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サルデーニャ特集

vol.42011年2月発行
在庫なし

美しい渓谷、高地、海岸線。
さまざまな景色を楽しみながらイタリア本土とは違った独自の文化に触れるサルデーニャの旅

地中海一の大きな島サルデーニャ島。 そこは、イタリアであってイタリアではなかった。真夏のサルデーニャを、東から西北から南へと約1600kmを走った。 山間の町ビッティでチェレスティーナおばさんは、40年間パーネ・カラザウを作り続ける。最初は家族のために作り始めたものが、評判になり今では各地に輸出されるほどに。 サルデーニャには美味しいトッローネがあると聞いていた。ジョゼッピーナおばさんは、毎日自慢のハチミツを丁寧に練り上げる。口の中に入れると、堅いトッローネがゆっくり溶け出し、自然の甘味と香りが広がる。ナッツ類の苦味と食感と相まって本当においしい。 山間の町を抜け、アリゲーロへ。スペイン統治時代の名残を残す旧市街は、観光客も多く賑わうとても雰囲気のいい町。そこでもう5代続くオリーブ農家の兄弟、アレッサンドロとアントネッロ。弟のアントネッロは広報担当。少し業界に憧れる今風の若い青年だ。輝かしい賞の数々を自信満々に説明する。 タロッスにつくと、星の輝きで読書ができそうなくらい空は星でいっぱいだった。コンティーニのパオロは、その暗闇の中で我々をご機嫌に迎えてくれた。海は暗く静かだったが、翌日、目前の海を見て、その透明な青、きっと世の中できれいな青だけをここに集めてきた、そんな海の素晴らしさに、思わず飛び込んだ。 フォルッチョおじいさんは、毎朝4時に出社して、チーズの味見をする。やさしい笑顔の向こうに、厳しいビジネスマンの顔をのぞかせる。 夜も更けてくると、カリアリのトラットリアに歌声が響く。カメリエーレのジャンパオロは、ギターを弾き、歌い、大いに盛り上げる。料理もワインもいちだんとおいしくなる。サルデーニャ島最後の夜は、最高のエンタテインメントで締めくくられた。そのめまぐるしく変化する景色に感動し、行く先々で出会う人がそれぞれの独自性を持つ、全てこの島の歴史に育まれた豊かなところだった。 そんなサルデーニャ島の旅をお楽しみください。

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ウンブリア州特集

vol.32010年11月発行
在庫なし

イタリア一の緑あふれる土地を自負する本物志向な狩人たちと出会うウンブリアの旅

イタリア中部のウンブリア州。
周りをトスカーナ州、ラツィオ州、マルケ州に囲まれ、海岸線を持たない。緑豊かで、中世の面影を残す小さな町も多く存在する、とても情緒ある味わいのある州。

季節は、夏も終わり秋の初め。まだひまわり畑はほんのりと黄色が残り。頭を下げたヒマワリのその隣では、収穫を今かと待つブドウがたわわに実っている。あと1週間もすると収穫だ。
マッキエの森に着くと、待っていたファウストは、ジープからトリュフ犬を下し、ドンドンと森の中へ入って行った。すぐさま名犬はトリュフを見つけた。でもファウストは少し不満そうだ。そう、だってもうサマートリュフも終わりの季節。本当ならもっと大きな香り高いトリュフを見せたかったから。それでも楽しそうに狩りを続ける。
フィリップさんは、自然で育った豚を使って、その独自の配合でとびきりのサルシッチャを作る。薪ストーブで焼いて食べる。したたる肉汁と、そのうま味は他では味わえない手作りの味。
ピエールマリーニは、忙しい人気店のシェフなのに、時間をかけて丁寧に料理の説明をしてくれる。勤め人から40歳にして料理の世界に入った遅咲きのシェフ。彼の信条は母の教え、人を尊ぶ気持ちを忘れないこと。それが彼の料理やお店には随所にあらわれていた。
標高1500mの高原で、全て手作りでペコリーノを作り続けるサンドラ夫婦、一年中ほとんど休むことなく毎日チーズを作り続ける。毎朝摂れる羊乳で作られるペコリーノは、息の合った夫婦が作りだす、機会作りでは決して味わうことのできないまろやかでやさしい味。
80歳の長男を筆頭に4人兄弟の夫婦がひとつ屋根の下で暮らしながら、キアニーナ牛をエサから全て自分たちで手掛け飼育している。「我々が死んだらもうこの牧場もだれも後は継ぐ人はいない」と。でも、イキイキとして牛の世話をする。

