パネットーネの美味しい食べ方

「どうもフォトジェニックじゃなくて…」と大照れのマエストロ・ヴィンチェンツォさんに、パネットーネの食べ方を伝授してもらいました。

キュートなアンジェラさん(左)とは交際12年目。ヴィンチェンツォさんが「パネットーネで行く」と決めたのは10年前なので、パネットーネよりも長いお付き合いになる


思ったより薄めにカットして、電子レンジの場合、150℃で10秒を目安に、温めてみてください。酵母や良いバター、ドライフルーツ、それぞれのアロマがいきいきと立ち上がってくれば、食べ頃です。

「いいパネットーネ」はそのまんまで美味しい


それではイタリア好きのみなさま、
今年もどうぞ素敵なクリスマスを、そしてよいお歳を!

Tiri1957
本店 Via A. Gramsci 2/4, 85011 Acerenza(ポテンツァ県/バジリカータ州)

ポテンツァ市内 Tiri Bakery & Caffè
Via del Gallitello 255, 85100 Potenza(ポテンツァ市/バジリカータ州)

 

モデナドゥカーレ宮 秘密の醸造室

クリスマスも間近に迫ったモデナ、どの街角にもイルミネーションが点灯し、気忙しい師走の気分が少し和らぐようです。

写真はドゥカーレ宮前の広場より

そんな中、伝統的バルサミコ酢愛好者協会モデナ支部の最後の鑑定会がドゥカーレ宮で行われ、バルサミコ酢醸造室を見学する機会を得たので、ご紹介します。

モデナのpalazzzo ducaleドゥカーレ宮殿は、1634年に建築され、その後2世紀にわたりモデナ、フェラーラ、レッジョエミリアを治めていたエステ家の宮廷として使用されました。

その西側のプラート塔は(写真左側)1747年に公爵のバルサミコ酢の樽が移され、ここで歴史の公文書で初めてバルサミコの名が使用されました。
その後イタリア統一でモデナ公国が無くなるまで、バルサミコ酢の醸造室として使用されていました。その樽の数は36樽ほどだったと言いますが、現在のバルサミコ酢を醸造する樽から比べると随分サイズの大きいものが保管されていたようです。

残念ながら、バルサミコ酢の樽は1796年にナポレオンが軍資金集めのために競売にかけたり、イタリア統一の際、勝者であるサボイア家に奪われ、トリノのモンカリエーリに運ばれて行ったものもあるようですが、運搬中の破損、気候の違いなどで、全くバルサミコ酢とはお呼びのつかないようなものになってしまったりと雲散霧消。公爵の衰退と共に、バルサミコ酢も歴史の波にのまれたのでした。


現在展示されている樽は1990年代に新しく寄付された物で、残念ながらエステ公爵家の樽は何一つ残っていませんが、当時の醸造室に想いを馳せることができます。


このプラート塔、地上30m、天井が6m以上の高さとのこと、大きな貯蔵室で、壁の厚さも厚く、内側から二つの鉄の閂がかかるようになっており、敵の襲撃など緊急時に公爵が隠れるスペースとしても用いられていたそうです。
公と同じぐらいバルサミコ酢が重要であったという証のように思えます。
こんなに分厚い壁

贅を極め、バルサミコ酢という至極の酢を作りはじめたエステ家。その一族はもうモデナに在住しなくなりましたが、バルサミコ酢を作る伝統はひっそりと息づいているのです。王侯貴族の趣味として始まった伝統的製法のバルサミコ酢のルーツである公爵家の醸造室は
今なおバルサミコ酢の醸造室を持つことがモデナ人の誇りであるという事をおっしゃっていたバルサミコ酢愛好者協会会長の言葉が誇張でない事を目の当たりにしたように思いました。
今回の醸造室の見学はバルサミコ酢愛好者協会のための特別公開とのことで、建物の中に入るのも事前のIDカードの届け、当日の入館チェック、各グループに専属の士官がつくなど物々しい警備でした。
現在ドゥカーレ宮は軍学校の施設となっているため、土日の決まった時間帯のガイド付きツアーの事前申し込みが必要です。
イタリア語ガイドが主ですが、20名を超える場合は英語通訳の要請も可能です。
バルサミコ酢の醸造室の一般公開は建物の安全性の面などから残念ながらされていませんので悪しからず。
ドゥカーレ宮ツアーお申し込みはこちらから

