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ヨーロッパ最古のカーニバル プティニャーノ2022年夏開催されました♪

イタリアのカーニバルといえばベネツィアが有名ですが、ヨーロッパで最古のカーニバルの祭典は、ここプーリアのプティニャーノにあります。


プティニャーノのカーニバルが始まったのは1394年!

プティニャーノのカーニバルが始まった理由は、1394年頃、プーリア地方はイスラム勢力に攻められており、大切に守って来た教会にある宝を海沿いのモノーポリから内陸地であるプティニャーノにある教会に移すため、プロチェッショーネ(宗教的な行列)を1394年の12月26日より始めました。プティニャーノの農民たちは、荒れた農地にぶどうの木を植えながらこのプロチェッショーネを見ていましたが、ある時仕事をやめ、プロチェッショーネに並び、踊ったり歌ったりしながらついていったそうです。
これが宗教とともに農民の伝統的な祭典となり、プティニャーノのカーニバルの始まりとなりました。


コロナ禍の影響で、2020年2月のカーニバルを最後に、2021年2月、2022年2月は延期になりました。

2022年は、イタリアの他の地のカーニバルは開催したところもあるので、プティニャーノのカーニバルも状況的には開催できたかもしれませんが、やらなかった大きな利用の一つにパレードに使う大きな模型の制作難度があると言われています。


毎年、一つのテーマがあり、そのテーマにそって、模型職人を中心に、かなりの規模で何ヶ月もかけてその模型を完成させます。

大きなもので、高さ10m 。鉄線で土台を作って、そこに新聞紙を貼り付けてベースを作ります。さらに上から粘土を張って乾燥させて色付け。


しかも電動でパーツが動くような仕組みになっていて、この巨大な模型がパレードで動いている姿は衝撃的です!

冬のカーニバルができなかった今年は、6月24日から7月3日まで、夏のカーニバルを開催しました。

街中に、巨大模型が設置され、週末は歩行者天国になり、さまざまなマーチングバンドが街中を演奏して歩き、音楽バンドやダンスのステージなどもあり、盛り上がりをみせました。


2年半ぶりのカーニバルに、プティニャーノの市民も嬉しそうでしたが、何人かに話を聞いてみると『冬のカーニバルはこの何十倍も盛り上がるんだ!』『来年はなんとかして冬のカーニバルを実行したい』とカーニバル魂に火がついたようでした!

最終日には、フィナーレとしてロバの模型に火を付ける儀式が行われました。炎とともに、新聞紙の破片が次々に飛んでいっている様子は、とても幻想的でした。


2023年冬には、3年ぶりの冬のカーニバルが開催できることを祈ります♪

今回の夏のカーニバルの様子は、YouTubeチャンネル『秋田犬サンゴin ITALY』にアップしております。

こちらから、伝統と迫力のあるカーニバルの様子をご覧ください。👇

https://youtu.be/Seyz8EvKeHg


 

イタリア好き、プーリアと私。

イタリア好き

あれは2018年6月、カラブリア州のとあるトラットリアでの出会いでした。初めてお会いする編集長の松本さんに、カラブリア州の食材を使った日本料理のコースを食べていただきました。笑


”イタリアで働く日本人料理人あるある”ですが、たまたま僕が研修でお世話になったそのトラットリアで、そこのオーナーに日本料理のイベントをやってくれとお願いされた時でした。

あれからちょうど4年。縁があって記事を書かせていただくことになりました。

 

初めまして。江草昌樹と申します。 イタリアでは5年間料理人としていろんな場所で働き、縁あってイタリア人女性と結婚。日本で数年過ごし、2022年からまたプーリア州に戻ってきました。


コロナ禍で、決まっていたイタリアでのシェフとして働く機会を失いましたが、それを機に

『より自由に、いつまでも経験、挑戦する生活』をモットーに活動しています。

今はYouTubeチャンネル『秋田犬サンゴin ITALY』を通しても、イタリアの生活の様子などを発信しています。


https://www.youtube.com/c/AKITAINUSANGO

 

プーリアと私

 

2014年にイタリア料理修行のため渡伊。日本でお世話になった料理の師匠の影響で、北イタリア料理に興味を持ち、2年ほど北イタリアを回って帰ろうと思っていました。

帰る前に一度、南イタリアも見てみたいという欲求が芽生えて、2016年夏からプーリア州のレストランで働き始めました。

北イタリアのイタリア人が言う『南イタリアなんかで働かないほうがいいいよ』という発言は何のその、料理も美味しいし、人もフレンドリーだし、気候もいい。一気にプーリアの魅力に引き込まれました。


飲食業界を離れた今、飲食業でないイタリア人コミュニティに初めて入って、イタリア人のリアルな暮らしがどんな感じなのかやっと徐々に分かってきました。

たとえ、5年以上イタリアに住んでいようと、飲食業界にいたら、24時間料理のことを考えて、休みの日もシェフと料理イベントに行ったりで、イタリア人の普通の暮らしっていうのを体験できていなかったですから。

妻の家族との家での食事では、地元の料理のことを毎回、義祖父母やお義父さんお義母さんに質問の連続です。またお義父さんとオリーブや自然のアスパラガスを収穫したり、お義母さんにカルツォーネの作り方を教えてもらったり。


そして飲食業をしていると絶対にできない、週末にイタリア人の友人たちと食事やイベントに行ったり、犬の散歩途中にいつものバールに行くと、自然といつもの友人たちが集まってきて、そこから新たな友人ができる。

みんなで集まって、会話を楽しんだり、イベントをしたり、踊ったりするのが大好き。人の繋がりの強さが私をプーリア州に引きつけたのかもしれません。


アルベロベッロ、青く輝く海、新鮮な野菜と海鮮物、オレキエッテにワイン。だけではないプーリア。

そんな素敵な州の魅力を伝えられるように、これから投稿していこうと思います。