Cantucci トスカーナで愛されるプラート生まれの伝統菓子&フィレンツェおすすめ4店
(お詫びと訂正)『イタリア好き』vol.63「おいしいイタリア郷土菓子」特集 p25でご紹介した店「Il Cantuccio di San Lorenzo」と「Il Cantuccio Biscotti di Leonardo」の店舗および商品画像の組み合わせに誤りがございました。読者の皆さまにはご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳ございませんでした。こちらに正しい情報を掲載させていただきます。(イタリア好き編集部)
ガリガリ、ボリボリ……。「硬いなぁ」と思いながらも、つい手が伸びてしまうビスコッティ。トスカーナ州では、ビスコッティを食べるときのこの音が、まるで歌声のようであることから、「小さな歌」を意味するCantocci(カントッチ)が変化してCantucci(カントゥッチ)と呼ばれるようになったのだとか。
19世紀後半、プラートの菓子職人がビスコッティをアレンジしてホールアーモンドを入れたものが、現在のカントゥッチの祖といわれている。カントゥッチのお供といえばカフェが定番だが、トスカーナ特産の甘口ワイン「ヴィン・サント」に浸して食べるのが現地の伝統。
フィレンツェ周辺にはカントゥッチの店がたくさんあり、生地や具材、食感などにそれぞれの店の個性が表れている。今回は地元の人がおすすめする店を巡って食べ比べをしてみた。あなたの好みはどれかな?
1858年にプラートのパン職人アントニオ・マッテイが設立したビスコッティ工房が起源の老舗店。19世紀後半のイタリア王国内初の博覧会やパリ万博での受賞歴を持つ。フィレンツェ店の2階にある「ムゼオ・ボッテガ」では、創業時から現在に至るまでの貴重な道具や資料が展示してあり、試食も楽しめる。店のしつらえやパッケージの象徴的なブルーは、サヴォイア家への敬意を表現しているのだそう。
〈カントゥッチ食べ比べ(右画像)〉
左)小麦粉、卵、砂糖、アーモンド、松の実だけで作られる伝統的なタイプ。軽めの生地とアーモンドの香ばしさがいい。
右)ヴィンサントのアイシングがけ。独特の甘い香りと味わいが個性的。
Biscottificio Antonio Mattei
Via Porta Rossa, 76/r, 50123 Firenze FI
https://www.antoniomattei.it/
フィレンツェ中心部サン・ロレンツォ地区にある工房&ショップ。1950年代から続くフィレンツェのパン屋マリーニ家で受け継がれてきたレシピを元に、厳選された高品質の食材のみを使用している。店先ではカントゥッチ作りをする職人の丁寧な手仕事を見ることができる。
〈カントゥッチ食べ比べ(右画像)〉
左)しっとりとした生地と、カリカリのアーモンドの食感が楽しいプレーンタイプ。
右)チョコとオレンジの組み合わせ。ぼろっとした素朴な生地と具材の風味に、どこか懐かしさを感じる。
Il Cantuccio di San Lorenzo
Via Faenza 23 rosso, 50123 Firenze FI
https://www.ilcantucciodisanlorenzo.it/
1920年からトスカーナのミリアーナ村でパン屋を営んでいたレオナルド・サンティが開いた店。フィレンツェの店は温かな雰囲気で、先代のオリジナルレシピを尊重しながら、新たな材料を組み合わせたアイディア溢れる品が並び、量り売りもしている。地元でもおいしいと評判。ニューヨークにも進出している。
〈カントゥッチ食べ比べ(右画像)〉
左)ずっしりとした生地に、プルーン、イチジク、チョコなどの具材がゴロゴロ。フルーツの豊かな香りと濃厚な味わいで食べ応え満点。
右)プレーンタイプはサクッとした食感。シンプルで上品な味わい。
Il Cantuccio Biscotti di Leonardo
Via Nazionale 121/R,50123 Firenze FI
https://ilcantuccionyc.com/
1960年から3世代にわたって続くパンとお菓子の店。現在はサンタンブロージョ地区に店があり、香ばしい香りが通りに漂っている。伝統を大切にしつつ革新的なアプローチを試みて、その味を広めている。洗練されたパッケージも素敵なので、ギフトなどにもおすすめ。
〈カントゥッチ食べ比べ(右画像)〉
左)アルケルメスとダークチョコの組み合わせ。ぼろっとした食感で、ほんのり薬草の香りにチョコの苦味が利いている。
右)チョコとオレンジ入り。パネットーネのような華やかな印象。
Leonardo Firenze 1960
Via dei Macci, 65 R, 50122 Firenze FI
https://leonardofirenze.it/
トスカーナ、フィレンツェに行ったら、ぜひ訪ねてみてくださいね!
写真:藤原亮子(フィレンツェ) 文:宮丸明香


フィレンツェ周辺にはカントゥッチの店がたくさんあり、生地や具材、食感などにそれぞれの店の個性が表れている。今回は地元の人がおすすめする店を巡って食べ比べをしてみた。あなたの好みはどれかな?
Biscottificio Antonio Mattei ビスコッティフィーチョ・アントニオ・マッテイ


左)小麦粉、卵、砂糖、アーモンド、松の実だけで作られる伝統的なタイプ。軽めの生地とアーモンドの香ばしさがいい。
右)ヴィンサントのアイシングがけ。独特の甘い香りと味わいが個性的。
https://www.antoniomattei.it/
Il Cantuccio di San Lorenzo イル・カントゥッチオ・ディ・サン・ロレンツォ
フィレンツェ中心部サン・ロレンツォ地区にある工房&ショップ。1950年代から続くフィレンツェのパン屋マリーニ家で受け継がれてきたレシピを元に、厳選された高品質の食材のみを使用している。店先ではカントゥッチ作りをする職人の丁寧な手仕事を見ることができる。
左)しっとりとした生地と、カリカリのアーモンドの食感が楽しいプレーンタイプ。
右)チョコとオレンジの組み合わせ。ぼろっとした素朴な生地と具材の風味に、どこか懐かしさを感じる。
https://www.ilcantucciodisanlorenzo.it/
Il Cantuccio Biscotti di Leonardo イル・カントゥッチョ・ビスコッティ・ディ・レオナルド


左)ずっしりとした生地に、プルーン、イチジク、チョコなどの具材がゴロゴロ。フルーツの豊かな香りと濃厚な味わいで食べ応え満点。
右)プレーンタイプはサクッとした食感。シンプルで上品な味わい。
https://ilcantuccionyc.com/
Leonardo Firenze 1960 レオナルド・フィレンツェ


左)アルケルメスとダークチョコの組み合わせ。ぼろっとした食感で、ほんのり薬草の香りにチョコの苦味が利いている。
右)チョコとオレンジ入り。パネットーネのような華やかな印象。
https://leonardofirenze.it/
トスカーナ、フィレンツェに行ったら、ぜひ訪ねてみてくださいね!
写真:藤原亮子(フィレンツェ) 文:宮丸明香













