https://www.visitmodena.it/it/informazioni-turistiche/scopri-il-territorio/arte-e-cultura/ville-dimore-teatri-storici/palazzo-ducale-accademia-militare

我が家のバルサミコ酢醸造室を見にいらっしゃいませんか?
見学試飲や、郷土料理のお食事会、お料理教室などご相談に応じます。グループでいらっしゃる方にはイタリア好きVol .36で紹介されたMirkoシェフを呼んでのお食事会などもオーガナイズいたします。

お問い合わせご予約はこちらまで
https://m.facebook.com/balsamicland/

それでは皆さん良いクリスマスと良いお年をお迎えください。

 

 

 

【完売】サルデーニャのパスタカッター

サルデーニャ料理はシンプルなものが多く、その分ユニークな形のパスタがたくさんある。それはシンプルさを補うために生まれたものだそう。パスタカッターをはじめ、身近な道具を使って魔法のように美しいパスタ、パン、お菓子を生み出していく。今回はそんなサルデーニャの人にとって欠かせないパスタカッター(ロテッラ)をご紹介します。(『イタリア好き』Vol.39 P29参照、P25~27参考)


■パスタカッター(ロテッラ)とは
パスタカッターは、ジグザグなど様々なカット模様がある。今回紹介するものは料理人やコレクターなど世界中の人からオーダーが入る、職人アドリアーノ・コンカスさんの作品。
今では手作りのパスタカッターはすっかり少なくなってしまった。さらに昔作られていたものを再現しようとしている職人にはなかなか出会えない。
今回紹介するジグザグカットのパスタカッターは、なんとかつてサルデーニャのみにあったコインを使った貴重な1点もの。売ることだけではなく伝統を残したいという職人アドリアーノさんのサルデーニャ愛が感じられる一点ものですよ。
も1つの、ナイフタイプのものは使い勝手抜群!切れ目をいれたり、模様を作ったり、細かな細工をするのにも重宝するすぐれものです。アンティークっぽい仕上りがまた魅力です。
コインを使った貴重な1点もの
何かと重宝するナイフタイプ
パスタカッターをはじめとする様々な調理器具
ユニークな形のパスタが作り出される
■職人について
もともと配管工をしていたアドリアーノさん。銅職人へ転身したのは奥さんの病気がきっかけ。定年まで続ける予定だったけれど、最初の作品を奥さんが喜んでくれたことで、もっと喜ばせてあげたいという気持ちが大きくなったため。やるからには、とことんこだわるのがアドリアーノさん。独学で作業を行う機械まで作ってしまったほど。
今では料理人やコレクターなど世界中の人からオーダーが入るほど人気の調理道具を多く手掛けるが、太陽をモチーフにした時計を作ったりと自分自身を表現するアーティストとしての面ももつ。
職人アドリアーノ・コンカスさん
太陽をモチーフにした時計

■パスタカッター(ロテッラ)を作り出す環境

▲1点作るのに2~5時間はかかるそう
▲作業環境はなんでも手作り
▲かつてサルデーニャのみにあったコイン
▲伝統を残すべくコインをロテッラに
▲手書きの図面で作品をイメージ
▲溝を一つひとつ削る作業中

