サルデーニャ州(藤田 智子)

サルデーニャのカーニバル

 サルデーニャでのカーニバルの始まりは1月17日の伝統行事、聖アントニオアバーテ祭からと
 なっています。最高潮となるのはカーニバルの最終日の灰の水曜日(復活祭46日前の水曜日で
 司祭が額に改悛のしるしとして灰をつける日)の前日の火曜日までの1週間。この時期、最も
 サルデーニャらしさを感じられるイベントが島中の町村で行われます。


 もともとカーニバルの語源となったのは恐らくふたつのラテン語の言い回しだと言われています。
 ひとつは古代ローマで2月に行われていたディオニュソス(酒の神、バッコス)のための特別な
 聖杯清めの儀式に奉献された舟形の山車を意味する”carrus navalis”、もうひとつは四旬節
 (復活祭の前の40日間)の肉断ちの始まりを示すカーニバル最後の饗宴”carnem levare”から
 引用されたという説。大昔から同様に悪霊祓いとして仮装した祭りが行われていたのでそれから
 由来したものだとも一説には言われています。

 ともあれカーニバルは主にキリスト教圏の至るところで行われる節期で、一時的に我を忘れ、
 社会一般の常識から外れて仮の姿(仮装)で行われ、最後にはその己の愚かさを藁人形に転嫁し、
 火あぶりにして終結する祝祭というのが最も原始的な形でした。

 島中の各町村でそれぞれ伝統的なカーニバル行事が行われますが、大きく3つのタイプに分ける
 ことが出来ます。

 1.伝統的なサルデーニャのお祭りとはあまり繋がりがなく、イタリア中や他国で同時に行われる
  カーニバルのイベントに近く、風刺を凝らした山車や架空の人物を率いて行進する行事。

 2.動物を擬人化したようなミステリアスな仮面、衣装を着けて町中を練り歩く行事。飢餓や悪い
  ことから遠ざかるようにとの願いが込められているそうです。
  写真は木彫りのマスクに羊毛を用いた衣装をつけたオッターナ(左)、1グループ12人の
  マムトンネス(黒い羊毛の衣装にカウベルをつけている)がふたり一組でリズミカルな動きをし、
  8人の捕虜(マムトンネス)を捕らえるイグサで出来た縄を持った赤服のイッソアドゥレスが
  有名なマモイアダ(右)

 3.より昔からのサルデーニャのカーニバルの伝統行事として行われている馬上競技。
  流鏑馬のように馬上から的を目指して槍を突く競技や馬上でアクロバット競技を行う行事。
  写真はオリスターノのラ サルティリア。中でもラ コスサアッラ ステッラは最も重要な
  競技で中世の衣装と仮面をつけた 騎手が全速力で駆け抜け、道の真ん中に吊るされた星型の
  中心の輪にヤリを突き刺し、星を手に入れるという馬上競技。星の数によりその年の農作物の
  収穫量を占います。

 ほとんどのところで主行事はカーニバルの最終日曜と火曜、真ん中の月曜は子供達による同じような
 行事が行われます。2018年はかなり早く2月の11日〜13日です。毎年どこからこんなに人が!と
 驚くほどの人が見物に訪れます、機会があればぜひお越し下さいませ!
 

まだまだ知られざるサルデーニャの魅力を”食“を通してご紹介します。

藤田 智子(Fujita Tomoko) Delizie主宰。大阪でイタリア家庭料理店を経営後、’00年にイタリアに渡りピエモンテを拠点に各地のアグリツリズモで料理修業。’03年よりサルデーニャに移住し、家庭料理や食材の探求を続ける傍ら”食”をテーマに現地の旅行、視察、料理教室などをコーディネー ト。日本でも料理教室を年何回か開催。著書に"家庭で作れるサルデーニャ料理"(河出書房新社)。 

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    佐藤 礼子(Reiko Sato) 2005年よりイタリアの南の島、シチリア島在住。力強い大地の恵みと美しい大自然にすっかり魅せられ、ここシチリアに残ることを心に決める。現在、シチリア食文化を研究しつつ、トラーパニでシチリア料理教室を開催。また、シチリア美食の旅をコーディネートする「ラ ターボラ シチリアーナ」の代表&コーディネーターとしてトラーパニで活動中。 年に2回の東京での料理教室を始め、全国各地で料理イベントを開催、また企業とのコラボでシチリアの食文化を発信するなど、日本でも精力的に活動を行っている。 シチリアの美味しい情報はブログ「La Tavola Siciliana〜美味しい&幸せなシチリアの食卓〜」から。
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    鈴木暢彦(Nobuhiko Suzuki) トスカーナ州シエナ在住。2009年渡伊。シエナの国立ワイン文化機関『エノテカ・イタリアーナ』のワインバー・ワインショップにて5年間ソムリエとして勤務。2015年よりシエナ中心街カンポ広場付近にイタリア人と共同でワインショップをオープン。現地ワイナリーツアーも企画し、一般からプロの方までのアテンドで100軒以上のワイナリーへ訪問。また、日本へのイタリアワイン輸出のサポート業務も行い、イタリアワインの日本マーケットの構築に貢献している。イタリアの著名醸造家ヴィットーリオ・フィオーレ氏、パオロ・カチョルニャ氏が手がけるワインも日本へ紹介。資格・・・AISソムリエプロフェッショニスタ。 シエナ観光・ワイン情報サイト『トッカ・ア・シエナ』