マンマの紹介
- ファビオラ・ベッリア(Fabiola Bellia)さんとレナータ・シンデレール(Renata Schindler)さん
- ヴェネト州ヴェネツィア在住
- 【得意料理】リゾット、ラデイッキョを使った料理
お料理説明・背景
知り合って7年、8年? そんなことすらすっかり関係ないくらい昔から一緒に暮らしてきたような仲良しの二人が、旬の食材を使ったヴェネトらしい料理を紹介してくれた。
取材は2019年2月。ベッリアさん一家は、27種ものラディッキオを生産している農家。特産のラディッキオ・タルティーヴォは、ほろ苦くて甘い最高の味わいと、評判がいい。
ほとんど毎日、毎食と働き盛りのご主人と二人の息子に、95歳のおじいさん(2020年に2月に他界)の男4人、それに加えて仕事仲間や友人もよくやって来るから、テーブルはいつも大人数仕様でスタンバイされていて、いつでも賑やかな食卓を彩っているのが、ファビオラさん(写真右)の料理だ。
そんなファビオラさんには、強い味方のレナータさん(写真左)がいる。知り合って、すぐに意気統合して今では仲のよい姉妹みたいなんだとか。大勢が集まるときにはいつも二人で料理をするし、新しいレシピができたらお互いに教え合ったり、試食したり。この日も取材があると聞いてレナータさん夫婦が手伝いに来ていた。そして手際よく手分けしてリゾットはファビオラさん、甲イカの墨煮はレナータさんと、会話を弾ませながらとても楽しそうに調理を始めた。
甲イカの墨煮には、新鮮なイカがいちばん大事と、レナータさんが買ってきたばかりの地元産のイカをテキパキとさばいて、作ってくれた。そして、この料理に合わせるのがやはり地元産の白ポレンタ。白ポレンタに甲イカの墨煮を混ぜながら食べるのが地元流らしい。おじいさんも、お父さんも息子もみんなそうやっておいしそうに食べていた。見栄えはしなくてうまいのがイタリア家庭料理(笑)。
ラディッキオ・タルティーヴォのリゾットはファビオラさんの得意料理の一つ。ヴェネトのヴィアローネ・ナーノ米が薄紫色に染まり、美しいリゾットに。それにオリジナルレシピの2種類のアンティパスト、ラディキョ・タルティーヴォのマルメラータをかけたジェラートと、ちょっと贅沢なラディキョ・タルティーヴォ三昧の食卓になった。
農家のベッリア家の食卓にいつもあるのは旬の野菜。だから同じ野菜でも食べ飽きないようにレシピはいくつもあるとファビオラさん。いつもメニュー開発に余念がないのだ。
家族の元気の源は、笑顔の絶えない食卓に載るマンマたちの料理なのだ。
文:イタリア好き編集長 マッシモ 写真:遠藤素子
生きいきと、着実に。
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材料
甲イカの墨煮ヴェネツィア風 (8人分)
・甲イカ | 2.5kg | |
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・イカ墨 | 30~40g | |
・タマネギ | 1個 | |
・イタリアンパセリ | 適量 | |
・トマトペースト | 大1 | |
・塩 | 適量 | |
・コショウ | 適量 | |
・白ワイン | 1カップ | |
・オリーヴオイル | 適量 |
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作り方
下ごしらえ
- イカは、吸盤、内臓、骨などを取り掃除しておく。イカ墨は袋を潰して墨を取り出しておく。