■使い方例

普段の手打ちパスタをはじめ、結婚式や洗礼式などのお祝い事で贈られる飾りパンに欠かせない。そして、極めれば極めるほど、コレクションしたくなるほど様々なバリエーションが欲しくなりますよ。
▲定番のナミナミ模様もあっという間
▲ナイフタイプは様々なバリエーションに大活躍
▲バリエーションも豊富
▲ユニークな形は作り手の遊び心から

■真鍮のパスタカッター

イベントで目にしたパスタカッターに一目惚れ。これを作っている人に会いたい!と押しかけましたところが、職人のアドリアーノさんだった。作品はもちろんのこと、手仕事にも惚れ惚れした記事はこちらから。
>>藤田さんの記事はこちら
■ロテッラなどを使って作られるサルデーニャの細工パンはこちら
>>https://italiazuki.com/?p=31794
◆商品詳細について◆
素材 ・コイン:真鍮と鋼
・ナイフ:ステンレス鋼
タイプ ジグザグカット/ナイフ形/持ち手が魚のジグザグカット
サイズ 各商品参照
取り扱い方法 通常、使用後も柔らかい布で拭くだけで水洗不要。
制作者 Adriano Concas
生産国 イタリア

◆お届け方法・送料について◆
ゆうパケット(ポスト投函)でのお届けとなります。(全国一律:360円)

◆販売商品一覧◆
それぞれご希望の商品をお選びください。
《 購入条件 》
★こちらの商品は本誌『イタリア好き』をいつも応援いただいている定期購読者のイタリアズッキーニクラブ会員イタリアズッキーニパートナーズ会員の方とマンマのレシピ読者限定の販売商品となります。

■パスタカッター(ジグザグ)
[1]直径1.5cm/柄の長さ11.5cm
8,690円(税込)
売り切れ
[2]直径2cm/柄の長さ11.5cm
8,690円(税込)
売り切れ
[3]直径2.2cm/柄の長さ2.2cm
8,690円(税込)
売り切れ
 
[4]直径2.4cm/柄の長さ13cm
8,690円(税込)
売り切れ
[5]直径2.7cm/柄の長さ12cm
8,690円(税込)
売り切れ
[6]直径3cm/柄の長さ14cm
18,150円(税込)
売り切れ

■パスタカッター(ナイフ)
[7]刃4.5cm/柄の長さ11.5cm
6,820円(税込)
売り切れ
[8]刃4cm/柄の長さ12cm
6,820円(税込)
売り切れ
[9]刃3.8cm/柄の長さ11cm
6,820円(税込)
売り切れ

スプマンテって??

12月になると、スプマンテの消費量がぐっと伸びます。


食前酒として気軽に飲めるプロセッコ。

クリスマスのデザートとして親しまれるパネットーネに欠かせないモスカート・ディ・アスティ。

でも、食事に合わせるには、やはりドライなフランチャコルタやトレントDOCが一番! 要は、シャンパン方式とか、瓶内二次発酵と呼ばれる方法で作るスプマンテです。


この造り方、、、分かっていそうで、ややこしい。

と言うわけで、今回はわかりやすく、この方法を説明したいと思います。これを読んだあなたは、今年のクリスマスパーティーの主役になれるかも?? (笑)




スプマンテの魅力は、なんと言ってもそのきれいな酸味。ですから、ブドウは早めに収穫。8月半ばには収穫します。熟しすぎると、ブドウの酸度が下がってしまうので。


収穫したブドウは、即ワイナリーへ運び込み、房からブドウの実をはずし、軽くプレス。タンクに入れて、空気圧を使って手にした一番搾りに、酵母を加えてアルコール発酵し(ベースワインの完成)、タンクで低温で貯蔵。

通常、冬の終わりごろ、新たに酵母と砂糖を加えたベースワインを、瓶の中に入れ、王冠をします(この時点では、発泡性ではないが、この後炭酸ガスが生まれるので、王冠をする)。

瓶の中では、酵母が砂糖を食べ、アルコール度数が少し上がり、副産物として炭酸ガスが生まれます(王冠がしてあるので、炭酸ガスは外に逃げない)。(発泡性ワインの誕生)

