登山 (グラン・パラディーゾ:4061m)
イタリア山岳会のメンバーである私。
昨年は、コロナ禍のせいで、山岳会の夏の恒例の登山は中止になってしまったけど、今年は、アオスタ州の名峰であるグラン・パラディーゾを登ることに。
イタリアには、マッターホルンや、モンブラン、モンテロッサと言う4000m級の名峰が多々あるけれど、そのすべては、フランスやスイスと山頂を分け合っている。
このグラン・パラディーゾは、イタリア領土内に全てが位置している山の中では、イタリアの最高峰になる。標高4061m。
前日に、サヴァレンシュ渓谷の標高1960mのポントゥから2時間弱歩いて、標高2735mの山小屋ヴィットリオ・エマヌエーレIIに到着。8月の週末で、ハイカーや、明日グラン・パラディーゾ山頂を目指す登山客で大賑わい。
イタリアの山小屋の夕食はリッチだ。スイスやフランスの比ではない。プリモは、ラザニアかミネストローネ、メインは牛肉の煮込みとポレンタ、デザートはプリンか、ピーチのシロップ漬け、あるいは地元の飛び切り美味しいチーズ。もちろんワインやビールを飲みながら。
明日の朝の起床は3時半! 早々とベッドに向かう(熟睡できないのは覚悟のうえで)。部屋は4人部屋。
うつらうつらしながら、朝(夜中?)を迎える。窓を開けると、小雨! でも一人としてめげるメンバーはいない。皆、気合が入っている。雨が上がるのを待って4時40分出発。山岳ガイドも含め総勢27名の集団。ヘッドライトを点け、真っ暗な山道を登っていく。1時間ほど登っただろうか、、、氷河に到着。ここで、4~5人のグループに分かれる。私のグループは、私を含めて4名。頼りになるチーフのローディ、若くはないけど(笑)グラン・パラディーゾにすでに4回登った強者フランコ、そして我伴侶。アイゼン、ハーネス、ロープ、ヘルメットを身につける。ロープで繋がっていれば、誰かがクレパスに落ちたとしても、残ったメンバーで、落ちた人を引き上げることができるから。一番頼りないのは私だけど、体重も軽いし、落ちても皆が引き上げてくれるだろうから不安はない。黙々と氷河を登り始める。地球の温暖化のせいで、あちこちにクレパスが待ち受けている。深さがどのくらいあるかはわからないし、隠れていて見えないクレパスもあるので、十分注意が必要だ。
小雨は止んだけど、空はどんより曇っている。4000m地点手前のちょっと平らなところに到着。背負ってきた熱いお茶を飲み、暖まる。山頂が私たちを見下ろしている。少し息切れはしてるものの、腰痛にも襲われず、順調に登ってきた。私のいでたちは、ユニクロのヒートテックウルトラウォームの上下、厚手の登山ズボン、上半身は、もう一枚ヒートテック、ライトダウンを2枚重ね着、そして、ゴアテックス。ミントも2枚重ねてガード。まっすぐ立っていられないほどの強風だが、おかげで寒さは感じない(そりゃこれだけ登って来たんだし。。。)
最後の登りが待ち受けている。だんだん息が苦しくなり、引きずられるように登る。苦しい。。。止まりたい。。。でも山頂は、目前。
9時40分。。。。山頂に建つマリア像を見ることができた。思わず胸がいっぱいになる。実は、誰にも言わなかったけど、この登頂は、今難病と闘っている友人に捧げるつもりだった。
”貴女が頑張ってるから、私も頑張ってここまで登って来たのよ。絶対回復しなくちゃだめよ!”
後続グループが待っているので、山頂でゆっくり写真を撮っている時間はない。それに寒さと強風で止まってはいられない。
氷河を降り始める。登るより、凍っている氷河を降りるのは、細心の注意が必要だし、若干気温も上がってるので、氷河が緩み始めている。クレパスのところは、ジャンプして乗り越えなくてはいけないから、それも大変。重装備の上、アイゼンを履いてジャンプしなくちゃいけないのだから。
満足感に浸りながら、山小屋の前の4段の石の階段を仲間たちとしゃべりながら降りてた私。。。最後の一段の階段で、、、、それも日曜のランチ時間、、、、50人以上の人が、グラン・パラディーゾの登頂を果たして降りてきた私たちを羨望のまなざしで見ている、、、、その前で、、、、なんと、なんと私は最後の階段で転倒!!!
仲間には笑われるし、、、、幸い、ちょっとアザになったくらいだったけど。
山小屋で、軽食を取り、昨日の朝、登ってきた登山道とパーキングのあるポントゥまで降りる。
私にとっては、モンテローザ(4559m)、カストレ(4228m)に続く3つ目の4000級の山。
さて、来年はどこに行こうかなぁ~?
