マンマの紹介
- エマヌエラ・ロンジェッティ(Emanuela Longetti) さん
- ウンブリア州ペルージャ県ベットーナ市在住
- 【得意料理】レパートリーが広くて何のお料理も作りこなしてしまうスーパーマンマですが、イチゴのタルトやカスターニョーレ(カーニバルの時のウンブリアの揚げ菓子)などスイーツ系も得意。
お料理説明・背景
緑のハートと呼ばれるウンブリア州のより東側、マルケ州とラツィオ州との州境にノルチャ市があります。標高600m程で、かつて他市との交易も難しかったことから住民は自給自足の知恵を培っていったと言います。
元々養豚はイタリア全土で行われていましたが、ノルチャは地理的条件から豚肉加工をすることで保存し貯蓄をしていました。その結果、サラミや生ハムといった産物を生み出した土地です。
イタリア語でノルチーノと言うと、ノルチャのという意味がある一方で、肉屋と言った意味もあります。それは、その地方に豚を屠殺し解体したり加工品にしたりする作業に携わる人が多かったことからくるようで、ノルチーナのパスタというのは、正にその豚肉加工品の代表サルシッチャ(ソーセージ)が主役となったパスタです。
さらにノルチャは世界三大珍味の一つとされるトリュフの産地でもあり、仕上げにトリュフを削って加えるトリュフ付きバージョンもあり、今回はそのトリュフ付きバージョンをエマヌエラが作ってくれました。
ちなみに、ウンブリア州の子供たちもみんな大好きなノルチーナは生クリームを使うのですが、かつては羊のミルクから作るリコッタチーズで和えていたのが始まりだそうですよ。
今回はご家族不在の中お邪魔したのですが、エマヌエラには大学生の息子さん二人とご主人の4人家族です。隣接したお隣にお母様が住んでいます。犬のラッキーと猫のミアも大切な家族、そして鶏も現在9羽います。敷地内には広大な畑も所有していて、2年前までは、他界されたお父様が畑の事を担っていましたが、今ではお母様とエマヌエラが中心となって畑を管理しています。けれどもこれがなかなか大変で、伺った日も午前中はトマトの苗を植えたりしていたそうです。
この日はお料理が終わった後で、畑でファーヴェ(生でも食べられるイタリアのソラマメ)やサニーレタス、レモンを収穫してお土産に持たせてくれました。今までも巨大なカリフラワーや巨大なニンニク、ウイキョウなど収穫したばかりの畑の恵み、無農薬野菜の恩恵に何度もあずからせていただいています。お料理が得意なエマヌエラは、ピッツァやお菓子類などレパートリーも多く何を紹介して貰おうか悩んだのですが、今回は特にウンブリア州を代表する人気メニューでしかもシンプル、故に親しまれ易いメニューを選んでいただきました。
イタリア在住30年。かつて旅行業界に憧れ東京の旅行会社に就職した後イタリアの魅力にとりつかれて渡伊。イタリアでも添乗業務・通訳ガイド・通訳を本業としながら今年20歳の長男誕生と共に専業主婦に一変。ペルージャ・ローマ・フィレンツェ郊外と暮らした後、2009年よりウンブリア州アッシジ市民。今までの経験や料理好きを生かしつつ、イタリアに暮らす日本人として何ができるかを未だ模索中。
インスタでは主に愛猫と普段の生活からの投稿https://www.instagram.com/kiuchi703/ また、雑記ブログの中でイタリアライフもたまに発信しています。 ケ・サラ〜サラ〜の日々♪ブログhttps://nandemocho.com
作り方
下ごしらえ
- サルシッチャは中身を取り出しておく(腸詰の外側の皮を取り外す)。
- パルミジャーノ・レッジャーノ又はペコリーノを削っておく。
- パスタをゆでるためのお湯を用意して沸かしておく。理想はパスタ100gに対して1Lの水&塩10g(分量外)。
作り方
- フライパンに少量のオリーヴオイルをひき、薄切りにしたタマネギを加える。(写真a 参照)
- サルシッチャをほぐしながらフライパンに入れて中火で炒める。(写真b 参照)
- サルシッチャに火が通りタマネギがしんなりするまで、焦げないように時々水を加えながらよく炒めて塩胡椒で味を整える。(写真c参照)
- その間にパスタをゆで始める。(写真d 参照)
- しっかり炒められたら一旦火を止めて生クリームを入れる。よくかき回して再び弱火で火をつける。(写真e 参照)
- アルデンテにゆで上がったパスタを5に加えよく混ぜる。ゆで汁を少し加えて混ぜるとよりクリーミーになる。(写真f 参照)
- 好みでチーズを加えて混ぜ、お皿に盛り付ける。(写真g 参照)
- トリュフ付きバージョンの時にはお皿に盛られたパスタの上からトリュフを削る。(写真h 参照)