砂糖を全部食べつくした酵母は滓となって残ります(早い話が酵母の死骸)が、これはとても魅力的な香を持っているので、何年もこの滓と一緒に寝かして置く。少しでもワインとこの滓が触れる量が多くなるように、瓶は寝かして、時々瓶を回します(今は機械でやる)。

飲んだ時、滓が口に入るのは嫌なので、これを取り除くために、瓶を回すだけではなく、日数をかけて徐々に真っ逆さまなポジションにし、滓を瓶の口の方へ集めます。


滓が集まった部分を一瞬、-20度以下の溶液に漬けて凍らし、王冠を開けると、ワインの気圧により(6気圧前後)滓を含んだ凍った部分が外に飛び出し、透明なワインだけが瓶内に残るのです。

でも、量が減ってしまった!そこに、同じワインを入れれば、ドライなスプマンテ。ちょっとシロップを加えたスプマンテを加えたら、残糖分のあるスプマンテの出来上がり~~!

今度はコルク栓をしますが、コルク栓の太さを圧縮して入れるので、開けた時にはキノコ型になります。コルク栓が飛びだす危険を防ぐために、針金をかぶせます。

ちなみにスプマンテと言う言葉はスプーマ(泡)と言う言葉から来ています。

イタリア好きの皆様、、、ぜひ今年のクリスマスは、シャンパーニュではなく、イタリアのドライなスプマンテと!


サルーテ!

 

イタリアのワイナリーを、覗きにいらっしゃいませんか?

ぜひご相談ください。お待ちしています。

 

陣内秀信教授とアマルフィの友好関係20周年

皆様こんにちは。

2019年も残すところあと僅かとなりましたが、皆様にとって2019年はどのような年だったでしょうか?

アマルフィ海岸に住む日本人として今年は特別な思い出を残してくれるものになりました。「8月31日から9月2日まで行われたビザンツ帝国の新年の祭典 建築史家である陣内秀信教授マジステルの称号授与」については前回のブログでご紹介させていただきましたが、祭典が素晴らしかっただけでなく、今までの日本とアマルフィの間での様々な交流が改めて評価される感極まる祭典となったのです。

イタリア好きの方なら陣内教授の出版されているイタリアの様々な都市構造に関する書籍を読まれたことのある方も多いかと思います。

今年は陣内教授がアマルフィ海岸のフィールド調査を開始されてから20年目の節目の年にあたる事をご存知でしょうか?

20年前から毎夏、法政大学陣内研究室の学生たちとアマルフィ海岸を訪れ、アマルフィ文化歴史センターのコバルト教授やアマルフィについて知らないことはないのではと申し上げても大げさではない歴史家のガルガーノ教授、そしてアマルフィの建築家を目指す若者達も交え一軒一軒扉を叩き、住民の家族構成や歴史についてのインタビューに重点を置きながら住居を実測されるというイタリア人が考え付かないような研究方法で都市を解読されてきました。

地元民から「アマルフィ市民の誰よりも多くの家で歓迎された陣内教授」と愛情たっぷりに表現される陣内教授。日本からの観光客の方とのお喋りで「僕の家は陣内教授に調査されたんだよ。」と自慢する地元民もいらっしゃる程です。

そして陣内教授のご紹介が縁で「美濃市とアマルフィ市手漉き紙の友好関係」が2013年に締結され、同年アマルフィにある中世の造船所アルセナーレ(現羅針盤とアマルフィ海洋公国博物館)を見事に生かして美濃市の職人の方々が美濃和紙を使ったあかりアート展を開催するだけでなく、アマルフィの手漉き紙職人と美濃和紙の手漉き紙職人が地元民の前で実際にデモンストレーションを披露し、違いを体感できる機会、そして提灯づくりのデモンストレーションなども行われこのイベントがきっかけで日本がとても身近に感じられるようになった、と語ってくれる青年たちが今でもいる程大成功のイベントでした。


