[アブルッツォ]SDGs新しい海辺の過ごし方 海岸線が全長42mのサイクリングロードに
アブルッツォ州南部の海岸線は“トラボッキの海岸(Costa dei Trabocchi)”と呼ばれ、整然とパラソルの並ぶ北部のビーチとは対照的に、伝統的な漁の仕掛け小屋“トラボッキ”や自然保護区域などが残る、変化に富んだ風光明媚なエリアだ。
このアドリア海の海岸沿いに、全長約42kmのサイクリングロードが誕生する。
かつての鉄道跡地の活用で、まだ全面開通には時間を要するが、既に休日を中心に海辺を散策したりサイクリングを楽しんだりと、思いおもいに過ごす人たちで賑わっている。
観光資源として注目が高まると同時に、環境課題について考える絶好の機会を得たとも言える。サイクリングロードを通る町の一つ、サン・ヴィート・キエティーノは、海の環境を守るために州内でもいち早く「使い捨てプラスチックゼロ」を目標に掲げた。
何より、海が新たな形で地域に開放され、自転車で過ごすという楽しみ方が加わったことは、身近な自然資源の価値を再認識する前向きな一歩になるだろう。