昨年は、コロナ禍のせいで、山岳会の夏の恒例の登山は中止になってしまったけど、今年は、アオスタ州の名峰であるグラン・パラディーゾを登ることに。
イタリアには、マッターホルンや、モンブラン、モンテロッサと言う4000m級の名峰が多々あるけれど、そのすべては、フランスやスイスと山頂を分け合っている。
このグラン・パラディーゾは、イタリア領土内に全てが位置している山の中では、イタリアの最高峰になる。標高4061m。
前日に、サヴァレンシュ渓谷の標高1960mのポントゥから2時間弱歩いて、標高2735mの山小屋ヴィットリオ・エマヌエーレIIに到着。8月の週末で、ハイカーや、明日グラン・パラディーゾ山頂を目指す登山客で大賑わい。
イタリアの山小屋の夕食はリッチだ。スイスやフランスの比ではない。プリモは、ラザニアかミネストローネ、メインは牛肉の煮込みとポレンタ、デザートはプリンか、ピーチのシロップ漬け、あるいは地元の飛び切り美味しいチーズ。もちろんワインやビールを飲みながら。
明日の朝の起床は3時半! 早々とベッドに向かう(熟睡できないのは覚悟のうえで)。部屋は4人部屋。
うつらうつらしながら、朝(夜中?)を迎える。窓を開けると、小雨! でも一人としてめげるメンバーはいない。皆、気合が入っている。雨が上がるのを待って4時40分出発。山岳ガイドも含め総勢27名の集団。ヘッドライトを点け、真っ暗な山道を登っていく。1時間ほど登っただろうか、、、氷河に到着。ここで、4~5人のグループに分かれる。私のグループは、私を含めて4名。頼りになるチーフのローディ、若くはないけど(笑)グラン・パラディーゾにすでに4回登った強者フランコ、そして我伴侶。アイゼン、ハーネス、ロープ、ヘルメットを身につける。ロープで繋がっていれば、誰かがクレパスに落ちたとしても、残ったメンバーで、落ちた人を引き上げることができるから。一番頼りないのは私だけど、体重も軽いし、落ちても皆が引き上げてくれるだろうから不安はない。黙々と氷河を登り始める。地球の温暖化のせいで、あちこちにクレパスが待ち受けている。深さがどのくらいあるかはわからないし、隠れていて見えないクレパスもあるので、十分注意が必要だ。
小雨は止んだけど、空はどんより曇っている。4000m地点手前のちょっと平らなところに到着。背負ってきた熱いお茶を飲み、暖まる。山頂が私たちを見下ろしている。少し息切れはしてるものの、腰痛にも襲われず、順調に登ってきた。私のいでたちは、ユニクロのヒートテックウルトラウォームの上下、厚手の登山ズボン、上半身は、もう一枚ヒートテック、ライトダウンを2枚重ね着、そして、ゴアテックス。ミントも2枚重ねてガード。まっすぐ立っていられないほどの強風だが、おかげで寒さは感じない(そりゃこれだけ登って来たんだし。。。)
最後の登りが待ち受けている。だんだん息が苦しくなり、引きずられるように登る。苦しい。。。止まりたい。。。でも山頂は、目前。
グラン・パラディーゾの山頂は狭く、最後60mは岩壁に鉄の梯子とステップがあり、それをアイゼンを着けたままでよじ登る。前のグループがもたもたしているので、強風が吹く中、メンバーと身体を寄せ合い、暖を取りながら、岩壁で待機。風に飛ばされそうだ。息切れしていた私だけど、この鉄の梯子やステップは得意! でもロープで補佐をしないと落下の危険性があるので、皆で助け合って登らなければいけない。
9時40分。。。。山頂に建つマリア像を見ることができた。思わず胸がいっぱいになる。実は、誰にも言わなかったけど、この登頂は、今難病と闘っている友人に捧げるつもりだった。
”貴女が頑張ってるから、私も頑張ってここまで登って来たのよ。絶対回復しなくちゃだめよ!”
後続グループが待っているので、山頂でゆっくり写真を撮っている時間はない。それに寒さと強風で止まってはいられない。
氷河を降り始める。登るより、凍っている氷河を降りるのは、細心の注意が必要だし、若干気温も上がってるので、氷河が緩み始めている。クレパスのところは、ジャンプして乗り越えなくてはいけないから、それも大変。重装備の上、アイゼンを履いてジャンプしなくちゃいけないのだから。
満足感に浸りながら、山小屋の前の4段の石の階段を仲間たちとしゃべりながら降りてた私。。。最後の一段の階段で、、、、それも日曜のランチ時間、、、、50人以上の人が、グラン・パラディーゾの登頂を果たして降りてきた私たちを羨望のまなざしで見ている、、、、その前で、、、、なんと、なんと私は最後の階段で転倒!!!
仲間には笑われるし、、、、幸い、ちょっとアザになったくらいだったけど。
山小屋で、軽食を取り、昨日の朝、登ってきた登山道とパーキングのあるポントゥまで降りる。
私にとっては、モンテローザ(4559m)、カストレ(4228m)に続く3つ目の4000級の山。
さて、来年はどこに行こうかなぁ~?