*提灯作りに見入る地元中学生たち

2014年には、24名からなるアマルフィ訪問団が美濃市を訪れ、産業祭に参加したり、美濃和紙を使った様々な商品を作る方々のもとを訪れ、生で鑑賞する太鼓での歓迎や、ナポリ民謡を日本語でも一緒に歌うなど、訪問団の心が熱くなる1週間を過ごしました。


*美濃市の方々が開いてくださったお別れ会でナポリ民謡を一緒に。

そして、今年の2月には「日本のアマルフィ」と呼ばれている和歌山市雑賀崎でアマルフィのミラノ市長と陣内教授、そして和歌山大学の永瀬准教授とともに景観や土地を生かす観光についてのシンポジウムで講演され、アマルフィの人気レストランSENSIのヘッドシェフ トルモリーノ氏による和歌山の食材を使ったアマルフィ料理を振る舞う食フェアが行われたのですが、日本でもイタリアでも再評価されている「地産地消」を具体化する食事は和歌山の方々にも歓迎され、市長もシェフも大感激でした。


*公民館で行われたシンポジウム


*食フェア開会式で和歌山市雑賀崎の皆様にお礼を述べられるミラノ市長


*リゾットを皆様の前で調理するトルモリーノシェフ

2015年からは、日本とアマルフィの交流をより強固にする、という目的で冬季日本語講座もアマルフィ文化歴史センターが開催してくださっているので、日本との交流をとても大切にしてくださっていることが皆さんにも伝わると思います。

以上のように活発な交流を進めているアマルフィ市ですが、ビザンツ帝国の新年の祭典では、「日出ずる国が語るアマルフィ」とのタイトルで大勢の地元民の前で「アマルフィの歴史地区の面白さと特徴」についてお話しされた陣内教授。「建築家として歴史地区の多くの民家がヴァケーションハウスになってきて、地元民の生活が忘れ去られつつあることについてどう思うか?」など鋭い質問も出てきたインタビューでは、地元民も巻き込んだ意見交換が繰り広げられ、ガルガーノ教授から「文化が忘れ去られると、歴史地区は観光村になってしまう」とのコメントが出た時は会場の熱気がピークに。陣内教授のおかげで、自分たちの町のあり方を再認識する機会を持てた住民は翌日の陣内教授マジステル就任式を心待ちにされたことは皆さんも容易にご想像できるかと思います。


*夕暮れ時の広場で行われた講演会とインタビュー


*アマルフィ市とともに行ってきた活動についてお話しされる陣内教授


*大聖堂上でアマルフィ市民にマジステルお披露目式に登場された陣内教授とソリチェッリ司教

アマルフィ市と日本の文化交流コーディネーターである筆者ですが、数々の感動を共有させてくださった陣内教授には尊敬と感謝の気持ちばかりです。交流の最大の魅力は、日本とアマルフィの皆さんがそれぞれご自身のご活躍を紹介していただける機会があり、相手に理解してもらう事で生まれる感動です。2020年も益々双方がご自身の歴史や文化を披露する機会があり、相互理解が深まる一年になることを願うばかりです。

 

 

