トスカーナ州(小林 真子)

フィレンツェは芸術の秋真っ盛り

フィレンツェは芸術の秋の到来です。バカンスに出かけていたフィレンツェ市民たちも街に戻ってきて、フィレンツェの街では夜や週末に様々なイベントやコンサートが開かれるようになりました。

コンサートやアートイベントはフィレンツェでは頻繁に「無料」で開かれます。無料といってもアマチュアアーティストではなく、プロのアーティストによる演奏や展覧会が、それこそ毎晩のようにどこかで開かれるのです。日本でもバーなどで無料演奏(といっても、飲食代が発生します)が楽しめたりしますが、フィレンツェでは広場や教会、野外イベント会場といったありとあらゆる場所で行われ、つくづくこの街は芸術がうまく生活に溶け込んでいると感じます。

今年で1000年の誕生日を迎えているサン・ミニアート教会では、誕生1000年を祝う様々なイベントが連日のように開かれています。



サン・ミニアート教会は高台に位置するため素晴らしいフィレンツェのパノラマを楽しめるため普段から観光客がたくさん訪れる人気観光スポット。


先日はライトアップされた教会内でジャズコンサートが開かれました。1000年の歴史を誇る厳かな教会内でジャズコンサートという組み合わせはなんともユニーク。開演1時間以上も前から訪れて席取りをする人までいたほどで、多くの立ち見客が出る超満員の人気コンサートとなりました。サン・ミニアート教会では今後も誕生1000年記念を祝ったコンサートがいくつも開かれる予定です。


98日にはフィレンツェのシンボル、サンタマリアフィオーレ教会の大聖堂で、大聖堂付属博物館創業722年を祝うため、アレッサンドロ・クアルタ氏率いるコンチェルト・ロマーノによる16~18世紀のイタリア&ローマ音楽の無料コンサートが開かれました。普段は夜間入ることの出来ないサンタマリアフィオーレ教会ですが、暗闇に包まれた夜間の教会内も静けさに包まれて趣があり日中とはまた違った雰囲気を味わえます。見事なコーラスやアリアなどが教会の荘厳な大聖堂の雰囲気と相まって、普通のコンサート会場では味わえないひとときに。


この日、同時間帯にアルノ川沿いではトリノ出身のラップ歌手Willie Peyoteのコンサートが開かれていました。野外に大掛かりなセットを設営した規模の大きいコンサートでしたが、なんとこれも無料。普段アペリティーボなどを楽しめるアルノ川岸のスペースは大勢の観客で埋め尽くされ、コンサートは大いに盛り上がっていました。クラシック音楽の帰りにラップ音楽コンサートに出くわすというフィレンツェ。決して大きくない街ですが、コンサートのバラエティの豊かさにはいつも感心させられます。


私自身も先日は無料コンサートでゲスト出演をしてきました。イタリアで最も古い歴史を持つ老舗FMラジオ局のひとつでレギュラーパーソナリティーを務めていますが、その関係で時々こういったイベントにゲスト出演しています。今回はラジオ局の公開イベントとしてフィレンツェの地元ミュージシャンのコンサートをメインとしたイベント。


こういったイベントを開く場合、日本では事前に何度も打ち合わせをしてリハーサルをして・・という段取りになるのが通常ですがイタリアではそんなことはありません。イベント内容にもよりますが、私がイタリアで参加してきたイベントはいつもぶっつけ本番です。今回のイベントも、当日会場で何をするのか初めて聞かされました。私が読む原稿などもその場で渡されるので事前準備などできません。まだ少し生真面目な日本人精神が根っこに残っている私はイベント前のわずかな時間内にブツブツ原稿読みの練習などをしましたが、3人くらいの人に「原稿はイタリア語と日本語とあるけど、イタリア語を読むんだよね?」と確認した上でイタリア語の原稿を練習したにも関わらず、舞台に上がる直前でそのうちの一人から「やっぱり日本語にしよう!そしてそれを〇〇(他のイタリア人出演者)がイタリア語に訳すって感じが面白いんじゃないかな。」と突然の思いつきにより変更。短い事前準備すら無駄になる羽目に。イタリアでは物事のほぼ全てが「improvviso(インプロッヴィーゾ)=即興、不意」なので、もうそんなもんだと思っておくしかありません。今回も「やれやれ、やっぱり・・」とあきれながらも舞台の上で即興で原稿を読みました。いつもこんな感じなのですが、それでもなんとかなってしまうのがイタリア。


フィレンツェは夜でも比較的治安もいいので、もしフィレンツェを訪れる機会があればレストランでの夕食の帰りなどに街を散策がてらあちこちで開かれる無料コンサートやイベントにふらりと参加してみてはいかがでしょうか。特に教会や美術館でのコンサートなどは普通のコンサート会場では味わえない雰囲気を楽しむことが出来ますよ。

 

