マルケ州(林 由紀子)

マヨリカ焼きの楽しみ🎶@マルケ

皆さん、こんにちは!
今日は私の職業でもある陶芸の作品、中でもイタリアの伝統工芸の1つであるマヨリカ焼きとの出会いと制作秘話(?)についてお話します。
1999年、ファエンツアという、マヨリカ焼きで有名なロマーニャの町の陶芸学校で、彫刻のコースを取り美学生をしていました。ファエンツアという町は”ファイアンス”というフランス語呼びの言葉でも知られていますが、この言葉は町の名前のほかにマヨリカ焼きそのものを表す言葉として使われており、中世から1700年代にかけてマヨリカの生産が大変盛んだったことを象徴しています。色とりどりの伝統柄もファエンツアのマヨリカならではの魅力がたくさん。
テラコッタと呼ばれる素焼きの上に白い釉薬をかけて、鮮やかな顔料で絵付けをするのがマヨリカ焼きです🎶

私の通った学校は、陶芸を専門とするイタリア唯一の国立美術学校。この学校では彫刻のコースの学生でも釉薬の授業やマヨリカ焼きの授業は必須で、色鮮やかな顔料にワクワクしながら絵付けや調合を学んだのを覚えています。
これは学生の頃、先生と作品と一緒に学校で撮った写真。日本ではあまり使われないラスター釉の調合がとても勉強になりました。
学校での限られた時間の製作に満足していなかった私は、手を慣らすために自宅でもスペースを作って絵付けに励んでいました。さすがに窯までは買えず、お手伝いさせてもらっていた工房で作品を焼かせてもらっていたのですが、ここでいつも言われていたのが”ユキコの絵柄は淡くて弱いな~”と言うこと。なるほど私は完全に日本人のとしての自分の好みの色や絵柄で絵柄を描いていたんです。

学生の頃好んで作っていたワイン瓶のキャップ

でも、伝統柄を描く絵付け師さんたちは山の数ほどいるし、やっぱり好きなものでないと楽しく作れないんですよね(笑)
なのでそれからは開き直り、それでもいいから自分のために自分の好きな柄を描いていこう!と決めたんです。
それから卒業後、現代美術彫刻家のもとに弟子入りし、制作の日々を過ごしますが、この職場では絵付けの仕事も沢山させて頂けて、随分と勉強になりました。
自分の工房を持ってからは彫刻作品の傍ら、もっぱら好きな柄でオブジェや陶器の絵付けを続けます。マルケの素朴な自然からインスピレーションを受けたもの、季節から感じる色使いなど、どれも自由に。
Bertozzi&Casoniという彫刻家の仕事をお手伝いしているのですが、この彫刻の仕事がハイパーリアリズムと言って物凄く神経を使う内容なんです。マヨリカ焼きの絵付けは反対に自由な筆使いでのびのびと描けるので、とても気分転換にもなるんです。
彫刻作品の例えで言うと、こんな面白いものもあります。こういったものの絵付けも、難しいですがやりごたえがあります。アルチンボルドどいうルネサンスの画家の絵をセラミックの立体で再現した面白い作品です。

こうして好きなものを自分のために気ままに作っている間に、知り合いなどを通してあれを作って、これを作って、と注文が入るように。
旅のコーデイネートのお仕事でも、通訳同行だけではなく、絵付けのレッスンのリクエストも頂いたりすることが増えて来て、有りがたいことに旅のスケジュールに組み込ませて頂くことも増えて来ました。
こんな風に皆さんと楽しくワイワイと💓
食がテーマの旅の皆さんにはハーブの薬草壺の絵柄を紹介して絵付けに挑戦して頂いたり、”もし自分ならやりたいこと”をテーマにアイデアを提案します。
色見本を見ながら顔料を選ぶのはとても楽しい時間

こういった小さなタイルやオブジェを作るのも小さな楽しみです🎶
最近では大好きな多肉植物を入れるための植え木ばちの絵付けがお気に入り!

こんな気ままなマヨリカ焼きは日常使いが楽しく、生活の小さな彩りになってくれるんです💓


そんな訳で、この度イタリア好きさんとのコラボで皆さんにご紹介していただける運びとなった私の気ままなマヨリカ焼き。
元気が出て飽きの来ないもの、日本のキッチンにも合うグッズ、そして役に立つもの、ということで…鍋しきとお玉置き。もちろん私も愛用しているものです 😊

ちょっと恥ずかしいですが(笑)我が家の年季の入ったキッチンでも鍋しきとお玉置きは主役級の使用率!とにかくささっと調理器具を台を汚さず置けるので、便利なんですよ~!

心を込めて絵付けをさせて頂いた子たち、皆さんのキッチンでお役に立てて頂ければ嬉しいです。
どうぞ末長く可愛がってくださいね🎶

マルケ州から、こよなく愛するレアな食、工芸、土着文化をご紹介します!

