マンマの紹介
- ガブリエッラ ピッツァンティ(Gabriela Pitzianti)さん
- サルデーニャ州南サルデーニャ県ルナマトローナ市在住
- 得意料理:粉物料理(パン、パスタ)など全般・ドルチェ 手先がめちゃくちゃ器用で粉物料理はもちろん、手工芸(編み物、縫い物、刺繍)も得意な得意なスーパーマンマ。
お料理説明・背景
今回のマンマが住むルナマトローナはカリアリとオリスターノの中間点に位置する、マルミッラという地域にある小さな町。
このあたりはカンピダーノ平野が広がっており、あたり一面ほぼ硬質小麦畑。
ここで生まれ育ったガブリエッラマンマは小さい頃から料理上手だった母親に教わり、パンや伝統的なパスタを作っていたという。このマルミッラという土地をこよなく愛する彼女はここからこの地域に昔から伝わる郷土料理を発信しようと自宅を改装した広いスタジオで料理を教えたり、食に関するイベントを催している。またスタジオには彼女の手作りのパスタや細工パンが飾ってある。
このあたりは小麦農家と並んで昔から羊、豚、鶏などを広い土地で飼っている畜産農家も多い。また畜産農家だけでなく、昔はほぼどの家でも鶏を放し飼いにしており卵を取っていた。その卵が取れにくくなる寒い時期になると鶏をつぶして調理したそう。今ではごちそうになるが、昔はすぐに手に入るものだけを使った貧しい料理だった。とはいえ、鶏を一羽つぶす、というのは大家族で食べるごちそうだったのでしょう。
地元にこだわるガブリエッラマンマは自分で作ったもの、または地元でどのようにして作られたものかわかる食材のみを使い、できるだけ昔から伝わっているレシピどおりに作る、ということをモットーとしている。よって料理によっては日本で同じように再現する、というのは無理な場合もあるのだけど……。
「この料理も、放し飼いにされ尚且つ(写真でもわかるように)トウモロコシを飼料とした黄色い雌鶏が滋味深く味がいいのよ」とのこと。
詰め物は好みで鶏肝やイタリアンパセリ、ミントを入れてもいいそうだけど、今回は極々シンプルに。調理法もいくつかある。今回はゆでたけれど、オーブンで焼いたり、鍋に鶏のみ入れて極トロ火で3時間ほど煮て火から下ろす直前にレモン汁を入れる、という方法などもある。
「今回のようにゆでた場合は、ブロードが取れるのでそのブロードに手作りのフレーグラを入れてプリモ、鶏の身でセコンド、詰め物は付け合わせ、の一石二鳥ならぬ一石三鳥の調理法よ」とガブリエッラマンマ。
できたての熱々はもちろんだけど、ミルトを敷き詰めた上で冷めた鶏肉はミルトの香りが 一層引き立ち、冷めても熱々とは違ったおいしさの一品。
Delizie主宰。大阪でイタリア家庭料理店を経営後、’00年にイタリアに渡りピエモンテを拠点に各地のアグリツーリズモで料理修業。’03年よりサルデーニャに移住し、家庭料理や食材の探求を続ける傍ら”食”をテーマに現地の旅行、視察、料理教室などをコーディネー ト。著書に『家庭で作れるサルデーニャ料理』(河出書房新社)
作り方
- まずは詰め物を作る。パンを小さくカットしてボウルに入れ、卵を割り入れて混ぜる。(写真a 参照)
- みじん切りにしたドライトマトも入れて混ぜる 。(写真b 参照)
- 牛乳を加えてパンをつぶすように混ぜる。(写真c,d 参照)
- ゆでる用に大きな鍋に水、丸のままのタマネギとドライトマトを入れて火にかけておく 。(写真e 参照)
- 内臓を出して綺麗に掃除した丸鶏(毛が残っている場合は炙って綺麗に取り、脂も取る)のお腹の中に二ンニク(材料外)を擦りつける。(写真f 参照)
- お腹に詰め物を詰め、糸で縫って閉じる。(写真g,h 参照)
- 沸騰した4の鍋にそっと入れて弱火で1時間半~2時間ゆでる。(写真i 参照)
- 縫い目のあたりがはじけて開いていればできあがり。(写真j 参照)
- ミルトを敷き詰めた皿に糸を抜いた丸鶏を盛りつける 。(写真k 参照)
- 大振りにカットして取り分ける 。