LA ROSA DEL VIGNETO(ラ ローザ デル ヴィニェート)

今年から始まった、ダイナースクラブ イタリアン レストランウィーク。

初年度から多くのイタリアンレストランが参加していて、今後の展開に期待がもてそう。

さっそくその参加店のひとつでもある、

LA ROSA DEL VIGNETO(ラ ローザ デル ヴィニェート)に行ってきた。

広尾高校の近く、広尾3丁目信号の直ぐヨコにお店はある。

少し注意しなければ通り過ぎてしまいそうな、黒い入り口の扉を開けると、

白を基調として、落ち着いた店内が広がる。

中心には、いつも大きな花器に季節ごとのテーマの花や緑がいけられてる。

店内を流れる包まれるような空気と、シックでありながら、肩肘を張らない雰囲気は、

これから食事をする楽しみに誘ってくれる。

今回はダイナースクラブ イタリアン レストランウィークのコースをいただいた。

その一部を紹介。

アミューズは、スガワラガラスの器に、色とりどりきれいに並べられ、粋な演出に思わずほっこり。



カサゴを中はふんわり外はしっかりと焼き、

ほうれん草とジロール茸、黒米をアサリのスープで煮て、

タジャスカ種のオリーヴオイルでつくったバジルのソースをかける。

上から下まで、全ての食材をいっぺんに口に入れる。

口の中でオーケストラが奏でる演奏のように、それぞれの食材が自己主張しながらも、

決してしすぎない見事なアンサンブルを奏でる。おいしい。



生のポルチーニ茸のリゾットに北海道のタラ白子をのせ、秋トリュフをはらり。

愛し合うふたりが、別れを惜しみながら濃厚なキスをしている時のように、

何度も何度も押し寄せる気持ちの高ぶり。あーこのお皿がいつまでも続けばいいのに。。



最後は蝦夷シカ。

ハーブを巻いてマリネした鹿肉は、その存在以上のうま味を引き出し、

口に入れた瞬間に、複雑に広がる味と、噛み締めるごとに深くなる肉の味。

見事だ。

ソテーされたラディッキョの苦みは、鹿肉を引き立てる。

もう一度食べたい。



小柄で温和な顔立ちの後藤シェフのつくる料理は、繊細で、優しい味わい。

いつでも季節を意識して、その素材と向き合い、イメージを膨らませ展開していく。

丁寧に調理された料理は、どれも舌とここをを満たしてくれる。

ごちそうさまでした。

 

過去の『イタリア好き』でイベントの模様↓

La Festa del ITALIAZUKI ~ピエモンテの食彩~ 報告