ポレンタ本来の味と香りにこだわる「MORETTI」 Presented by モンテ物産

「北イタリア人にとってのポレンタとは、日本人にとってのお米のようなものだよ。」

1922年から90年以上ポレンタを作り続けるモレッティ家の五男、ブルーノさんはこう例えた。

上品で穏やかな笑顔が印象的なブルーノさんだが、

いざポレンタの話となると70歳を超えているとはとても思えないほど元気で生き生きとした表情になる。



ポレンタとは、沸騰したお湯に塩とトウモロコシの粉を入れて練り混ぜたもので、

中部・南部でも食べることもあるが、とりわけ北部イタリアの伝統的な食べ物だ。

その証拠に、南部の人たちは北部のイタリア人たちを

”polentoni(ポレントーニ)”=”ポレンタ食いども”と言ってからかう。

夏から秋にかけて車でヴェネト州やロンバルディア州の平野を走っていると、

身の丈よりも高く育ったトウモロコシがニョキニョキと生える畑に時折遭遇する。

青々と生い茂ったトウモロコシの並ぶ姿は壮観だ。

ポレンタといえば黄色い“ポレンタ・ベルガマスカ”のイメージがあるかもしれないが、

白いトウモロコシを使った白ポレンタ“ポレンタ・ビアンカ”も、

ヴェネツィアを中心としたヴェネト州全体、ロンバルディア州東部、

フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州などでよく食されている。

これはそのまま白トウモロコシの栽培地と重なる。

ピエモンテ州やロンバルディア州の西部に行くと黄色トウモロコシの栽培が盛んだ。



「日本では肉や魚と一緒に炊いた白米を食べるんだろう? 私たちも同じように主菜にポレンタを添えて食べるんだ。

各家庭によって仕上がりの固さも違うし、塩のほかにオリーヴオイルやバター、

牛乳を入れるなど、それぞれのマンマの味があるんだよ。」

ポレンタにそば粉を混ぜたもの、ポレンタを冷やして固め、スライスしてグリルしたもの、

チーズをポレンタの熱で溶かしながら混ぜ込んだものなど、幅広いポレンタ料理が北イタリアの食卓を彩っている。

「かつて子供の頃に食べていた石臼挽きのポレンタ粉の風味と食感が私は大好きでね。」

ブルーノさんが目を細めて微笑む。

「それが感じられるポレンタ粉を今まで作ってきたし、これからもずっとその信念は変わらないさ。」

会社のスローガンは“この品質とこの味、それが我々の伝統だ”。

皆が求める伝統的なポレンタの味を守り続けることが、

イタリアでも多くのレストランから支持されている秘訣なのだろう。





モンテ物産㈱ミラノ駐在員 松嶋