林 由紀子(Yukiko Hayashi) マルケ州、ウルビーノ近郊のカーイ(Cagli)在住。1999年渡伊、ファエンツァの国立美術陶芸学校の陶彫刻科を卒業後、現代美術アーティストBertozzi&Casoniのもとでアシスタントとして12年に渡ってコラボする。2003年にマルケ在住のイタリア人と結婚したのをきっかけに、マルケ州の郷土料理や工芸、美術文化に強く惹かれ、自らも陶芸家として活動する中、ウルビーノを中心とするマルケ北部や県境近郊の食文化、美術工芸文化を発信する(ラファエロの丘から)を立ち上げ、現地アテンドや料理教室、工芸体験などのオーガナイスや、ウルビーノを紹介する記事などを執筆。

イタリアからの旬の情報をお届け

  • 届けます、掘っても尽きないイタリアの季節の宝、朗らか人生を!
    岩崎 幹子(Motoko Iwasaki) ピエモンテの静かな山村で狼を友に夫と暮らす。郷土に根差し胸を張って生きる人たちとの縁に恵まれ、農業・経済・文化コーディネートの他、執筆活動を続ける。
  • イタ リア有数の米と南瓜の産地から旬な情報や日々の暮らしぶりをご紹介!
    高橋 正美(Masami Takahashi) イタリアワインを学ぶため2000年に渡伊。ブレーシャ近郊の2つ星レストランでのソムリエ勤務を経て、2004年からミラノで日本人向けのワイン講座を開講。現在はソムリエとしての仕事と平行し、主に食関連の日伊企業のコーディネーター業務にも携わる日々。イタリア人夫と娘(11歳)の3人、ロンバルディア州マントヴァ郊外の田舎暮らし。ブログ『イタリアで暮らして』で日々の暮らしを綴る。
  • 花の都フィレンツェからイタリアの魅力をお届けします。
    小林 真子(Mako Kobayashi) フィレンツェ在住、ライター、元静岡朝日テレビ報道記者。フィレンツェ在局FMラジオに出演中。イタリアの労働ビザを取得し起業、イタリア製アイテムのオンラインショップ「アミーカマコ」を経営。「週刊新潮」でイタリア関連記事、「宅ふぁいる便」「あがるイタリア」等でコラムを連載。イギリス留学、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校留学。海外約30ヶ国を訪れ、イタリアは20州のうち17州周遊。 ショップ:AmicaMakoオンラインショップ/ブログ:AmicaMakoイタリアンスタイルFACEBOOKInstagram
  • マルケ州から、こよなく愛するレアな食、工芸、土着文化をご紹介します!
    林 由紀子(Yukiko Hayashi) マルケ州、ウルビーノ近郊のカーイ(Cagli)在住。1999年渡伊、ファエンツァの国立美術陶芸学校の陶彫刻科を卒業後、現代美術アーティストBertozzi&Casoniのもとでアシスタントとして12年に渡ってコラボする。2003年にマルケ在住のイタリア人と結婚したのをきっかけに、マルケ州の郷土料理や工芸、美術文化に強く惹かれ、自らも陶芸家として活動する中、ウルビーノを中心とするマルケ北部や県境近郊の食文化、美術工芸文化を発信する(ラファエロの丘から)を立ち上げ、現地アテンドや料理教室、工芸体験などのオーガナイスや、ウルビーノを紹介する記事などを執筆。
  • 路地に小さな工房がひしめくナポリ……そんな職人さんの手作りをお届けします。
    祝 美也子(Miyako Iwai) カンパーニア州在住。イタリアの家庭料理に憧れ渡伊。1997年よりナポリ在住。日本での情報誌編集制作勤務経験を活かし、2005年スローフード協会公式ブック”Slow”日本版の現地取材コーディネーションを始め、様々なコーディネート、執筆を多々手がける。1995年より南イタリア情報サイトPiazzaItalia設立。ナポリにてマンマに習うナポリの家庭料理教室などを主宰。ブログ「ナポリのテラスから」で日々の生活をを綴る。
  • プーリアの農民文化が育んだ愛情溢れる手作りの温もりをお届けします。
    大橋 美奈子(Minako Ohashi) プーリア州在住。1999年プーリアと日本の架け橋になるべく(有)ダプーリア設立。2008年子育てのため夫の故郷Valle d’Itriaへ移住。スローライフを実践しながらプーリア仲間増殖活動中。
  • ちょっと旅したくなるような、マテーラまわりのとっておきをお伝えします。
    白旗 寛子(Hiroko Shirahata) 2003年渡伊、同年よりマテーラ在住。取材コーディネーター、通訳、翻訳、寄稿(伊語/日本語)を軸に、地域のよろずプロモーターでありたい。
  • カラブリア州のおススメ観光情報などを現地からお届けします。
