
お料理説明・背景
南イタリア各地に伝わるTiella(ティエッラ・オーブン焼き用の耐熱容器)を使ったお料理の数々。このTiella(ティエッラ)、コセンツァ県コセンツァ市では特別にコセンツァ弁でTijeddra(ティエッドゥラ)と呼びます。 かつては陶器製しかありませんでしたが、現在は下がカリッと焼きあがるステンレス製も使われています。
オーブンにお任せの手軽さと、どーんとテーブル中央に出せる豪快な一品で各家庭にさまざまなレシピが伝わっていますが、今回はコセンツァ市で下宿しながら大学生時代を過ごしたマリアマンマに、正統なコセンツァ市バージョンのTijeddra(ティエッドゥラ)を教わりました。
コセンツァ県ヴェルベデーレ村に暮らすマリアマンマ。普段は家族経営のレストラン責任者として厨房を預かりながら、外で働く娘さんのお子さん(お孫さん)の面倒も見ています。家業の傍らヴェルベデーレ村の地元婦人会の会長も務め、いつ寝ているのだろう? と不思議なくらいパワフルに活動するマリアマンマ。家庭では自家製酵母パン作りも大好きで、薪を使う窯の愛用者です。このお料理もご自宅では薪の窯で作るそうですが・・・・・・今回はレストランでも採用している、普通の電気オーブン用レシピをご紹介します。(もちろん、ガスオーブンでもOKです。)
大学生時代にコセンツァ市の下宿先のマンマに教わったレシピは、コセンツァ市の裏山・シラ国立公園内で収穫され、DOP食材でもある「シラのジャガイモ(DOP Patate della Sila/パターテ・デッラ・シラ)」を使います。
Tiella(ティエッラ)の名前が付くお料理で有名なのはプーリア州のレシピ。プーリア州ではお米とムール貝(Cozze/コッツェ)を使うのに対し、海からちょっと内陸に入ったコセンツァ市ではジャガイモがメインになるという、土地柄が素材にも出ているお料理でもあります。
「具材を切って、並べて、オーブンにお任せ! 」な、お料理初心者でも挑戦しやすいお手軽料理です。おいしいジャガイモとトマトソースがあれば、後は冷蔵庫の中に残っているもの次第。今回は正統派レシピをご紹介しますが、ご自宅で作る際のトッピングやアレンジはその時の気分と旬の食材、冷蔵庫にある余りもので決めてしまってOKだそうですよ。
オーブンに入れっぱなしでOKなので、他のことをしながら調理できるのも、忙しいマリアマンマには嬉しいポイントなんだとか。大量に作って翌日のお弁当にしたり、ピクニックに持って行ったり。マリアマンマにとっては、学生時代の思い出と切っても切り離せないお料理の一つだそうです。
カラブリア州コゼンツァ市在住のコーディネーター・通訳・翻訳。スキーと食べ物を愛するAB型。一応ソムリエ。カラブリア州の毎日の生活は「カラブリア.com」にて紹介中。
作り方
- ゆで卵を作っておく。
- パスタは手で適当な大きさに折り、ボウルに入れる(ゆでなくて良い)。大さじ3程度のトマトソースを絡めておく。
下ごしらえ
- 具材を切る。ジャガイモは皮をむき、2~4㎜ほどの薄切り。ゆで卵・カッチョカヴァッロチーズは1㎝角のサイコロ状など適当な大きさに切っておく。(写真a 参照)
- 耐熱容器にオリーヴオイルをさっと引く。オーブンを予熱し始める。
- 耐熱容器にジャガイモを重ならないように並べたら、さっと塩をする。具材となるゆで卵・カッチョカヴァッロチーズの半量をぱらぱらと適当に並べる。(写真b,c 参照)
- トマトソースとあえたパスタを並べたら、上からボウルに残っているトマトソースを入れ、さらにパスタ表面の数か所に大さじ3程度のトマトソースをぽんぽんと入れる。トマトソースは伸ばさなくて良い。上から軽く塩をする(写真d 参照)
- 残りの具材をぱらぱらと置いて、残りのジャガイモを表面に並べる。(写真e 参照)
- 残りのトマトソースをすべて回しかける。容器の四隅へもしっかりトマトソースを流し入れる。トマトソース表面に軽く塩をする。(写真f,g 参照)
- 水分を逃がさないようアルミホイルで耐熱容器の表面をしっかり覆い、180℃で約40分蒸し焼きにする。(写真h 参照)
- ジャガイモに爪楊枝がすっと刺せる様だったらアルミホイルを外し、余分な水分を飛ばすように200℃に温度を上げて表面を焼き上げる。(約20分。焦げないように注意)。(写真i 参照)
- 粗熱が冷めてからいただく。(写真j 参照)


















