世界で一番美しい畑から生まれる、イスキア島の誇り“フラッシテッリ” Presented by モンテ物産

カーサ・ダンブラ、直訳するとダンブラの家。
カーサ・ダンブラ社は1888年創業の伝統あるワイナリーで、ダンブラ家がオーナー一族だ。
創業者フランチェスコ・ダンブラさんの孫、アンドレア・ダンブラさんが三代目で
現オーナーであり、優秀なエノロゴ(醸造責任者)でもある。

アンドレアさん

アンドレアさんは、同じカンパーニャ州でもすぐ近くのナポリっ子たちのように
やたらワイワイ騒いだりふざけたり、という気質とは違い、真面目で物静かだ。
ただイスキア島の、特にワインの話になると言葉に熱がこもり、いつまででも語り続ける。
「イスキア島は火山活動によって生まれた島なんだ。だからもちろん火山性土壌ではあるのだが、
この島で特徴的なのは海水の影響を受けて緑色になった凝灰岩だ。
これのおかげで独特のミネラル感がたっぷりのワインができるんだよ。」
そう話しながらアンドレアさんが私に差し出した凝灰岩を見てみると、
確かにはっきりと緑色をしている。
そして石同士をぶつけると簡単に崩れてしまう。
このすぐに崩れる特性もポイントの一つだ。

緑の凝灰石

あまり雨が降らず地表が乾燥しやすいイスキアでも、凝灰岩は密度が低く吸水性に優れているため、一度雨が降れば雨水は地下に溜まる。
ブドウの樹はそこまで根を伸ばすことで、水分とともに地下深くに蓄えられた様々な養分を吸収することができるというわけだ。

カーサ・ダンブラ社の宝とも言えるのが、ワイン評価本『ヴェロネッリ』創刊者である故ルイジ・ヴェロネッリ氏が
「世界で一番美しい畑」との賛辞を送った畑、フラッシテッリだ。

フラッシテッリの畑

「私は彼の言葉を聞いて、当時まだ一般的ではなかったクリュ(単一畑)の考えをもとに1985年から単一畑のワイン“フラッシテッリ”を造り始めたんだ。
いい評判は瞬く間に広がり、1990年にはワイン評価本『ヴィーニ・ディタリア』でトレ・ビッキエーリ(最高評価の3グラス)を獲得したんだ。
周りの人たちは「島の誇りだ」と言って自分のことのように喜んでくれたよ。」

もう一人の紹介すべき人物、輸出マネージャーのジュゼッペさんが畑まで案内してくれた。
背も高くがっしりした体格だが物腰は柔らかく、穏やかで優しい性格だ。
生まれも育ちもイスキアで、創業者一族ではないが家族同然と言える仲の良さだ。
「このフラッシテッリの畑には、ビアンコレッラ種というイスキア島土着のブドウだけが植えられているんだ。」
島の中でも海抜400~600mとかなり標高の高いところにあり、海からの風が吹き付ける急斜面に位置している。
平地と比べて栽培から収穫までの作業時間は4~5倍もかかるが、標高が高く、昼は暑くて夜は涼しいため昼夜の寒暖差が大きい。
風が常に吹いているため病気になりにくいなど、ブドウ栽培に理想的な条件がそろっている。
「このイスキア島特有のブドウを、イスキア島特有の土壌で育てている。だからまさにここでしか造れないワインができあがるんだよ。」

フラッシテッリの畑を訪れると、「世界で一番美しい畑」と呼ばれた理由がわかる。
急斜面に小さな畑がひしめき合っていて、はるか下にはサンタンジェロの町とその向こうにキラキラと輝く海が広がっている、最高のパノラマだ。
ただし、景色の美しさに目を奪われていると転げ落ちそうになる。
こんな環境で収穫をしてブドウを運んでいることを考えると頭が下がる思いだ。

フラッシテッリの畑2

「フラッシテッリはその後も最終選考の常連になり、今年の2014年版で久しぶりにトレ・ビッキエーリを獲得したんだ!
皆からお祝いしてもらえて本当に嬉しかったよ!これからもイスキアワインの良さをもっと世界中に伝えていきたいね。」
そう語るアンドレアさんもジュゼッペさんも、自分の子供が表彰されたかのように満面の笑みで喜ぶ。
その自分が生み出したものが高い評価を受ける、こんなに嬉しいことはないだろう。

フラッシテッリ

イスキア島の土壌と気候、そしてカーサ・ダンブラ社の方々のこだわりが織り成す独特かつ素晴らしいワインをぜひ一度味わってみてはいかがだろうか。



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