

そんなナポリ人だからこそ、豆のブランドにもこだわる。そして、そのこだわりの頂点にあるブランドがKIMBOなのだ。
イタリアには16万件ほどのバールやグランカフェがあるが、ナポリはそのほかの地方のカフェと比べて明らかに違う点がある。

エスプレッソは発明されてから110年以上になるが、エスプレッソの確立とともにエスプレッソマシンも進化している。
現在の主流は抽出ボタンを押せばマシンが最適な温度と圧力を調整し、しっかりと味わいのあるエスプレッソが誰でも簡単に抽出できるようになっている。
しかし、ナポリの殆どのバールで見かけるのはそれとは異なり、大きなレバーが上に向かって突き出しているクラシックなレバー式だ。

エスプレッソには並々ならぬ思いのあるナポリ人だからこそ、バリスタたちもその人でしか再現できない特別な一杯を抽出するためにこのレバー式マシンにこだわりと誇りを持って使っている。
KIMBOの豆には、「プレミアム」という、このレバー式マシンで最良のナポリコーヒーになるように焙煎とブレンドがなされた商品がある。
このブレンドはナポリ人が愛してやまない味わい、コクと苦みのバランス、そして甘みを伴う絶妙な切れと余韻になるよう調整されている。

彼らはこのレバー式マシンの歴史に負けず、この道数十年の人たちばかりだ。
経験値により、彼らの動作には一切の無駄がなく、まるでダンスを踊るかの如く流れるようなたち振る舞いで、すばやくエスプレッソやカフェメニューを作っていく姿は圧巻だ。
エスプレッソの語源には「急行」という意味とともに「あなたのための特別な一杯」という意味がある。
まさに彼ら熟練バリスタの流れは、オーダー後からすばやく流れるような手さばきで、そして決して焦った感じはなく、お客様の手元にお客様好みのエスプレッソを提供し、その意味を体現していると言える。
さらに、美味しいエスプレッソを抽出・提供するため「5つのM」というキーワードを耳にする。
Miscela(豆のブレンド)・Macinare(豆の挽き具合)・Macchina(最良のエスプレッソマシン)・Mano(バリスタの技術)・Manutenzione(適切な維持管理)だ。常に美味しいエスプレッソを提供する最良のバールでは、美味しい豆・良いマシン・技術だけではなく徹底した維持管理が問われる。良いバールに行くとバリスタが常にエスプレッソマシンやバールカウンター(バンコ)の内側を綺麗にしている光景を目にする。ぜひ、バールを訪れた際はその辺りも見てみてもらいたい。
来月へ続く
▼商品の詳しい説明はこちらから
https://www.montebussan.co.jp/foods/kimbo.html