    カラブリア州コゼンツァ市在住のコーディネーター・通訳・翻訳。スキーと食べ物を愛するAB型。一応ソムリエ。カラブリア州の毎日の生活は「カラブリア.com」にて紹介中。
  • まだまだ知られざるサルデーニャの魅力を”食“を通してご紹介します。
    藤田 智子(Fujita Tomoko) Delizie主宰。大阪でイタリア家庭料理店を経営後、’00年にイタリアに渡りピエモンテを拠点に各地のアグリツリズモで料理修業。’03年よりサルデーニャに移住し、家庭料理や食材の探求を続ける傍ら”食”をテーマに現地の旅行、視察、料理教室などをコーディネー ト。日本でも料理教室を年何回か開催。著書に"家庭で作れるサルデーニャ料理"(河出書房新社)。 
  • 美食の島シチリアより、地元民のみぞ知る美味しい情報を生中継!
    佐藤 礼子(Reiko Sato) 2005年よりイタリアの南の島、シチリア島在住。力強い大地の恵みと美しい大自然にすっかり魅せられ、ここシチリアに残ることを心に決める。現在、シチリア食文化を研究しつつ、トラーパニでシチリア料理教室を開催。また、シチリア美食の旅をコーディネートする「ラ ターボラ シチリアーナ」の代表&コーディネーターとしてトラーパニで活動中。 年に2回の東京での料理教室を始め、全国各地で料理イベントを開催、また企業とのコラボでシチリアの食文化を発信するなど、日本でも精力的に活動を行っている。 シチリアの美味しい情報はブログ「La Tavola Siciliana〜美味しい&幸せなシチリアの食卓〜」から。
  • 雄大な自然の中で育まれてきたアブルッツォ独自の文化や四季のくらしをご紹介します。
    保坂 優子(Yuko Hosaka) 地域ブランディングを主とした都市計画コンサルタント。2002年、イタリアの暮らしにどっぷり浸りたいとアブルッツォ州に1年間留学。以降、大阪とアブルッツォを行き来する生活を続けている。2009年のラクイラ地震を機にアブルッツォ州紹介サイト「Abruzzo piu’」 を立ち上げる。2016年4月からはフリーペーパー「アブルッツォ通信」の共同発行者として、トークショーへの登壇や独自イベントの企画・開催、PRツールの作成、コラムの寄稿などプロモーションにも携わっている。
  • 食の宝庫より、悠久の昔から今へ続く食と文化をバルサミコ酢にかける情熱と共にお届けします!
    堂内 あかね(Akane Douchi) 日本で企業の管理栄養士として5年間勤務後、2005年渡伊。2007年、モデナ屈指の旧家に嫁ぎ、一族に継承されていたバルサミコ酢の樽の管理を夫と共に引き継ぐ。2009年よりスピランベルト市にある「伝統的なバルサミコ酢 愛好者協会」(Consorteria dell’aceto balsamico tradizionale di Modena)に所属し、バルサミコ酢マエストロ試飲鑑定士資格を目指し、研鑽を重ねている。バルサミコ酢の醸造の傍ら、イタリア人向け日本家庭料理教室の講座を北イタリア各所に持つ。また、自宅にて醸造室の試飲見学会、バルサミコ酢を使った食事会、料理教室を主宰。バルサミコ酢醸造のエピソード、見学会などは Facebook Akane in balsamiclandにて紹介中。
  • トスカーナ州シエナ在のワインショップオーナーです!ワインやシエナの情報をお届けします!
    鈴木暢彦(Nobuhiko Suzuki) トスカーナ州シエナ在住。2009年渡伊。シエナの国立ワイン文化機関『エノテカ・イタリアーナ』のワインバー・ワインショップにて5年間ソムリエとして勤務。2015年よりシエナ中心街カンポ広場付近にイタリア人と共同でワインショップをオープン。現地ワイナリーツアーも企画し、一般からプロの方までのアテンドで100軒以上のワイナリーへ訪問。また、日本へのイタリアワイン輸出のサポート業務も行い、イタリアワインの日本マーケットの構築に貢献している。イタリアの著名醸造家ヴィットーリオ・フィオーレ氏、パオロ・カチョルニャ氏が手がけるワインも日本へ紹介。資格・・・AISソムリエプロフェッショニスタ。 シエナ観光・ワイン情報サイト『トッカ・ア・シエナ』
  • ヴェネトの美味しいとっておき情報をお届けします。
    ヴェネトおよびフリウリを中心に、通訳、翻訳、地元マンマの料理レッスン及び生産者訪問コーディネイト、そして野菜を中心とする農産品の輸出業などの活動を行う。各種生産者との繋がりをとても大切に、ヴェネト州の驚くほど豊かな食文化を知ってもらうべく、ブログ『パドヴァのとっておき』では料理や季節のおいしい情報を中心に発信するなど活動中。