バジリカータに、風が吹いた
2018年はどうやらバジリカータ州の当たり年のようです。
去年の10月以降、マテーラまたはバジリカータがランキングで1位(強弁を含む)というニュースが立て続けに飛び込んできました。年初には、ニューヨークタイムスからも吉報が舞い込んだのを潮に、つらつらご紹介します。
まあ他はとっくに出尽くしたでしょうしね。
というわけで、まことにイタリアらしく「イタリアでは1位」に視座がシフトし、地元メディアがイタリア1位と念仏のように唱え続けた結果、「ロンリープラネットで1位」と取り違いが起こった人も出てきました。
なぜここにきて、世界がマテーラに気づいたかと言いますと、マテーラが2019年の欧州文化首都に決定した、これに尽きます。
ヨーロッパで都と言えば、花の都パリ、霧の都ロンドン、永遠の都ローマに水の都ヴェネツィアですが、2019年マテーラはヨーロッパの文化の都になります。笑
「ですので、脚光を浴びる前の今、マテーラを訪れてください」とロンリープラネットは結んでいます。
2019年効果。
世界が注目する前に「南イタリアの知られざる州」に行くチャンスだとしています。
日本と同程度の認知度ですね。
“バジリカータは存在します。”
(映画『Basilicata Coast to Coast』(2010) 主題歌「Basilicata is on my mind」より)
1位 バジリカータ(投稿者の88%が満足と回答)
2位 トレンティーノ‐アルト・アディジェ(同87.2%)
3位 ウンブリア(87.1%)
4位 ヴァッレ・ダオスタ(86.8%)
5位 アブルッツォ(85.4%)
普段の観光ランキングとは一味違う、燻し銀の顔ぶれです。
調査方法は、Google, Yelp, Tripadvisor, The Forkに投稿された、イタリア国内のおよそ10万軒のレストラン、トラットリア、オステリアについて、外国からの観光客の200万件以上の評価と、1,400万以上のコメントを分析。
最も積極的に投稿しているのは、イギリスからの観光客で投稿者全体の42%を占める。次いでアメリカから(15%)、ドイツから(13%)。
またイタリアでの食事を最も高く評価しているのはアメリカからの観光客で、実に84.9%が満足したと回答。以下カナダ(84.7%)、フランス(84.6%)。
美味しいよ、バジリカータ。
2016年最高のパネットーネ30で2年連続1位に引き続き、2017年はガンベロロッソのベスト10でも、ティーリ謹製が、同率1位。
南伊に限れば、パネットーネ県サレルノおよび宮廷文化が花開いたナポリのカンパーニア州勢の独壇場で、山賊が跋扈したバジリカータからは、たった1軒のランキング入り。
しかもお店があるのは、アチェレンツァという人口わずか2,433人ばかりの小さな村なのです。クール。
気になるお味は、ガンベロロッソ曰く:
「切り口はほんのりとした美しい黄色で、官能を刺激する柔らかく絹のようなボディには、申し分のない量の砂糖漬けフルーツの宝石が、満遍なくちりばめられ…(中略)。
しかし真価が現れるのはこの先だ。
口に入れると、肉厚のレーズン、柔らかくジューシーな砂糖漬け、ジォットー派を思わせるまろみのある味わい、美味しいバター特有の香り、香ばしさとすっきりとした新鮮な柑橘類の香り、ほんのりとバニラのニュアンス、やわらかくとろける質感…」
一個残ってないかな。
今年もイタリア好き通信をどうぞよろしくお願いたします。
去年の10月以降、マテーラまたはバジリカータがランキングで1位(強弁を含む)というニュースが立て続けに飛び込んできました。年初には、ニューヨークタイムスからも吉報が舞い込んだのを潮に、つらつらご紹介します。
ロンリープラネット Best in Travel 2018 マテーラ7位
ご存知ロンリープラネットの2018年に旅したい都市ベスト10。国際的な視座に立てば、マテーラはぱっとしない7位ですが、2018年イタリアからのランクインはマテーラだけでした。まあ他はとっくに出尽くしたでしょうしね。
というわけで、まことにイタリアらしく「イタリアでは1位」に視座がシフトし、地元メディアがイタリア1位と念仏のように唱え続けた結果、「ロンリープラネットで1位」と取り違いが起こった人も出てきました。