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フィレンツェの街のショーウィンドーも秋冬コレクションが登場しています。定番のキャメルやトープ色はもちろん、今年のトレンドカラー「パープル」もよく見かけます。私がフィレンツェで経営するオンラインショップでもトレンドカラーをはじめ、秋冬に使いやすいボルドーやネイビーも多数入荷しました。日本にいながらイタリアと時差無しでイタリアの最新コレクションをお楽しみください♪

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花の都フィレンツェからイタリアの魅力をお届けします。

小林 真子(Mako Kobayashi) フィレンツェ在住、ライター、元静岡朝日テレビ報道記者。フィレンツェ在局FMラジオに出演中。イタリアの労働ビザを取得し起業、イタリア製アイテムのオンラインショップ「アミーカマコ」を経営。「週刊新潮」でイタリア関連記事、「宅ふぁいる便」「あがるイタリア」等でコラムを連載。イギリス留学、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校留学。海外約30ヶ国を訪れ、イタリアは20州のうち17州周遊。 ショップ:AmicaMakoオンラインショップ/ブログ:AmicaMakoイタリアンスタイルFACEBOOKInstagram

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    高橋 正美(Masami Takahashi) イタリアワインを学ぶため2000年に渡伊。ブレーシャ近郊の2つ星レストランでのソムリエ勤務を経て、2004年からミラノで日本人向けのワイン講座を開講。現在はソムリエとしての仕事と平行し、主に食関連の日伊企業のコーディネーター業務にも携わる日々。イタリア人夫と娘(11歳)の3人、ロンバルディア州マントヴァ郊外の田舎暮らし。ブログ『イタリアで暮らして』で日々の暮らしを綴る。
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  • マルケ州から、こよなく愛するレアな食、工芸、土着文化をご紹介します!
    林 由紀子(Yukiko Hayashi) マルケ州、ウルビーノ近郊のカーイ(Cagli)在住。1999年渡伊、ファエンツァの国立美術陶芸学校の陶彫刻科を卒業後、現代美術アーティストBertozzi&Casoniのもとでアシスタントとして12年に渡ってコラボする。2003年にマルケ在住のイタリア人と結婚したのをきっかけに、マルケ州の郷土料理や工芸、美術文化に強く惹かれ、自らも陶芸家として活動する中、ウルビーノを中心とするマルケ北部や県境近郊の食文化、美術工芸文化を発信する(ラファエロの丘から)を立ち上げ、現地アテンドや料理教室、工芸体験などのオーガナイスや、ウルビーノを紹介する記事などを執筆。
  • 路地に小さな工房がひしめくナポリ……そんな職人さんの手作りをお届けします。
    祝 美也子(Miyako Iwai) カンパーニア州在住。イタリアの家庭料理に憧れ渡伊。1997年よりナポリ在住。日本での情報誌編集制作勤務経験を活かし、2005年スローフード協会公式ブック”Slow”日本版の現地取材コーディネーションを始め、様々なコーディネート、執筆を多々手がける。1995年より南イタリア情報サイトPiazzaItalia設立。ナポリにてマンマに習うナポリの家庭料理教室などを主宰。ブログ「ナポリのテラスから」で日々の生活をを綴る。
  • プーリアの農民文化が育んだ愛情溢れる手作りの温もりをお届けします。
    大橋 美奈子(Minako Ohashi) プーリア州在住。1999年プーリアと日本の架け橋になるべく(有)ダプーリア設立。2008年子育てのため夫の故郷Valle d’Itriaへ移住。スローライフを実践しながらプーリア仲間増殖活動中。
  • ちょっと旅したくなるような、マテーラまわりのとっておきをお伝えします。
    白旗 寛子(Hiroko Shirahata) 2003年渡伊、同年よりマテーラ在住。取材コーディネーター、通訳、翻訳、寄稿(伊語/日本語)を軸に、地域のよろずプロモーターでありたい。
  • カラブリア州のおススメ観光情報などを現地からお届けします。
    カラブリア州コゼンツァ市在住のコーディネーター・通訳・翻訳。スキーと食べ物を愛するAB型。一応ソムリエ。カラブリア州の毎日の生活は「カラブリア.com」にて紹介中。
  • まだまだ知られざるサルデーニャの魅力を”食“を通してご紹介します。
    藤田 智子(Fujita Tomoko) Delizie主宰。大阪でイタリア家庭料理店を経営後、’00年にイタリアに渡りピエモンテを拠点に各地のアグリツリズモで料理修業。’03年よりサルデーニャに移住し、家庭料理や食材の探求を続ける傍ら”食”をテーマに現地の旅行、視察、料理教室などをコーディネー ト。日本でも料理教室を年何回か開催。著書に"家庭で作れるサルデーニャ料理"(河出書房新社)。 
