5代続く製粉所の誇り ガスパリ製粉所 前半
イタリア好きの皆さん大変ご無沙汰しております。
日を追うごとに本格的な春が近づいてきているモデナです。
2月中旬から我が家の葡萄畑も剪定作業が始まり、人間は行動が制限されても、自然はどんどん動いています。
なんだか、外に出かけるのも憚られるご時世。出かけるのは子供達の学校の送り迎えと、日々の買い物か近所の散歩ですが、広大な畑に囲まれた田舎家ですから庭仕事に、葡萄仕事、バルサミコ酢の醸造と養蜂箱の手入れなどなどやることは山ほど。
特に春の始まりは忙しい。
買い物は地元の生産者さんのところへ直接買い物に行くこともしばしば。特に主食のパンや、パスタは手作りする事が多いので、いつもの製粉場に粉を買いに行くと、真新しい大きな石臼が稼働しているではないですか!
お話を聞きたいとお願いをしたら、日曜日の朝いらっしゃいと奥様フェルディナンダさん。お言葉に甘えてお邪魔することにしました。
エミリア・ロマーニャ州はイタリアの中でも小麦の大生産。
なんといってもパダーナ平原と言う日本で言えば関東平野のような大きな平原と、イタリア最大のポー川のおかげで、イタリアのみならず、ヨーロッパの中でも有数の農産地域です。私が住むモデナも例外ではありません。
モデナ住むようになり、数年過ぎた頃(かれこれ10年前)家の前の小麦畑を見ながら、製粉場で挽きたての粉買えないかな?と思ったのが、今回ご紹介するMorino Gaspari ガスパリ製粉場との出会いでした。
販売所の扉を開けてびっくり、日曜日の朝9時というのに、製粉所のメンバーが勢揃い。奥様フェルナンダさんが販売を切り盛りし、旦那さんや2人の息子さんたちが製粉部門を担当する5代続く家族経営の製粉所。
ガスパリ製粉所 Molino GASPARI
こちらは奥さんが販売を切り盛りし、旦那さんや2人の息子さんたちが製粉部門を担当しています。
5代続く家族経営の製粉場。地元モデナ、ボローニャ、フェララーの3県から採れる小麦を挽いています。添加物、保存料を一切使用しないというのがこちらのポリシー。
挽きたてを販売しています。
2019年より耐震工事を始めるにあたり、大きな大きな石臼を導入し、販売所を新設。先日リニューアルオープンをされたそうです。この石臼、とても大きなもので、従来の石臼と比べ、小麦との接触面積が広いため挽いている間に小麦がの温度が上がりにくいという利点があります。コンピュータ管理システムが入っている世界初!の巨大石臼だとか!
コロナ禍で
コロナ禍ではスーパーマーケットの小麦粉の棚が空っぽにというニュースが流れたのを記憶していらっしゃる方も多いと思います。
大元の製粉場はさぞかし儲かったのでは?と思ってしまいますが、現実はそうではありませんでした。
なぜなら、ガスパリ製粉所のような家族経営の小さなところは、ほとんどの顧客はパン屋、ピザ屋、レストラン、小売店などに卸していることがほとんどで、スーパーで扱っている大手製粉会社の小麦粉とは卸すルートが違うのだそうです。
ロックダウン中の飲食店の営業禁止や、観光客の断絶。年間16〜17万人の観光客が来る観光立国イタリアですから、売り上げに影響がないわけがない。
年間小売部門を強化したことで随分と助かったとのことですが、厳しい状況は続いています。
実際の製粉作業の様子は後半に続きます。ガスパリ製粉所のサイトはこちらから
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https://www.molinogaspari.it/
【お知らせ】
私たち夫婦が作っているバルサミコ酢を14年目にして、初めて日本に売り出すことにいたしました。伊勢丹 新宿店 da Roma店頭での販売とオンラインショップでの販売がございます。ぜひ覗いてみてください。
取材をさせていただいたガルパリ製粉所の動画を作りましたので、ぜひ合わせてご覧ください。
私たち夫婦が作っているバルサミコ酢を14年目にして、初めて日本に売り出すことにいたしました。伊勢丹 新宿店に入っているda Roma店頭にて販売しています。オンラインショップでの扱いもございますのでご利用ください。
私たち夫婦が作るバルサミコ酢造りのサイトはこちらから
伝統的な製法で作られる、魅惑のバルサミコ酢の世界https://miamodena.it/