なぜここにきて、世界がマテーラに気づいたかと言いますと、マテーラが2019年の欧州文化首都に決定した、これに尽きます。
ヨーロッパで都と言えば、花の都パリ、霧の都ロンドン、永遠の都ローマに水の都ヴェネツィアですが、2019年マテーラはヨーロッパの文化の都になります。笑
「ですので、脚光を浴びる前の今、マテーラを訪れてください」とロンリープラネットは結んでいます。
2019年効果。
ニューヨークタイムス 52 Places to Go in 2018 バジリカータ州3位
2019年前の今だからこそを前面に押し出したのが、ニューヨークタイムスの2018年に行くべき52の場所という多すぎるランキング(2018年1月10日)。世界が注目する前に「南イタリアの知られざる州」に行くチャンスだとしています。
日本と同程度の認知度ですね。
“バジリカータは存在します。”
(映画『Basilicata Coast to Coast』(2010) 主題歌「Basilicata is on my mind」より)
イタリア政府観光局ENIT「イタリアのレストラン」調査 バジリカータ州1位
こちらは、イタリア各州のレストランを利用した外国人観光客の満足度調査(2017年11月)。1位 バジリカータ(投稿者の88%が満足と回答)
2位 トレンティーノ‐アルト・アディジェ(同87.2%)
3位 ウンブリア(87.1%)
4位 ヴァッレ・ダオスタ(86.8%)
5位 アブルッツォ(85.4%)
普段の観光ランキングとは一味違う、燻し銀の顔ぶれです。
調査方法は、Google, Yelp, Tripadvisor, The Forkに投稿された、イタリア国内のおよそ10万軒のレストラン、トラットリア、オステリアについて、外国からの観光客の200万件以上の評価と、1,400万以上のコメントを分析。
最も積極的に投稿しているのは、イギリスからの観光客で投稿者全体の42%を占める。次いでアメリカから(15%)、ドイツから(13%)。
またイタリアでの食事を最も高く評価しているのはアメリカからの観光客で、実に84.9%が満足したと回答。以下カナダ(84.7%)、フランス(84.6%)。
美味しいよ、バジリカータ。
ガンベロロッソ 2017年クリスマス最高のパネットーネ 同率1位
パティスリーが作る最高のパネットーネは、なんとバジリカータにありました。2016年最高のパネットーネ30で2年連続1位に引き続き、2017年はガンベロロッソのベスト10でも、ティーリ謹製が、同率1位。
1位 モランディン Morandin(ミラノ風トラディショナル)
サン‐ヴィンセント(アオスタ県)ヴァッレ・ダオスタ州
1位 ティーリ Tiri 1957(トラディショナル)
アチェレンツァ (ポテンツァ県) バジリカータ州
2位 サル・デ・リーゾ Sal De Riso Costa d’Amalfi(ミラノ風クラシック)
トラモンティ(サレルノ県)カンパーニア州
興味深いのは、2位にもランクインのサレルノ県勢で、2017ベスト10に2軒、2016年ベスト30にはイタリア国内最多となる7軒が、サレルノ県からランクインしています。南伊に限れば、パネットーネ県サレルノおよび宮廷文化が花開いたナポリのカンパーニア州勢の独壇場で、山賊が跋扈したバジリカータからは、たった1軒のランキング入り。
しかもお店があるのは、アチェレンツァという人口わずか2,433人ばかりの小さな村なのです。クール。
気になるお味は、ガンベロロッソ曰く:
「切り口はほんのりとした美しい黄色で、官能を刺激する柔らかく絹のようなボディには、申し分のない量の砂糖漬けフルーツの宝石が、満遍なくちりばめられ…(中略)。
しかし真価が現れるのはこの先だ。
口に入れると、肉厚のレーズン、柔らかくジューシーな砂糖漬け、ジォットー派を思わせるまろみのある味わい、美味しいバター特有の香り、香ばしさとすっきりとした新鮮な柑橘類の香り、ほんのりとバニラのニュアンス、やわらかくとろける質感…」
一個残ってないかな。
今年もイタリア好き通信をどうぞよろしくお願いたします。