赤の宮殿の最新情報!修復工事のため1年間休館

お久しぶりです!しばらく日本に帰国していました。

こちらへ戻ってきたらジェノヴァは毎日毎日、大雨と暴風。特に洗濯物が乾かず困りました… ※こちらは秋は雨季

そして大雨警報が発令された翌日、電話と家のWi-Fiが使用不可能に!ずっと圏外で、ネットが使えず陸の孤島に……。

不安になり、契約している携帯電話の支店へ行くと、店の前にはたくさんの人が集まっていました。

リーグリア州のvodafoneの電波塔が大雨でやられてしまったらしく、6時間ほど電話とネットが使えない状態になりました。

大雨が丸々1ヶ月続いたため、地盤が弱くなっていてあちこちで地滑りが発生していました。恐ろしい…

そんなこんなで、秋は日本で穏やかに過ごしたいなあ〜と、ひしひしと感じました。

ようやく憂鬱な秋は終焉を迎え、冬の到来です。


街はすっかり賑やかなクリスマスムードですが、ひとつ悲しいお知らせが……。

世界遺産に登録されたストラーダ・ヌオーヴァにある、貴族のお屋敷「赤の宮殿」が本日で1年間の休館します。


主に電気系統の修理と、建物の修復を行うためだそうです。

ジェノヴァの観光の有名スポットのひとつなので、しばらく寂しくなります。

美術館の関係者たちから休館の噂は半年くらい前から聞いていましたが、いつからなのか、その期間については未定〜で、とりあえず年内は開いているだろうと皆さん話していました。

しかし今週金曜日に突然市が休館を発表し、3日後の今日で最終日となりました!(急すぎでびっくりしました)

最終日なので、最後に訪問して参りました!人でいっぱいかと思いきや、空いていました。多分みんな休館のことを知らないのだと思います……

今回は私の大好きな二階部分(日本で言う三階)の紹介します。次回、他の階をまとめて紹介したいと思います。


↑ゴージャスな寝室


↑大広間

(第二次世界大戦で被害を受けたため、残念ながら天井のフレスコ画はダメになってしまいましたが、シャンデリアは外して別の場所へ移動していたため無事でした。美しいデザインの床もオリジナル)


↑赤の宮殿から見える、白の宮殿とお庭(お庭が地上階ではなく、二階、三階にあるのが特徴)


↑四季がテーマの四部屋があり、こちらは春の間の天井のフレスコ画。愛の神ヴィーナスと戦いの神マルスが恋に落ちる瞬間が描かれています。

写真ではわかり難いのですが、四方にいる天使たちの脚や腕が飛び出していて(浮き彫りになっている)、目の錯覚を使用した、奥行きと立体感のある天井です。


↑有名なヴァン・ダイクの作品。赤の宮殿の建築をオーダーしたブリンニョレ・サーレ家の主人(左)とその奥様(右)。愛のない政略結婚が多かった時代に珍しく、相思相愛のラブラブ夫婦だったそうです。お

屋敷が完成する前に、奥様は残念ながら早くに亡くなってしまい、旦那様はショックで出家します。2人がこの赤の宮殿に住む事はありませんでした。


↑秋の間の天井。金色のぶどうがたくさん実っています。真ん中下に座る杖を持つ太った人物は、酒の神バッカス。袋から垂らされたワインをごくごくと飲んでいます。


↑冬の間。この部屋は他の部屋と違って、パチンと手を叩くと反響がとても良いのがわかります。(ぜひ試してみて下さいね)

音楽を楽しむために使われていたお部屋だったそうですよ♪


↑崩壊がテーマの廊下。神話の登場人物たちが描かれています。

現在は雨風を凌ぐ為ガラス張りになっていますが、当時は吹きさらしでした。この廊下から、ジェノヴァの旧市街地が間近によく見えます。

●これからの情報

赤の宮殿の開館の情報が入りましたら、いち早く皆さまに報告しますね!

なお、白の宮殿とトゥルシ館は変わらず開館しています!

赤の宮殿のいくつかの重要な作品たちは、白の宮殿に移動して展示される予定です。

白の宮殿の4階部分(今まで公開されていなかった)などのスペースを利用するそうです。乞うご期待!

 

●追記

この度ミラーレスカメラを購入しました!今まで携帯電話のカメラで撮影していたのですが、より美しい写真で、美しいジェノヴァの風景と皆さんに見ていただけるよう、頑張ってカメラの腕を上げていきたいと思います!

更新の頻度も増やして行く予定です!!

これからもよろしくお願いします♪

Nana