  • 美食の島シチリアより、地元民のみぞ知る美味しい情報を生中継!
    佐藤 礼子(Reiko Sato) 2005年よりイタリアの南の島、シチリア島在住。力強い大地の恵みと美しい大自然にすっかり魅せられ、ここシチリアに残ることを心に決める。現在、シチリア食文化を研究しつつ、トラーパニでシチリア料理教室を開催。また、シチリア美食の旅をコーディネートする「ラ ターボラ シチリアーナ」の代表&コーディネーターとしてトラーパニで活動中。 年に2回の東京での料理教室を始め、全国各地で料理イベントを開催、また企業とのコラボでシチリアの食文化を発信するなど、日本でも精力的に活動を行っている。 シチリアの美味しい情報はブログ「La Tavola Siciliana〜美味しい&幸せなシチリアの食卓〜」から。
  • 雄大な自然の中で育まれてきたアブルッツォ独自の文化や四季のくらしをご紹介します。
    保坂 優子(Yuko Hosaka) 地域ブランディングを主とした都市計画コンサルタント。2002年、イタリアの暮らしにどっぷり浸りたいとアブルッツォ州に1年間留学。以降、大阪とアブルッツォを行き来する生活を続けている。2009年のラクイラ地震を機にアブルッツォ州紹介サイト「Abruzzo piu’」 を立ち上げる。2016年4月からはフリーペーパー「アブルッツォ通信」の共同発行者として、トークショーへの登壇や独自イベントの企画・開催、PRツールの作成、コラムの寄稿などプロモーションにも携わっている。
  • 食の宝庫より、悠久の昔から今へ続く食と文化をバルサミコ酢にかける情熱と共にお届けします!
    堂内 あかね(Akane Douchi) 日本で企業の管理栄養士として5年間勤務後、2005年渡伊。2007年、モデナ屈指の旧家に嫁ぎ、一族に継承されていたバルサミコ酢の樽の管理を夫と共に引き継ぐ。2009年よりスピランベルト市にある「伝統的なバルサミコ酢 愛好者協会」(Consorteria dell’aceto balsamico tradizionale di Modena)に所属し、バルサミコ酢マエストロ試飲鑑定士資格を目指し、研鑽を重ねている。バルサミコ酢の醸造の傍ら、イタリア人向け日本家庭料理教室の講座を北イタリア各所に持つ。また、自宅にて醸造室の試飲見学会、バルサミコ酢を使った食事会、料理教室を主宰。バルサミコ酢醸造のエピソード、見学会などは Facebook Akane in balsamiclandにて紹介中。
  • トスカーナ州シエナ在のワインショップオーナーです!ワインやシエナの情報をお届けします!
    鈴木暢彦(Nobuhiko Suzuki) トスカーナ州シエナ在住。2009年渡伊。シエナの国立ワイン文化機関『エノテカ・イタリアーナ』のワインバー・ワインショップにて5年間ソムリエとして勤務。2015年よりシエナ中心街カンポ広場付近にイタリア人と共同でワインショップをオープン。現地ワイナリーツアーも企画し、一般からプロの方までのアテンドで100軒以上のワイナリーへ訪問。また、日本へのイタリアワイン輸出のサポート業務も行い、イタリアワインの日本マーケットの構築に貢献している。イタリアの著名醸造家ヴィットーリオ・フィオーレ氏、パオロ・カチョルニャ氏が手がけるワインも日本へ紹介。資格・・・AISソムリエプロフェッショニスタ。 シエナ観光・ワイン情報サイト『トッカ・ア・シエナ』
  • 山と海に囲まれたリグーリア州の今一番旬な情報をお届けします!
    大西 奈々(Nana Onishi) 2011年よりジェノヴァ在住。音楽院を卒業後、演奏活動の傍らフリーライター、旅行コーディネート、通訳などを務める。演奏会などでリグーリア州各地を周り、それぞれの街の文化や風景に魅了される。ジェノヴァ近郊の街を散策したり、骨董市巡りが休日の楽しみ。 山と海に囲まれたリグーリア州の四季折々の情報をご紹介いたします。
  • ミラノの食と暮らしの旬をお届けいたします!
    小林 もりみ(Morimi Kobayashi) 手間と時間を惜しまず丁寧につくる品々、Craft Foodsを輸入する「カーサ・モリミ」代表、生産者を訪ねながら、イタリアの自然の恵みを日本へ届けている。2008年 イタリア・オリーブオイル・テイスター協会『O.N.A.O.O』(Organizzazione Nazionale Assaggiatori Olio di Oliva)イタリア・インペリアの本校にてオリーブオイル・テイスターの資格取得。2009年スローフード運営の食科学大学( Universita degli Studi di Scienze Gastronomiche)にて『イタリアン・ガストロノミー&ツーリズム』修士課程修了。 2014年より食科学大学修士課程非常勤講師。
  • ヴェネトの美味しいとっておき情報をお届けします。
    ヴェネトおよびフリウリを中心に、通訳、翻訳、地元マンマの料理レッスン及び生産者訪問コーディネイト、そして野菜を中心とする農産品の輸出業などの活動を行う。各種生産者との繋がりをとても大切に、ヴェネト州の驚くほど豊かな食文化を知ってもらうべく、ブログ『パドヴァのとっておき』では料理や季節のおいしい情報を中心に発信するなど活動中。