ウンバルトは本当に心温まる人だ。その笑顔、気遣い、ちょつとした振舞い、彼が案内してくれたから、グッビオがとても好きになった。
ウンブリアに特別なことは何もない。自然の持つ力と、それを信じる人、歴史や伝統を重んじ、それで、好奇心と探究心を忘れない。純粋でいて、真剣。そんなウンブリを一番表現していたのは、ジュリオだった。時々お茶目な彼の熱い思いが、今回のウンブリアの旅を一層有意義なものにしてくれた。
ウンブリの真髄に触れた今回の旅、どうぞお楽しみ下さい。

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プーリア特集

vol.22010年7月発行
在庫なし

オリーブ&ブドウ畑が一面に広がる熱い「農民魂」あふれるプーリアの旅

イタリアのかかとに位置するプーリア州。州都はバーリ。東西を海に囲まれ、イタリアでいちばん大きな州。イタリアの食糧庫と言われるほど、野菜や果物も豊富で、ワインやオリーブの生産量も非常に多い。

庭先のフィオローネを、ぶっきらぼうにもぎ取って食べさせてくれたオラッツィオは、言葉少なに歓迎してくれた。実はこれがこの季節のプーリア風の歓迎だったのだろう。取材に行く先々で、庭先の果物をもぎたてで食べさせてくれる。太陽の光をたくさん浴びて、熟した自然の味は、忘れていた果物本来の味を思い出させてくれたし、プーリアの食の豊かさを実感させられた瞬間でもあった。

そして料理人たちは、自分の腕を信じつつ、郷土色を失わない、誇りを持って提供される料理は、どれも素朴でありながら、味わい深いものだった。
いまは料理をするよりも、畑を見守るほうが楽しみだと、丁寧に野菜を育てていたアンティキサポリのピエトロや、お父さんの意思、プーリアの伝統を受け継ぎつつ、好奇心と、探究心を持って、新しいオリジナル料理を提供する、アル・フォルネロ・ダ・リッチのアントラネッラも、持ち込んだ長インゲンを見事に調理してプーリアらしいパスタに仕上げてくれた、トゥルッロ・ドーロのダヴィディも皆、素晴らしい料理人だった。中でも、寡黙で、冒頓とした中に、自分の信念を持って料理を提供する、チェント・ローネピッコロのシルヴェストは、今回一番印象に残ったシェフだ。

そして、なによりも皆がこの土地を愛し、土地で育ったものを大切にする思い、この思いをとても強く感じた今回の旅だった。そんな まじめで働き者のプリエーゼ(プーリア人)の心温まるホスピタリティに触れた今回の旅をどうぞお楽しみください。

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リグーリア特集

vol.12010年3月発行
在庫なし

食べて!出会って!癒されて!
美しい海岸線とポエティクな中世の村を巡る知られざるリグーリアの旅

イタリア北西部に位置するリグーリア州。州都ジェノバを中心に、東西リヴィエラ海岸が広がる細長い地域。今回はこの細長い州を、東から西へと旅をして、少しシャイな地元リグレのこだわる”おいしい食”にフォーカス。

東リヴィエラのセストリレヴァンテでは、タコに魅せられた男ルーディが、タコを熱く語り、世界遺産のマナローナにある『リストランテ・マリーナピッコロ』のシェフ・グエルモは、はにかみながらも自分の作る料理に自信を覗かせる。西リヴィエラのチェルボには、村きっての存在感をしめすシェフ、カテリーナが情熱的に料理に腕を振るう。おおきな体のルカは、その体とは裏腹に繊細な味を作り出す。そしてなにより、日本人の好きな”粉もの”が充実しているのも嬉しい。ひよこ豆の粉を使ったファリナータやパニッサなど、庶民が愛してやまないこの土地ならではの味。中でも”フォカッチャ・デ・レッコ”は、今回のいち押し。ストラキーノチーズという日本ではなかなか手に入りづらいチーズを、薄い生地にふんだんに挟み込んで焼き上げたピッツァとも違う、いつものフォカッチャとも違う、レッコオリジナル。新鮮な魚介類に野菜、タジャスカ種のオリーブオイル、白ワイン、リグーリアのおいしい食の旅をお楽しみください。

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