お料理説明・背景
お料理は見た目が華やかであれば、食欲を益々そそられます。スモークサーモンのチーズケーキは、お誕生日会やパーティのアンティパストに出すには最適な1皿です。
そんな1品を紹介してくれたのは、イタリアの緑のハートと言われるウンブリア州に約40年在住のフランチェスカです。フランチェスカはシチリアのパレルモ出身ですが、彼女のマンマがウンブリア州の出身ということもあって、子供の時からウンブリア州には毎年ヴァカンスに来ていました。そこで今のご主人と知り合いご家庭をウンブリア州で築いて40年。
「スモークサーモンのチーズケーキはシチリアのレシピなの?」と聞くと、「このお料理はね、実はウンブリアのペルージャのレストランで食べてね、すごくおいしかったものだから、自分で作ってみたのよ。でも自己流にアレンジはしてるのよ」と返事が返って来ました。彼女はペルージャの病院で働く看護婦さんでありながら、料理の腕前は一流シェフ並みで友達の誕生会など料理を作る機会があれば、毎度その腕前を披露してくれます。
今回材料に使われているスモークサーモンは、イタリアでは現在どこのスーパーでも真空パックにされ販売されています。それらは輸入物でノルウェーやスコットランド産のものが主流です。 というわけで、イタリアでは手軽にお料理できる食材の一つとなっています。 サラダの上に乗せていただくのもおいしいですし、パスタならクリームソースと西洋パセリを細かく刻んで絡めて手早く作ることができます。
近年では、ウンブリア州のような内陸地でも、生魚(サーモンやマグロ)も食べるようになり、お魚屋さんで簡単に手に入るようになりました。生サーモンは近年流行のお寿司のネタであったり、タルタルサーモン(細かく角切りにしたものにお塩を少々、レモン汁少々、エルヴァチポッリーナ、オリーブオイルで混ぜ合わせたもの。それらをスタンプに入れ取り出すと見栄えが良いです)もレストランのメニューでよく見かけるようになりました。
今回は少し手の込んだスモークサーモンのチーズケーキをご紹介しましたが、手順に沿っていただくと思ったより簡単にできる1品です。どうぞ、みなさまお試しあれ!
20代前半にヨーロッパを旅行中にイタリアに一番魅了される。数度目のイタリア旅行でウンブリア州にある陶器村デルータを訪れた際、マヨルカ焼きの絵付師になりたいと感じ、1年後の95年に渡伊。ロマーノ・ラニエリ師に師事しながらフリーの絵付け師として活動。現在はアーティスト活動しながら、長年のイタリア在住の経験を生かし企業通訳を始め個人旅行の通訳や旅のコーディネーターとしても活動中。ロコタビ(YUKO):https://locotabi.jp/loco/yukospagliccia。
作り方
下ごしらえ
- 直径6cmの型(スタンプ)にグラシンカップを敷き込んでおく。(写真a 参照)
- 水の中でゼラチンを入れふやかしておく。(写真b 参照)
作り方
- ミキサーでクラッカーを細かく砕く。(写真c 参照
- バターを溶かす。(写真d 参照)
- 砕いたクラッカーにフェンネルシード、溶かしたバターを加えよくかき混ぜる。(写真e,f 参照)
- 型に(3)を敷き詰め、冷蔵庫でしばらく寝かす。(写真g 参照)
- ボールにクリームチーズとヨーグルト、細かく切った半量のスモークサーモンを入れてミキサーでよく混ぜる。(写真h 参照)
- 人肌程度に温めた牛乳の中に柔らかくなったゼラチンを入れしっかりと溶かす。(写真i 参照)
- (5)に(6)を少しずつ加えながら、よくかき混ぜる。(写真j,k 参照)
- 冷蔵庫で冷やしておいた型を出して(7)を入れ、再び冷蔵庫で1時間ほど冷やし固める。(写真l 参照)
- 固まったら最後に飾り付けをする。残り半分のサーモンを適度に切り上に乗せ、レモンの薄切りとフェンネルシード(分量外)少々も添えて仕上げる。